プレスリリース
【名城大学】情報工学部の川澄未来子教授と学生が産学連携でARプロジェクションシアターを制作
完成年度を迎えた情報工学部の記念事業 8月のオープンキャンパスで初披露

情報工学部の川澄未来子教授(感性工学・色彩工学)と映像・音楽の企画・制作や空間設計が専門の東洋メディアリンクス株式会社(TML、本社・東京都)が産学連携のプロジェクトとして、据え付け工事なしで包まれるような没入感を得られる移動型のプロジェクションVR(ヴァーチャル・リアリティ)ラボを共同開発しました。本年に完成年度を迎えた情報工学部の記念事業として、成果は8月2日・3日開催のオープンキャンパスで初めて披露されました。
五感が引き込まれる没入空間を実現 映像コンテンツは「樹齢100年の名城の木」


本プロジェクトは、近寄ると景色や音にやさしく包み込まれる体験を生じさせ、憩いや交流に役立てるとともに研究にも活用できる空間を作ることを目指し、6月にスタートしました。受験生や保護者用に仕上げたARプロジェクションシアター「Wish Tree in MEIJO」は、TMLがスクリーン設計とプロジェクション用の映像を、情報工学部2~4年生7人がスマホのカメラ機能を使ってスクリーン映像にグラフィックを重ねるAR(拡張現実)の仕掛けづくりを担当。開発は東京と名古屋で併行して進められました。
オープンキャンパス当日は、TMLが開発した半円形の曲面スクリーン(横幅4m、奥行き2m、高さ2m)を天白キャンパスの研究実験棟Ⅲ地下1階に設置。スクリーンの裏から2機のプロジェクターで映像を投影するとともに、上部から床面に投影するプロジェクターや音楽を流すスピーカーも連動させ、五感が引き込まれる没入空間を実現しました。映像コンテンツは、2026年に迎える本学開学100周年にちなんで『樹齢100年の名城の木』を作り込み、1日の時間の変化を3分間で表現しました。
さらに、学生たちは『樹齢100年の名城の木』に合わせたARコンテンツとして、高校生など受験生が来場するオープンキャンパスに合わせて『フルーツ絵馬』を考案。来場者はスマホ画面で好きなフルーツを選び、その表面に願い事を書き込んで樹木に向かって投げ込むとその絵馬がスクリーン上の樹木に加わり、最後にAR空間内で樹木・絵馬・本人を同時撮影して記念に持ち帰れるようにしました。2日間で約350人に上る人たちが訪れ、情報工学部生が用意したAR技術を体験しました。
「大きな挑戦を通じて学生たちのレベルアップを実感しました」と川澄教授


川澄教授は「オープンキャンパス直前の10日間が前期定期試験と重なり、学生たちの開発が間に合うかどうか心配でしたが、大きな挑戦の機会を通じて学生たちのスキルアップを実感しました」と開発過程を振り返ります。現在、開学100周年記念アリーナへの設置も構想中で「完成予定の3月は卒業シーズンなので、『さくら絵馬』に将来の夢や抱負を書き込み、『樹齢100年の名城の木』を桜で満開にしたいとアイデアを練っています」と話しています。

