プレスリリース
農業現場の声から生まれた電動台車 ― ブロッコリー収穫後の運搬負担を軽減 ― 産学官地連携による開発成果を農業WEEK(JAGRI)九州で展示
ナサ工業株式会社(本社:福岡県糟屋郡須恵町、以下 当社)は、ブロッコリー収穫後の圃場内運搬作業の負担軽減を目的とした電動台車を開発しました。本製品は、長崎県島原半島の農業現場における課題を起点に、農業者・企業・大学が連携した産学官地共同研究により取り組んだものです。
本製品は、2026年5月27日よりグランメッセ熊本にて開催される「農業 WEEK(JAGRI)九州」において、実機展示を行います。

台車写真1

台車写真2
■ 開発の背景
近年、日本の農業は高齢化と人手不足の進行により、作業の省力化と生産性向上が喫緊の課題となっています。2024年の食料・農業・農村基本法改正においても、スマート農業など先端技術の活用が重要な方向性として示されています。
一方、現場においては必ずしも高度な自動化機械だけが求められているわけではありません。特にブロッコリー栽培では、収穫後の運搬作業が身体的負担の大きい工程として課題となっており、「収穫よりも運ぶ作業の方がきつい」といった声が多く聞かれます。
島原半島の農業現場でも、傾斜地やぬかるみのある圃場において手運搬が続いており、とくに高齢の農業者にとって作業継続の障壁となっていました。
こうした現場の課題を背景に、「今の作業を無理なく支える仕組み」の必要性から、本製品の開発がスタートしました。
■ 製品の特長
今回開発した電動台車は、圃場内の不整地や泥地でも使用可能な設計とし、以下の特長を有しています。
● 最大約150kgの積載が可能
● 傾斜・ぬかるみ環境下でも安定した走行性能
● 速度制御機能により高齢者でも扱いやすい操作性
● 軽トラックに積載可能なサイズ設計
● 汎用バッテリーによる充電・交換対応
また、構造面ではアルミ部材を中心に採用し、リベット(カシメ)構造による組立により軽量化と整備性を両立しています。

台車写真3

ブロッコリー収穫台車
■ 当社の強み
当社は金属加工業として、多品種・少量生産や試作開発に強みを持っています。本製品においても、画一的な製品提供ではなく、圃場条件や作業内容に応じたサイズ・仕様の調整、オーダーメイド対応が可能です。
農業機械メーカーとは異なる立場から、現場ごとに最適な「使える形」をつくることを重視しています。
■ 今後の展開
本製品はロボットや完全自動化機械ではなく、既存の作業を補助することを目的とした機器です。当社では、電動化の段階から将来的な自動化への発展も見据え、段階的な省力化の提案を進めていきます。
また、ブロッコリーに限らず、各種農作業における運搬・補助用途への展開も視野に入れ、現場の声に基づいた改良を継続していきます。
■ 展示会概要
展示会名:農業 WEEK(JAGRI)九州
会期 :2026年5月27日(水)~29日(金)
会場 :グランメッセ熊本
出展内容:農業用電動台車(実機展示)
■ メッセージ
本製品は、「便利な機械」を提供することではなく、農業現場における日々の負担を少しでも軽減することを目的としています。
運ぶ作業の負担を、今の現場に合わせて。
当社は今後も、現場に寄り添ったものづくりを通じて、農業の持続性に貢献してまいります。
■ 会社概要
会社名 : ナサ工業株式会社
所在地 : 福岡県糟屋郡須恵町佐谷1323-1
事業内容 : 精密板金加工、製缶、配電盤製作、試作開発 等