プレスリリース
生存確率10%から世界初へ。片足のアルピニスト、日本百名山登頂映像化プロジェクト始動
8歳で骨肉腫により左足を失った片足のアルピニスト・桑村雅治氏による「世界初の片足での日本百名山登頂」を映像記録に残すクラウドファンディングプロジェクトが開始されました。目標金額は400万円、2026年4月1日より2026年5月31日まで募集が行われます。
絶望から生まれた使命
8歳で骨肉腫と診断された当時、生存確率はわずか10%。その絶望的な状況から生き延びた桑村氏は、左足を失ったことで気づきました。「五体満足で生きるのではなく、片足になって自分にしかできないことに挑戦することが自分の天命だ」と。この信念のもと、2013年から登山を開始し、14年間で日本百名山のうち77座への登頂を成功させています。
2026年現在、残すところあと23座。水晶岳、悪沢岳、赤石岳、皇海山、幌尻岳といった健常者にとっても極めて難易度の高い山々が最後に待ち構えています。ソロ登山スタイルを貫きながら、2年以内の完登を予定し、その過程を映像として記録することが本プロジェクトの中核です。
映像記録に託された次世代への責任
桑村氏は「ロフストランドクラッチ」と呼ばれる二本の杖を用いて登山を行います。両腕と片足で登るため、健常者よりも圧倒的に大きな体力負担が生じます。岩稜帯・鎖場・ハシゴ・渡渉・雪渓など、登山には数多くの難所が存在し、片足での登攀には独自の技術体系が必要です。
本プロジェクトの目的は、百名山登頂という目標達成そのものではなく、これらの技術を映像として確実に後世へ残すことにあります。装備、技術、心構えのすべてを記録することで、次のチャレンジャーが最初からゼロ地点に戻る必要がなくなり、より多くの障がい者が登山という夢に向き合うことが可能になります。
映像制作に必要な高額費用
ソロ登山スタイルを貫く桑村氏は、サポートスタッフを同行させないため、自らの登山技術を撮影できません。撮影にあたっては、山岳カメラマンの同行が不可欠となり、二泊三日の登山で1回あたり20万円程度の経費が発生します。残り23座の撮影には総額約460万円が試算され、第一目標として400万円を設定しました。
募集資金は撮影費、編集費、スタッフ旅費交通費、宿泊費、ガイド依頼費、リターン品製作費などに充当されます。年齢を重ねるにつれてパフォーマンス維持が困難になることから、「今やらなければ一生後悔する」という強い決意のもと、クラウドファンディングが実施されています。
障がいの有無を問わない可能性の提示
現在、障がいを持ちながら登山を望む人々の多くが、前例のなさから諦めています。本プロジェクトを通じて、計画的な準備と確かな技術があれば、いかなる困難も乗り越え可能であることを証明します。
映像を観た視聴者は「こうすれば登れるのか」という具体的方法論と「諦めなければ不可能はない」という勇気を得られます。登山に限らず、あらゆる困難に直面した次世代へ向けた、動く教科書となるのです。
これまでメディア出演も多く、NHK総合「ディアにっぽん『片足で挑む山嶺』」やNHK-BS「ドキュメンタリー『片足で望む山嶺』」のほか、「岳人」での4ページインタビュー掲載など、その活動は広く認知されています。著書『片足で挑む山嶺』も好評です。
スケジュールと配信予定
クラウドファンディングは2026年4月1日に開始され、5月31日に終了予定です。2026年7月から10月にかけて目標の13座への挑戦が行われ、11月以降、映像記録がブロンズ以上の支援者に配信されます。2027年7月から10月には残り10座への挑戦が実施され、同年11月には完全なドキュメンタリー作品として編集・配信が行われるとともに、リターン品の発送が実施されます。
最終100座目は白山と予定されており、2027年10月から11月には百名山踏破祝賀パーティが開催予定です。
<クラウドファンディングURL>
https://camp-fire.jp/projects/936075/view
概要
本プロジェクトは、片足のアルピニスト桑村雅治氏による世界初となる日本百名山完登を映像記録として残し、障がい者を含むあらゆる人々に「困難な目標でも諦めなければ実現可能」というメッセージを伝えるものです。クラウドファンディングにより募集される資金は、映像制作・撮影スタッフの交通費・宿泊費・ガイド費用などに充当されます。