プレスリリース
ニセコ2025-26 Winter Reportを公表 観光入込数213.5万人(前年比+8.4%)
外国人客の消費単価が国内客の4.6倍 滞在長期化で“量から質”への転換が鮮明に
一般社団法人ニセコプロモーションボードは、2025-26年冬シーズンにおけるニセコエリア(倶知安町・ニセコ町・蘭越町)の観光動向をまとめた調査レポート「2025-26 Winter Report」を公表しました。
本シーズンの観光入込数は213.5万人(前年比+8.4%)となり、コロナ後の回復局面から次のステージへ移行したことが確認されました。伸びの大部分は11月(+42.1%)と3月(+17.1%)というシーズン両端の月に集中し、冬シーズンそのものの長期化が進みました。外国人客は滞在の長期化が顕著で、下半期(2025年10月~2026年3月)の延べ宿泊者数(人泊)は前年比+32.9%と大きく伸長しました。また、来訪者満足度調査によると、外国人客1人あたりの消費額は約58万円と、日本人宿泊客の約4.6倍にのぼり、滞在・消費の両面で地域経済への影響が拡大しています。国別ではオーストラリアが引き続き最大市場である一方、米国が上位市場のなかで最も高い伸び(+12.3%)を示し、国際市場の裾野が広がりました。来訪者満足度は外国人客で95.2%と高水準を維持しています。これらの調査報告は、ニセコが滞在の体験価値が高い観光地であることを表しています。

主要指標
■ 本シーズンのハイライト(5つの要点)
(1) シーズンの長期化 ― ショルダー月が成長エンジンに
入込数の伸びは11月・3月に集中。1~2月の繁忙期は宿泊供給が受入容量の上限に近く、微増にとどまりました。
(2) 地域経済への影響が拡大 ― 外国人客1人あたり消費 約58万円
来訪者満足度調査によると、外国人客1人あたりの消費額は約58万円となり、日本人宿泊客の約4.6倍にのぼりました。長期滞在と高い消費単価が、ニセコの冬季観光を支える重要な要素となっています。
(3) 滞在の長期化 ― 延べ宿泊者数+32.9%
外国人客の延べ宿泊者数は973,798人泊(前年比+32.9%)。実人数の伸びを滞在日数の伸びが上回り、1人あたりの滞在が長期化していることが明らかになりました。
(4) 市場の多極化 ― 豪州首位、米国が最大の伸び
オーストラリアが最大市場(下半期シェア15.3%)を維持する一方、米国は+12.3%と主要6か国中で最大の伸び。円安や国際的なスキー需要の高まりを背景に、国際市場の裾野が広がっています。
(5) 高い顧客体験評価 ― 総合満足度95.2%
外国人客の総合満足度は95.2%。推奨意向、再訪意向ともに高い水準を示し、リピーター基盤が着実に厚くなっています。
【本リリースの用語について】
「延べ宿泊者数(人泊)」は宿泊人数に滞在日数を掛け合わせた“泊数の総量”、「宿泊者数(実人数・人)」は実際に宿泊した“人の数”を指します。本シーズンは滞在の長期化により、延べ(人泊)の伸びが実人数の伸びを上回りました。
■ 観光入込数213.5万人 ── シーズンの長期化が牽引
2025-26冬シーズン(2025年11月~2026年3月)のニセコ3町合計の観光入込数は213.5万人(前年比+8.4%)となりました。特徴的なのは、その伸びがシーズン両端の月に集中している点です。11月は前年比+42.1%、3月は+17.1%と大きく伸びた一方、繁忙期の1月・2月は受入容量に近い水準での微増にとどまりました。
これは総量の一律拡大というより、来訪時期の分散=シーズンの長期化が進んだことを示しています。早期の降雪を背景に営業期間が両端へ広がり、これまで需要が集中していたピーク期以外にも人の流れが生まれました。

月別観光入込数
■ 地域経済への影響が拡大 ── 外国人客1人あたり消費は約58万円
滞在の長期化は、地域の消費にも厚みをもたらしています。来訪者満足度調査によると、外国人来訪者の消費額は1人あたり約58万円となり、日本人宿泊客(約12.5万円)の約4.6倍にのぼりました。
ニセコでは、単に来訪者数が増えているだけでなく、長く滞在し、宿泊・飲食・アクティビティなど地域内で多面的に消費する旅行スタイルが広がっています。こうした傾向は、ニセコの冬季観光が「量の拡大」から「1人あたりの体験価値を高める観光」へ移行していることを示しています。

来訪者消費行動
■ 国際客の滞在が長期化
外国人客では、滞在の長期化がこの冬の最も明確な変化です。下半期(10~3月)の宿泊者数(実人数)は233,632人(前年比+9.4%)に対し、延べ宿泊者数(人泊)は973,798人泊(前年比+32.9%)と大きく伸び、人数の伸びを滞在日数の伸びが上回りました。ニセコ全体でも、訪日外国客の宿泊延数は+32.6%と大幅に増加しています。1人あたりの滞在が長くなっています。
■ 市場は多極化 ── 豪州が最大市場、米国が最大の伸び
国別構成では、オーストラリアが宿泊者数・延べ宿泊者数ともに引き続き最大市場(実人数15.3%・延べ18.5%)で、平均約5.0泊という長期滞在型の構造が、地域の宿泊需要を下支えしています。一方で、米国は実人数で第2位ながら、上位市場のなかで最も高い伸び(+12.3%)を記録しました。米国は既存の主要市場に取って代わるのではなく、新たな成長軸として加わるかたちで、ニセコの国際市場をより厚みのある多極的な構造へと押し広げています。
■ 高い満足度と再訪意向
来訪者満足度調査では、外国人客の総合満足度が95.2%、宿泊施設満足度は97.2%と極めて高い水準を示しました。「友人に薦めたい」(推奨度)は93.5%、「1年以内の再訪を検討する」(再訪意向)は84.7%にのぼり、ニセコが一過性の訪問地ではなく、繰り返し選ばれる目的地として定着していることがうかがえます。
一方で、来訪者からはシャトルバス等の二次交通の改善、リフト待ちへの対応、価格上昇への懸念といった声も寄せられており、ニセコプロモーションボードでは受入環境の質的向上を今後の重点課題と位置づけています。
■ 今シーズンの環境と象徴的な出来事
シーズン序盤(11~12月)は少雪でスローな立ち上がりとなり、各スキー場の全面オープンが1~2週間遅れました。その後1月には過去5シーズンで最多となる月間降雪量311cmを記録し、最深積雪も168cmに達するなど、ピーク期には良好なコンディションが揃いました。総降雪量は751cm(10年平均851cm)と、1月に集中する「1月集中型」のシーズンとなりました。ニセコ全山のリフト・ゴンドラ延べ輸送人員は1,069万人(前年比-5.5%)と、序盤の少雪の影響で前年を下回ったものの、2年連続で1千万人台を維持しました。
また、2025年11月には中国政府による訪日渡航自粛要請があり、旧正月期間(2026年2月15~23日)の予約が前年比8割程度に軟化しましたが、他市場からの需要がこれを吸収し、シーズン全体では成長を維持しました。2026年4月には、世界最高峰のアクションスポーツ・インビテーショナル「Swatch Nines」がアジアで初めてニセコ東急グラン・ヒラフで開催され、ニセコの国際的なプレゼンスをさらに高めました。
今回の調査結果から、ニセコの冬季観光は引き続き世界から選ばれる高い競争力を持っていることが明らかになりました。特に、外国人客の滞在長期化や消費単価の高さは、ニセコが単なるスキー目的地ではなく、長く滞在しながら地域を楽しむ国際的なリゾート地として進化していることを示しています。
一方で、交通、混雑、価格、人材・住環境など、成長に伴う課題も明確になっています。ニセコプロモーションボードでは、今後もデータに基づき地域の現状を可視化し、行政・事業者・関係団体と連携しながら、来訪者満足度と地域の持続可能性の両立に取り組んでまいります。

報告書表紙
■ 調査概要
調査名 :2025-26 Winter Report(ニセコエリア冬季シーズン観光動向調査)
調査期間 :2025年10月~2026年3月(6ヶ月間)
※指標により集計期間が異なります。
対象エリア :倶知安町・ニセコ町・蘭越町
データソース:ニセコプロモーションボード内部集計、
ニセコ観光圏来訪者満足度調査、ニセコエリア事業者アンケート、
JNTO・気象庁公開統計、GO株式会社、ニセコユナイテッド 他
調査主体 :一般社団法人ニセコプロモーションボード
■ 一般社団法人ニセコプロモーションボードについて
2007年に設立されたニセコプロモーションボードは、会員制の非営利マーケティング組織として成長し、地域内外の500以上の企業を代表しています。ニセコが通年型観光地として世界中の観光客に最高の体験を提供できるよう、観光地域づくりに注力しています。
・ウェブサイト: https://nisekotourism.com/
・Instagram : https://www.instagram.com/nisekotourism/
・Facebook : https://www.facebook.com/Niseko.Japan