報道関係者各位
    プレスリリース
    2025年10月23日 18:00
    有限会社DSR

    グリセリンでニキビができるは誤解ー医学博士が「ウワサ」を検証

    「グリセリン=ニキビの原因」?と気になっている方へ

    本記事では、誤解されやすい噂を整理・検証し、記事の最後に今日からできる予防ケアをご紹介します。

    解説:医学博士 高岡(セラミド化粧品 シェルシュール開発者)

    グリセリンでニキビができる?研究調査を読み解く

    「グリセリンでニキビができる」という噂は、ある製薬会社の研究がきっかけです。

    ・【研究調査】化粧品でアクネ菌が増える? ~保湿剤編~ | 株式会社サティス製薬 https://www.saticine-md.co.jp/news/1841

    ニキビは皮膚の常在菌・アクネ菌(ニキビと関係する常在菌)の増殖が関係します。

    この研究は、保湿成分が「アクネ菌のえさ」になるかを比べたもので、14種類の保湿成分のうち、グリセリンが最も「えさ」になりやすい、という結果が出ました。

    そこから次のような解釈が広まりました。

    グリセリンはアクネ菌のえさになる → アクネ菌が増える → グリセリンを塗るとニキビが増える

    データは客観的事実ですが、その解釈について「気になる3点」を検証していきます。

    検証1:グリセリンでアクネ菌は異常増殖するのか?

    アクネ菌が異常に増殖することでニキビになります。

    しかし、 グリセリンを塗っただけでアクネ菌が異常増殖するとは限りません。

    ニキビの発生の第一段階

    乾燥や、アクネ菌が皮脂を分解して作られた脂肪酸などが原因で、毛穴の出口がふさがります。

    ニキビ発生の第二段階

    毛穴内でアクネ菌が皮脂などを餌にして増殖し、炎症を引き起こします。

    毛穴の出口がふさがって初めて、アクネ菌が異常増殖できる環境になります。

    外から塗ったグリセリンが毛穴の奥まで入り込み、餌になる可能性は低いと考えられます。

    検証1:結論

    ニキビにつながる「アクネ菌の異常増殖」は、毛穴の中の皮脂をえさにして起きるため、外用成分の影響は小さいと考えられます。

    検証2:水溶性保湿成分の中での1位とは?

    ※写真はイメージです
    ※写真はイメージです

    比較された成分に注目する

    アクネ菌は皮脂が好物ですが、データではグリセリンが「えさ」として1位でした。

    ただしこの実験は、 14種類の水溶性保湿成分だけを比べたものです。

    油性成分と比較すれば結果は変わる可能性があります。

    検証2:結論

    グリセリンは「水溶性保湿剤」の中で1位だったにすぎません。

    グリセリン配合の化粧品を使用し、ニキビができたとしても、それが原因と断定するのは早いという点に注意してください。

    検証3:お肌の常在菌はアクネ菌だけじゃない

    皮膚の常在菌はアクネ菌だけでなく、表皮ブドウ球菌(肌のバランスを保つ菌)も重要です。

    両者のバランスがニキビに大きく影響します。

    もしグリセリンが表皮ブドウ球菌の餌にもなるなら、菌全体が増えてバランスは保たれ、ニキビにはなりにくいはずです。

    検証3:結論

    グリセリンが他の常在菌の餌になるかも調べない限り、「グリセリンでアクネ菌が異常増殖する」とは言えません。

    推測ですが、グリセリンは多くの菌にとって炭素源になり得るため、表皮ブドウ球菌の餌にもなる可能性が高いです。

    検証結果

    グリセリンは、ニキビの原因となるアクネ菌が好む成分ですが、その情報は「油性成分を含まない水溶性保湿成分」の中で突出しているというデータに基づきます。

    アクネ菌はニキビ初期の閉じた毛穴内で皮脂を餌に異常増殖するため、外用成分の影響は小さいと考えられます。

    また、アクネ菌だけでなく常在菌(表皮ブドウ球菌等)全体のバランスもニキビ発生時に重要です。

    以上の事から、ニキビ対策としてグリセリンだけを避けても、効果は限定的である可能性が高いとDSRは考えます。

    最後に:ニキビ予防スキンケア・5つのポイント

    スキンケアでは、アクネ菌が好む油性成分を避けることが大切です。
    保湿は忘れずに、セラミドでしっかりと。

    【ニキビ予防スキンケア】

    1. オイルフリー化粧品を使う
    2. セラミドで保湿する
    3. 抗酸化成分を取り入れる(ビタミンC、レチノール、アゼライン酸)
    4. 抗炎症成分を取り入れる(グリチルリチン酸、アラントイン)
    5. 洗顔を見直す(洗いすぎず、汚れはきちんと落とす)

    また、食事・睡眠・寝具やメイク用具の清潔など生活環境の改善も重要です。

    それでも改善しない場合は、グリセリンフリーを検討してもよいでしょう。

    グリセリンフリーについてさらに知りたい方は敏感肌ナビをご覧ください。

    創業者/開発者 髙岡 幸二
    大阪府出身。神戸大学卒。医学博士。
    元神戸大学バイオシグナル研究員。
    元奈良女子大学非常勤講師・バイオテクノロジーの研究員。
    化粧品・健康食品の開発。
    2024年10月に、サンエス石膏株式会社のグループに参画。

    会社名   :有限会社DSR
    代表者  :宮竹 二郎
    本社所在地 :大阪府吹田市江坂町1-23-101大同生命江坂ビル13階
    設立   :2002年12月4日
    事業内容 :化粧品の開発、製造、販売
    資本金  :300万円
    URL   :https://dsr-skincare.jp/

    敏感肌ナビ
    敏感肌,脂漏性皮膚炎,酒さ,ニキビのスキンケア情報を発信
    https://dsr-skincare.jp/blog/

    DSRオンラインショップ
    敏感肌のためのセラミド化粧品「シェルシュール」、敏感肌がときめくセラミド化粧品「ノーブルヒル」の2つの自社ブランドを販売
    https://www.dsr-co.jp/

    【DSR公式Amazonストア】
    シェルシュールやノーブルヒルの一部商品を取り扱い
    https://www.amazon.co.jp/stores/page/B3C6F6FF-A393-4A53-811D-8FB66F5A0AAA