報道関係者各位
    プレスリリース
    2026年10月11日 10:30
    神谷町カリスメンタルクリニック

    涼しくなったのになぜ?秋に急増する「浅い睡眠」の正体とは

    「夏の暑さが落ち着いて寝つきは良くなったけれど、夜中に何度も目が覚めてしまう」

    「最近夢ばかり見て、朝起きても疲れが取れていない」……。

    秋が深まるこの時期、このような「睡眠の質の低下」を感じる方が増えています。

    秋は過ごしやすい季節である一方、急激な寒暖差や日照時間の変化により、自律神経やホルモンバランスが乱れやすい時期でもあります。秋特有の睡眠トラブルの背景から、簡単セルフチェック、今日からできるセルフケア方法について解説いたします。

    ■ 秋の「浅い睡眠(中途覚醒・熟睡障害)」をもたらす3つの原因

    秋に入ると「途中で目が覚める」「しっかり寝ているはずなのに疲れが取れない」といった症状が増加します。その背景には、秋特有の環境変化が大きく関わっています。

    1. 寒暖差10℃以上による「自律神経の乱れ」
    自律神経が順応できる1日の寒暖差は7℃程度までとされていますが、秋は朝晩と日中の気温差が10℃以上になる日も珍しくありません。この急激な気温差が自律神経の乱れを招き、不安感や緊張を高めて睡眠を浅くします。

    2. 日照時間の短縮による「セロトニン・メラトニンの変動」
    夏至から冬至にかけて日照時間は約5時間も短くなります。日光を浴びる時間が減ることで、気持ちを安定させる「セロトニン(幸せホルモン)」が減少して落ち込みや倦怠感が生じるほか、睡眠を司る「メラトニン」の分泌リズムが乱れ、睡眠の質が低下します。

    3. 環境・季節の変化による「プレッシャーと孤独感」
    秋は仕事の成果を求められたり新学期が始まったりと、精神的な負担が増えやすい時期です。朝晩の冷え込みや暗さが手伝って孤独感やプレッシャーを感じやすくなり、脳が休まらない状態に陥ります。

    ■ 気分が落ち込む「季節性うつ病(SAD)」にも注意

    秋の不調や気分の落ち込みが強く、日常生活に支障が出ている場合は「季節性感情障害(SAD)」や「季節性うつ病」の可能性があります。

    特に以下の項目に当てはまる方は、季節変動の影響を受けやすいため注意が必要です。

    ・精神的傾向: 不安を感じやすい、孤独感を受けやすい

    ・身体的傾向: 冷え性、更年期症状がある(女性に多い傾向)

    ・社会的背景: 一人暮らし、新生活を始めて初めての秋を迎える

    ・環境要因: 日照時間が少ない地域にお住まい

    ■ 睡眠セルフチェック!世界保健機関(WHO)基準の「アテネ不眠尺度(AIS)」

    以下の質問に対し、過去1ヶ月間で「週3回以上」該当する状態をお選びください。

    【チェック項目】

    1. 寝ようとしてから実際に寝るまでに時間がかかった
    (0:なし / 1:少し / 2:かなり / 3:非常に・全く眠れない)

    2.夜中に途中で目が覚めた
    (0:なし / 1:ある / 2:かなり覚める / 3:深刻・全く眠れない)

    3.予定より早く目が覚めてしまい、その後眠れなかった
    (0:なし / 1:少し / 2:かなり / 3:非常に・全く眠れない)

    4.昼寝も含めて睡眠時間は足りているか
    (0:十分 / 1:少し足りない / 2:かなり足りない / 3:全く足りない)

    5. 睡眠の質に満足しているか
    (0:満足 / 1:少し不満 / 2:かなり不満 / 3:非常に・全く不満)

    6. 日中の気分はどうだったか
    (0:いつも通り / 1:少し滅入る / 2:かなり滅入る / 3:非常・全く滅入る)

    7.日中の心身の活動状況
    (0:いつも通り / 1:少し低下 / 2:かなり低下 / 3:非常・全く低下)

    8.日中の眠気の程度
    (0:なし / 1:少しある / 2:かなりある / 3:激しい)

    【判定】
    1〜3点: 睡眠はよく取れています。
    4〜5点: 不眠症の可能性が少しあります。
    6点以上: 不眠症の可能性が高い状態です(早めの相談をお勧めします)

    ■ 精神科医が推奨する「秋の睡眠改善」4つのセルフケア

    1. 起きたらすぐ「朝日」を浴びる
    朝起きてすぐに太陽の光を浴びることで体内時計がリセットされ、夜間のメラトニン分泌がスムーズになります。日中も意識的に屋外や窓辺で過ごしましょう。

    2.「適度な運動」で自律神経をリセット
    ウォーキングなどの軽い有酸素運動は、セロトニンの分泌を促し自律神経を整えるとともに、心地よい疲労感をもたらします。

    3.「トリプトファン」を意識した食事
    セロトニンの原料となる必須アミノ酸「トリプトファン」を含む食材(大豆製品、乳製品、ナッツ、バナナ、卵など)を日々の食事に取り入れましょう。

    4. 意識的に「人とのコミュニケーション」をとる
    孤独感は睡眠の質を低下させます。ご家族やご友人、パートナーと過ごす時間を意識的に増やし、安心感を得られる環境を作りましょう。

    ■ 受診の目安:不調が「2週間以上」続く場合は専門外来へ

    セルフチェックで6点以上だった方や、「不眠」「気分の落ち込み」といった症状が2週間以上続いて日常生活に支障が出ている場合は、我慢せずに医療機関(心療内科・精神科)を受診してください。
    「季節のせいだから」と放置せず早めに専門家へ相談することで、悪化を防ぎ、快適な日常生活を取り戻すヒントを得ることができます。

    ■ おわりに:眠れない夜の不安は一人で抱え込まない!

    ヒントやアドバイスを参考に、良い睡眠がとれるように調整してみましょう。
    良い睡眠は自分を守る第一歩です。

    【クリニック情報】
    クリニック名:神谷町カリスメンタルクリニック
    所在地:東京都港区虎ノ門4-3-1 城山トラストタワー2階
    院長:松澤 美愛
    診療科:精神科・心療内科・内科
    URL:https://charis-mental.com/