報道関係者各位
プレスリリース
プレスリリース
2007年6月28日 15:00
ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社
ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン、携帯電話・夏モデル検証~順調なドコモとau、SBは7月から~
報道関係者各位
プレスリリース 2007年6月28日
ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社
======================================================================
ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン、携帯電話・夏モデル検証
~順調なドコモとau、SBは7月から~
======================================================================
ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社(所在地:東京都
中野区、代表取締役:平野 享一)はこのたび、5-6月にかけて発売開始となった
携帯電話各社の夏モデル販売動向速報を発表した。
=概要=
・ドコモの新モデル滑り出しは順調、端末シェアを回復
・今後に注目端末の発売を控えたau、既出のモデルは早くも
上位ランキングに進出
・夏モデル投入が市場の伸びに貢献、販売台数対前年比24%増
【ドコモ、シェアを5%回復】
携帯番号ポータビリティ制度(MNP)開始以降、加入者数の減少が報じられて
いたNTTドコモ。同社調査においても、MNP前後で端末販売のシェアが4%減
(台数ベース)となっていた。
しかし夏モデル商戦では新機能・新料金プランのPRが奏功し、53%までシェアを
回復した。
〔図表1〕
┏━━━━┳━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━┳━━━━━━━━┓
┃ ┃ ┃ MNP開始前3ヶ月 ┃ MNP開始後3ヶ月間 ┃ 夏モデル発売後 ┃
┃ ┃ ┃ (13週間) ┃ (13週間) ┃2007/5/14~6/24 ┃
┃ ┃ ┃2006/7/24~10/22┃2006/10/23 ┃ ┃
┃ ┃ ┃ ┃ ~2007/1/21┃ ┃
┣━━━━╋━╋━━━━━━━━╋━━━━━━━━━╋━━━━━━━━┫
┃NTT ┃ ┃ 52 ┃ 48 ┃ 53 ┃
┃ドコモ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┣━━━━┫ ┣━━━━━━━━╋━━━━━━━━━╋━━━━━━━━┫
┃au ┃ ┃ 32 ┃ 31 ┃ 27 ┃
┣━━━━┫ ┣━━━━━━━━╋━━━━━━━━━╋━━━━━━━━┫
┃ソフト ┃ ┃ 16 ┃ 21 ┃ 20 ┃
┃バンク ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┃モバイル┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┗━━━━┻━┻━━━━━━━━┻━━━━━━━━━┻━━━━━━━━┛
【ドコモ、順調な滑り出しだが…】
図表2に示すのは、ドコモの06年夏モデル(902iS)、06年冬モデル(903i)と
今夏モデル(904i)の初期販売状況を比較したものである。902iSの発売後
6週間の一週間あたりの平均販売台数を100としたときの、各シーズンの販売状況
で表した。「ドコモ2.0」と銘打って発売された今夏モデルは、発売2週目から
5週目まで過去2シーズンの販売ペースを上回っており、順調な滑り出しである
と言えそうだ。
〔図表2〕
┏━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┓
┃ ┃1週目 ┃2週目 ┃3週目 ┃4週目 ┃5週目 ┃6週目 ┃7週目 ┃8週目 ┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃902iS ┃ 0 ┃ 45 ┃ 118 ┃ 138 ┃ 141 ┃ 158 ┃ 149 ┃ 132 ┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃903i ┃ 1 ┃ 68 ┃ 105 ┃ 92 ┃ 198 ┃ 235 ┃ 221 ┃ 225 ┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃904i ┃ 0 ┃ 93 ┃ 124 ┃ 158 ┃ 201 ┃ 190 ┃ ┃ ┃
┗━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┛
┏━━━┳━━━┓
┃ ┃9週目 ┃
┣━━━╋━━━┫
┃902iS ┃ 149 ┃
┣━━━╋━━━┫
┃903i ┃ 211 ┃
┣━━━╋━━━┫
┃904i ┃ ┃
┗━━━┻━━━┛
〔図表3〕
┏━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┓
┃ ┃5/21週┃5/28週┃6/4週 ┃6/11週┃6/18週┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃SH904i┃ 5 ┃ 3 ┃ 4 ┃ 6 ┃ 5 ┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃N904i ┃ 3 ┃ 5 ┃ 6 ┃ 10 ┃ 15 ┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃F904i ┃ - ┃ 8 ┃ 5 ┃ 7 ┃ 6 ┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃P904i ┃ - ┃ - ┃ - ┃ 4 ┃ 4 ┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃D904i ┃ - ┃ - ┃ 7 ┃ 14 ┃ 19 ┃
┗━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┛
図表3は、個別機種の全キャリアモデルの中でのランキング順位をまとめたもの
である。前評判が高くシリーズ唯一のワンセグ搭載端末であるF904i(富士通)
やSH904i(シャープ)が好調、ドコモの販売を底上げしている。
一方、同様に前評判の高かったN904iは販売開始の翌週から失速。これは一部で
品不足になった模様で、在庫が確保でき次第、回復基調になるものと期待される。
総じて順調と言えそうだが、今後の見通しはやや不透明。2in1や各種割引プラン
の強化など、サービスや料金での見直しを進めるものの、回線の純増数はauの
後塵を拝す状況が続いている。MNPを利用した契約者数の推移でも、1月からの
純減は43万回線を超えており、ブランド強化が急務と言えそうだ。
au、ソフトバンクの夏モデルの本格発売に伴い、これまで以上に熱い戦いが
始まりそうだ。
【au順調だがどこまで?】
auは明確なシリーズ区分がないため、かならずしも単純比較はできないが、
発売シーズンをベースに当社で夏モデル・冬モデルの特定を行った。
auの今夏モデルについても、ドコモと同様の販売状況分析を行い、図表4にまとめた。
足元の販売台数を見ると、2006年夏モデルと遜色ないペースで進捗している。
しかも2007年夏モデル全15モデル中、9モデルはまだ実績には反映されておらず、
注目のEXILIMケータイW53CA(カシオ)も未発売にも関わらず、である。
契約純増数でも好調で、足元を見る限りは弱点が見当たらないように見える。
〔図表4〕
┏━━━━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┓
┃ ┃1週目 ┃2週目 ┃3週目 ┃4週目 ┃5週目 ┃6週目 ┃7週目 ┃
┣━━━━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃Y06夏モデル ┃ 20 ┃ 37 ┃ 56 ┃ 135 ┃ 179 ┃ 173 ┃ 160 ┃
┣━━━━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃Y06冬モデル ┃ 0 ┃ 33 ┃ 81 ┃ 83 ┃ 79 ┃ 99 ┃ 107 ┃
┣━━━━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃Y07夏モデル ┃ 0 ┃ 6 ┃ 63 ┃ 119 ┃ 169 ┃ ┃ ┃
┗━━━━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┛
┏━━━━━━┳━━━┳━━━┓
┃ ┃8週目 ┃9週目 ┃
┣━━━━━━╋━━━╋━━━┫
┃Y06夏モデル ┃ 183 ┃ 175 ┃
┣━━━━━━╋━━━╋━━━┫
┃Y06冬モデル ┃ 230 ┃ 256 ┃
┣━━━━━━╋━━━╋━━━┫
┃Y07夏モデル ┃ ┃ ┃
┗━━━━━━┻━━━┻━━━┛
〔図表5〕
┏━━━┳━━━┳━━━┳━━━┓
┃ ┃6/4週 ┃6/11週┃6/18週┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃A5526K┃ 35 ┃ 30 ┃ 30 ┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃W52H ┃ 17 ┃ 9 ┃ 11 ┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃W52SA ┃ 19 ┃ 8 ┃ 9 ┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃W53T ┃ - ┃ 13 ┃ 7 ┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃W52S ┃ - ┃ - ┃ 31 ┃
┗━━━┻━━━┻━━━┻━━━┛
図表5もドコモと同様に全キャリアモデルの中でのランキング順位をまとめた
ものである。加入者数ではドコモに及ばない中で、新モデルを一桁台の順位に
つけており、充分健闘していると言える。しかし、auのトータル販売台数を
見ると、伸び率は鈍化し始めている。06年の夏モデルシーズン(5/15-6/25)は、
台数で05年同期比24%増であったのに対し、今年は10%増にとどまっている。
ウォークマン、EXILIM、防水ワンセグなどは消費者の目を引きそうだが、
それ以外の端末の動向にも注目する必要がありそうだ。
いずれにしても、ドコモ、auの動向は、ソフトバンクの夏モデル次第か。
FULLFACE、X01Tなど話題のモデルは7月以降に発売される予定。
6月9日に発売された最新AQUOSケータイの912SHは発売後、ソフトバンク内では
705SHに続いて第2位と、初代の成功を確実に引き継いでいる。
ドコモの704iシリーズも含めると、全モデルが出揃うのは9月になる見込み。
これからが本番である。
【夏モデル、市場の伸びに貢献】
07年に入ってから携帯電話市場全体としては好調に推移しており、1-5月までの
対前年比は20%増(台数ベース)となっている。夏モデル発売後の前年比は、
これを上回る24%増で推移しており、市場の好況に寄与する形となった。
ちなみに、06年の夏モデル時期は前年比10%増。新規ユーザーの競争激化で、
各社が様々な対策を講じる結果、新生活シーズンの3-4月だけでなく、
夏商戦期でも全体市場の拡大に影響していると言える。
≪GfK Japanのデータについて≫
全国有力家電量販店より、毎日POSデータを収集。モデル別であらゆる
カテゴリーの動向を調査している。多くの市場データが出荷時点を捉えて
いるのに対し、販売時点で実需を細かく追っているのが特徴である。
また、同様に総合量販店(GMS)や地域家電店、インターネットチャネルなど
からも販売データを収集。家電以外にも、ゴルフ用品やDVDソフトウエアの
販売データを構築している。
※ご不明な点がありましたら、冒頭の連絡先までお気軽にお問い合わせ下さい。
※弊社名を報道にて引用頂く場合は、正式社名のほか、「GfK Japan」、
「ジーエフケー ジャパン」、「GfKジャパン」の略記でも結構です。
ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社
経営企画室 纐纈 潤子(こうけつ じゅんこ)
TEL : 03-5350-4624
PHS : 070-5553-3377
E-mail: info@gfkjpn.co.jp
プレスリリース 2007年6月28日
ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社
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ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン、携帯電話・夏モデル検証
~順調なドコモとau、SBは7月から~
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ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社(所在地:東京都
中野区、代表取締役:平野 享一)はこのたび、5-6月にかけて発売開始となった
携帯電話各社の夏モデル販売動向速報を発表した。
=概要=
・ドコモの新モデル滑り出しは順調、端末シェアを回復
・今後に注目端末の発売を控えたau、既出のモデルは早くも
上位ランキングに進出
・夏モデル投入が市場の伸びに貢献、販売台数対前年比24%増
【ドコモ、シェアを5%回復】
携帯番号ポータビリティ制度(MNP)開始以降、加入者数の減少が報じられて
いたNTTドコモ。同社調査においても、MNP前後で端末販売のシェアが4%減
(台数ベース)となっていた。
しかし夏モデル商戦では新機能・新料金プランのPRが奏功し、53%までシェアを
回復した。
〔図表1〕
┏━━━━┳━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━┳━━━━━━━━┓
┃ ┃ ┃ MNP開始前3ヶ月 ┃ MNP開始後3ヶ月間 ┃ 夏モデル発売後 ┃
┃ ┃ ┃ (13週間) ┃ (13週間) ┃2007/5/14~6/24 ┃
┃ ┃ ┃2006/7/24~10/22┃2006/10/23 ┃ ┃
┃ ┃ ┃ ┃ ~2007/1/21┃ ┃
┣━━━━╋━╋━━━━━━━━╋━━━━━━━━━╋━━━━━━━━┫
┃NTT ┃ ┃ 52 ┃ 48 ┃ 53 ┃
┃ドコモ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┣━━━━┫ ┣━━━━━━━━╋━━━━━━━━━╋━━━━━━━━┫
┃au ┃ ┃ 32 ┃ 31 ┃ 27 ┃
┣━━━━┫ ┣━━━━━━━━╋━━━━━━━━━╋━━━━━━━━┫
┃ソフト ┃ ┃ 16 ┃ 21 ┃ 20 ┃
┃バンク ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┃モバイル┃ ┃ ┃ ┃ ┃
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【ドコモ、順調な滑り出しだが…】
図表2に示すのは、ドコモの06年夏モデル(902iS)、06年冬モデル(903i)と
今夏モデル(904i)の初期販売状況を比較したものである。902iSの発売後
6週間の一週間あたりの平均販売台数を100としたときの、各シーズンの販売状況
で表した。「ドコモ2.0」と銘打って発売された今夏モデルは、発売2週目から
5週目まで過去2シーズンの販売ペースを上回っており、順調な滑り出しである
と言えそうだ。
〔図表2〕
┏━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┓
┃ ┃1週目 ┃2週目 ┃3週目 ┃4週目 ┃5週目 ┃6週目 ┃7週目 ┃8週目 ┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃902iS ┃ 0 ┃ 45 ┃ 118 ┃ 138 ┃ 141 ┃ 158 ┃ 149 ┃ 132 ┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃903i ┃ 1 ┃ 68 ┃ 105 ┃ 92 ┃ 198 ┃ 235 ┃ 221 ┃ 225 ┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃904i ┃ 0 ┃ 93 ┃ 124 ┃ 158 ┃ 201 ┃ 190 ┃ ┃ ┃
┗━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┛
┏━━━┳━━━┓
┃ ┃9週目 ┃
┣━━━╋━━━┫
┃902iS ┃ 149 ┃
┣━━━╋━━━┫
┃903i ┃ 211 ┃
┣━━━╋━━━┫
┃904i ┃ ┃
┗━━━┻━━━┛
〔図表3〕
┏━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┓
┃ ┃5/21週┃5/28週┃6/4週 ┃6/11週┃6/18週┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃SH904i┃ 5 ┃ 3 ┃ 4 ┃ 6 ┃ 5 ┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃N904i ┃ 3 ┃ 5 ┃ 6 ┃ 10 ┃ 15 ┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃F904i ┃ - ┃ 8 ┃ 5 ┃ 7 ┃ 6 ┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃P904i ┃ - ┃ - ┃ - ┃ 4 ┃ 4 ┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃D904i ┃ - ┃ - ┃ 7 ┃ 14 ┃ 19 ┃
┗━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┛
図表3は、個別機種の全キャリアモデルの中でのランキング順位をまとめたもの
である。前評判が高くシリーズ唯一のワンセグ搭載端末であるF904i(富士通)
やSH904i(シャープ)が好調、ドコモの販売を底上げしている。
一方、同様に前評判の高かったN904iは販売開始の翌週から失速。これは一部で
品不足になった模様で、在庫が確保でき次第、回復基調になるものと期待される。
総じて順調と言えそうだが、今後の見通しはやや不透明。2in1や各種割引プラン
の強化など、サービスや料金での見直しを進めるものの、回線の純増数はauの
後塵を拝す状況が続いている。MNPを利用した契約者数の推移でも、1月からの
純減は43万回線を超えており、ブランド強化が急務と言えそうだ。
au、ソフトバンクの夏モデルの本格発売に伴い、これまで以上に熱い戦いが
始まりそうだ。
【au順調だがどこまで?】
auは明確なシリーズ区分がないため、かならずしも単純比較はできないが、
発売シーズンをベースに当社で夏モデル・冬モデルの特定を行った。
auの今夏モデルについても、ドコモと同様の販売状況分析を行い、図表4にまとめた。
足元の販売台数を見ると、2006年夏モデルと遜色ないペースで進捗している。
しかも2007年夏モデル全15モデル中、9モデルはまだ実績には反映されておらず、
注目のEXILIMケータイW53CA(カシオ)も未発売にも関わらず、である。
契約純増数でも好調で、足元を見る限りは弱点が見当たらないように見える。
〔図表4〕
┏━━━━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┳━━━┓
┃ ┃1週目 ┃2週目 ┃3週目 ┃4週目 ┃5週目 ┃6週目 ┃7週目 ┃
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┃Y06夏モデル ┃ 20 ┃ 37 ┃ 56 ┃ 135 ┃ 179 ┃ 173 ┃ 160 ┃
┣━━━━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃Y06冬モデル ┃ 0 ┃ 33 ┃ 81 ┃ 83 ┃ 79 ┃ 99 ┃ 107 ┃
┣━━━━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃Y07夏モデル ┃ 0 ┃ 6 ┃ 63 ┃ 119 ┃ 169 ┃ ┃ ┃
┗━━━━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┻━━━┛
┏━━━━━━┳━━━┳━━━┓
┃ ┃8週目 ┃9週目 ┃
┣━━━━━━╋━━━╋━━━┫
┃Y06夏モデル ┃ 183 ┃ 175 ┃
┣━━━━━━╋━━━╋━━━┫
┃Y06冬モデル ┃ 230 ┃ 256 ┃
┣━━━━━━╋━━━╋━━━┫
┃Y07夏モデル ┃ ┃ ┃
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〔図表5〕
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┃ ┃6/4週 ┃6/11週┃6/18週┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃A5526K┃ 35 ┃ 30 ┃ 30 ┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃W52H ┃ 17 ┃ 9 ┃ 11 ┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃W52SA ┃ 19 ┃ 8 ┃ 9 ┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃W53T ┃ - ┃ 13 ┃ 7 ┃
┣━━━╋━━━╋━━━╋━━━┫
┃W52S ┃ - ┃ - ┃ 31 ┃
┗━━━┻━━━┻━━━┻━━━┛
図表5もドコモと同様に全キャリアモデルの中でのランキング順位をまとめた
ものである。加入者数ではドコモに及ばない中で、新モデルを一桁台の順位に
つけており、充分健闘していると言える。しかし、auのトータル販売台数を
見ると、伸び率は鈍化し始めている。06年の夏モデルシーズン(5/15-6/25)は、
台数で05年同期比24%増であったのに対し、今年は10%増にとどまっている。
ウォークマン、EXILIM、防水ワンセグなどは消費者の目を引きそうだが、
それ以外の端末の動向にも注目する必要がありそうだ。
いずれにしても、ドコモ、auの動向は、ソフトバンクの夏モデル次第か。
FULLFACE、X01Tなど話題のモデルは7月以降に発売される予定。
6月9日に発売された最新AQUOSケータイの912SHは発売後、ソフトバンク内では
705SHに続いて第2位と、初代の成功を確実に引き継いでいる。
ドコモの704iシリーズも含めると、全モデルが出揃うのは9月になる見込み。
これからが本番である。
【夏モデル、市場の伸びに貢献】
07年に入ってから携帯電話市場全体としては好調に推移しており、1-5月までの
対前年比は20%増(台数ベース)となっている。夏モデル発売後の前年比は、
これを上回る24%増で推移しており、市場の好況に寄与する形となった。
ちなみに、06年の夏モデル時期は前年比10%増。新規ユーザーの競争激化で、
各社が様々な対策を講じる結果、新生活シーズンの3-4月だけでなく、
夏商戦期でも全体市場の拡大に影響していると言える。
≪GfK Japanのデータについて≫
全国有力家電量販店より、毎日POSデータを収集。モデル別であらゆる
カテゴリーの動向を調査している。多くの市場データが出荷時点を捉えて
いるのに対し、販売時点で実需を細かく追っているのが特徴である。
また、同様に総合量販店(GMS)や地域家電店、インターネットチャネルなど
からも販売データを収集。家電以外にも、ゴルフ用品やDVDソフトウエアの
販売データを構築している。
※ご不明な点がありましたら、冒頭の連絡先までお気軽にお問い合わせ下さい。
※弊社名を報道にて引用頂く場合は、正式社名のほか、「GfK Japan」、
「ジーエフケー ジャパン」、「GfKジャパン」の略記でも結構です。
ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社
経営企画室 纐纈 潤子(こうけつ じゅんこ)
TEL : 03-5350-4624
PHS : 070-5553-3377
E-mail: info@gfkjpn.co.jp