報道関係者各位
    プレスリリース
    2026年9月24日 10:30
    未来調達研究所株式会社

    【調査実施】部材調達、値上げに加え供給継続にも懸念

    供給停止・取引見直し打診の指数が上昇、現場から 「機械があっても加工できない」の声 ――日本購買関係者指数(JPI)2026年9月調査

    未来調達研究所株式会社(東京都千代田区)は、企業の調達・購買担当者を対象に毎月実施する新経済指標「日本購買関係者指数(JPI)」を創設し、2026年9月11日に調査結果を初回公表しました。9月調査では、サプライヤーからの供給停止・取引見直し打診を示す指数が前月の47.7から55.2へ上昇。値上げに加え、部材の供給継続そのものへの懸念が調達現場に広がっていることが浮き彫りになりました。


    部品や材料の調達現場で、値上げに加えて供給継続への懸念が出ています。未来調達研究所の2026年9月調査では、サプライヤからの供給停止・取引見直しの打診の増減を示す指数が、前月の47.7から55.2に上昇。7・8月の50割れから、増加を示す50超に転じました(6月以来3ヶ月ぶり)。

    調達・購買担当者86件の回答を集計しました。自由記述には、人手不足で「機械があっても加工ができない」との声や、半導体の納期長期化に備え「1年先までの確定発注で対応している」との声が寄せられました。


    購入価格の指数は85.5と高い水準にあります。企業の調達現場では、価格交渉とともに、必要な部材の供給をどう確保するかが課題になっています。



    ■現場の声(自由記述から)

    ・電機部品の納期が目立って長くなり、サプライヤから「ほぼ供給停止に近い回答」が返ってくるようになったとの回答があった。

    ・海外の半導体メーカーの納期遅れが深刻で、混乱は2028年末まで続くとみて「1年先までの確定発注で対応している」との回答があった。AIサーバー向け需要の影響を指摘する声もあった。

    ・国内では「機械があっても加工する人がいない」との回答があった。増産期にもかかわらず、人手不足でこなせないというサプライヤ側の事情を指摘するものだった。

    ・欧州方面からの輸送に遅延の懸念が出ているとの回答もあった。



    ■数字で見る

    企業の「モノの買いにくさ」を示す総合JPIは62.8(先月63.8)。50を上回るのは6月から4ヶ月連続で、先月に続き調達は難しくなりました。ただし、難しくなった度合いは先月より小さいです。

    項目別では、購入価格の指数が85.5と最も高く、発注量(54.7)・見積依頼数(54.1)の指数を大きく上回りました。供給停止・取引見直しの打診の指数は55.2で、7月(47.8)・8月(47.7)の50割れから50超に転じました。


    総合JPI(先月より買いにくくなったか)― 赤い部分が「50を超えた分」。6月から4ヶ月連続で50超

    総合JPI(先月より買いにくくなったか)― 赤い部分が「50を超えた分」。6月から4ヶ月連続で50超

    サプライヤからの供給停止・取引見直しの打診(指数)― 7・8月の50割れから、9月は50超に転じた

    サプライヤからの供給停止・取引見直しの打診(指数)― 7・8月の50割れから、9月は50超に転じた


    ■専門家コメント

    未来調達研究所株式会社・坂口 孝則(調達・サプライチェーンコンサルタント)

    「値上げに続いて、供給そのものが続くのかという懸念が調達の現場に出てきました。9月は、サプライヤから供給停止や取引見直しを打診されたという回答が増えています。半導体の長納期化と国内の人手不足が背景にあるとみています。回答の中には、1年先まで発注を確定させて対応している例もありました。こうした動きが広がれば、製品の価格や納期に表れてくる可能性があります。」



    ■日本購買関係者指数(JPI)とは

    日本購買関係者指数(JPI)は、企業で部品・材料・サービスを買う調達・購買担当者に、毎月同じ5つの質問(購入価格は上がったか/入荷は遅れたか/発注量は増えたか/見積依頼は増えたか/サプライヤから供給停止・取引見直しの打診があったか)をたずね、企業の「モノの買いにくさ(調達難易度)」を指数にしたものです。

    各項目の指数は「そうなった」と答えた割合に「変わらない」と答えた割合の半分を足した値で、全員が「変わらない」なら50になります。総合JPIは5項目の指数の単純平均です。発注量や見積依頼の増加は、需要が強まるほど納期や価格が厳しくなる先行きのサインとして「買いにくさ」側に数えています。50より高いと前月より買いにくく、50より低いと買いやすくなったことを示します。米ISM製造業景況指数と同じく購買担当者を対象にした月次調査ですが、質問と算式は独自に設計しています。毎月1日~10日に調査し、11日に公表します。



    ■調査へのご参加・取材について

    JPIは調査にご協力いただける購買・調達担当者を随時募集しています(回答無料・毎月の集計レポートを進呈)。また、調査結果の解説、調達・サプライチェーンと景気・物価に関する取材・コメント提供に対応しています。坂口孝則は調達・サプライチェーンの専門家として、テレビ・ラジオ等で解説を行っています。



    ■調査概要

    調査主体: 未来調達研究所株式会社

    対象  : 企業の調達・購買担当者

    期間  : 2026年9月1日~10日

    公表  : 毎月11日(今月から公表を開始)



    ■(参考)データ詳細

    項目別指数:購入価格 85.5/入荷遅延 64.5/発注量 54.7/見積依頼数 54.1/供給停止・取引見直しの打診 55.2(先月47.7)

    総合JPI 62.8(先月63.8)/現在 75.0・先行 54.4・リスク 55.2/有効回答数 86件

    総合JPI 直近推移:6月 72.5 → 7月 62.3 → 8月 63.8 → 9月 62.8

    供給停止・取引見直しの打診 直近推移:6月 65.9 → 7月 47.8 → 8月 47.7 → 9月 55.2



    ■会社概要

    会社名 : 未来調達研究所株式会社

    所在地 : 〒102-0083 東京都千代田区麹町6-4-9 ミュゼ麹町4階

    事業内容: 調達・購買・サプライチェーンに関する

          コンサルティング、調査研究、研修

    URL   : https://www.future-procurement.com/