報道関係者各位
    プレスリリース
    2026年9月24日 11:36
    東京昭和医院

    前田真吾医師ら、両心室ペーシング による心房細動 停止の可能性を報告

    アブレーション患者41例を対象に 検討、治療反応に関連する 電気的特徴を解析

     前田真吾医師(東京昭和医院 総院長)らの研究グループは、心房細動のカテーテルアブレーション中に、左右の心房を同時に電気刺激する「両心室同時抗頻拍ペーシング」が、一部の患者で心房細動を停止させ得ることを報告した。研究成果は、2022年1月24日、医学誌「Journal of Clinical Medicine」に掲載された。
     心房細動は、心房の電気活動が乱れ、脈が不規則になる不整脈である。本研究では、短時間の連続した電気刺激を与える抗頻拍ペーシングに着目する。アブレーション手技中の心房細動に対する停止効果と、反応に関連する電気的特徴を検討した。
     対象は、初回の心房細動アブレーションを受けた41例となる。内訳は発作性心房細動21例、持続性心房細動20例だった。研究では、高位右房、冠静脈洞から順に単独でペーシングを行い、停止しなかった場合に両部位から同時に刺激した。手技開始時に正常なリズムだった一部の患者では、電気刺激で心房細動を誘発して評価した。
     その結果、41例中7例でペーシング後に心房細動が停止し、全体の停止率は約17%だった。発作性心房細動では21例中6例(約29%)、持続性心房細動では20例中1例(5%)で停止が認められた。
     停止した7例のうち、5例は両心室ペーシングによるものだった。残る2例は、高位右房、冠静脈洞からの単独ペーシングで各1例だった。この結果は、単独部位への刺激で停止しなかった患者の一部において、同時刺激が有効となる可能性を示している。
     心房内の電気信号を解析したところ、停止例の刺激前の平均心房細動周期は214ミリ秒で、非停止例の177ミリ秒より長かった。また、停止例では電気活動の周波数変動が小さく、周期が長く時間的変動の少ない心房細動が、ペーシングに反応しやすい可能性が示された。
     これらの知見は、心房細動に対する電気刺激の作用を理解するとともに、ペーシングが有効となる患者の特徴を検討するための基礎資料となる。今後、心房細動周期などの指標が、治療対象の選択に役立つかどうかの検証が課題となる。
     一方、本研究は41例を対象とした単施設研究で、ペーシングを行わない対照群は設けられていない。刺激部位も固定した順序で変更しているため、自然停止や実施順序の影響を十分に除外することはできない。また、今回評価したのは手技中の心房細動停止であり、長期的な再発抑制や治癒を示す結果ではない。
     研究グループは、両心室ペーシングの有用性と停止機序を明らかにするため、より大規模な多施設研究による検証が必要としている。

    東京昭和医院について
    東京昭和医院は、東京都港区麻布十番に所在する医療機関。内科・循環器内科・皮膚科の保険診療を中心に、健康診断や自由診療の予防医療・再生医療なども提供している。
    名称:東京昭和医院
    所在地:〒106-0045 東京都港区麻布十番三丁目1番6号
    総院長:前田 真吾
    診療科:内科、循環器内科、皮膚科
    アクセス:東京メトロ南北線・都営大江戸線「麻布十番駅」1番出口より徒歩約1分
    電話:03-6811-5618