報道関係者各位
    プレスリリース
    2026年6月5日 09:00
    ゲルベ・ジャパン株式会社

    イントラセンス社とゲルベ社  膵臓領域の読影を支援するAIソフトウェア 「DUOnco(TM) Pancreas」が日本で医療機器認証を取得

    AIを活用した医用画像ソリューションを強みとし、診断・意思決定・治療後フォローアップを支援するフランスのイントラセンス社(ISIN:FR0011179886、銘柄コード:ALINS)と、医用画像ソリューション分野の世界的リーダーであるゲルベ社(FR0000032526、GBT)は、膵臓領域の読影を支援するAIソフトウェア「DUOnco(TM) Pancreas」が、日本において医療機器認証(認証番号:308AGBZI00003000)を取得したことを発表しました(クラスII、プログラム01 疾病診断用プログラム、X線画像診断装置ワークステーション用プログラム(JMDNコード:40935012))。


    本認証により、DUOnco(TM) Pancreasは日本で初めて認証された膵臓に特化したAIソフトウェアとなります。



    ■日本における大きな未充足医療ニーズ

    膵臓がんは世界的に最も致死率の高いがんの一つであり、日本においても極めて重要な医療課題です。2022年には、世界全体で新規患者数510,992人、死亡者数467,409人が推定され、日本では新規患者数47,627人、死亡者数43,265人と報告されています。日本は本疾患における罹患率および死亡率の負担が特に高い国の一つです(※1)。


    外科手術は唯一の根治的治療法となり得ますが、早期発見された場合に限られます。しかし、早期の膵臓がんは特異的な症状がほとんどなく、病変も小さくコントラストが乏しいため、CT画像上での識別が困難です。その結果、多くの患者は進行後に診断され、手術適応となるのは20%未満にとどまっています(※2)。


    さらに、先行研究では2cm未満の膵臓がんの42%がCT検査で見逃されていたことが報告されており、微細な所見をより早期に検出する支援ツールの必要性が示されています(※3)。


    ゲルベ社の研究チームがコペンハーゲン大学の研究者と共同で実施した最近の研究(※4)を含む公開データからは、膵臓がんに特徴的なCT所見が、診断の最大36か月前から確認可能であることが示唆されており、より早期診断の可能性が示されています。



    ■放射線科医の業務を「代行」するのではなく、「支援」するAIソフトウェア

    DUOnco(TM) Pancreasは、造影CT検査における膵臓領域の評価を支援するために設計された、AIベースの画像解析ソフトウェアです。膵臓内の関心領域を検出し、それらの測定や主膵管最大径の計測を支援することを目的としています。


    放射線科医の日常的な読影ワークフローを支援することを目的として設計されたソフトウェアであり、自動診断システムではありません。また、医師による確認、解釈、診断を代行または置き換えるものではありません。



    ■既存の読影環境へのシームレスな統合

    日本において、イントラセンス社とゲルベ社は、PACSベンダーをはじめとする画像診断ITの国内パートナーと緊密に連携し、DUOnco(TM) Pancreasを放射線科医の既存の読影環境に最大限シームレスに統合することを目指します。


    この戦略により、放射線科医が日常的に使用しているビューアやワークフロー内でソフトウェアへアクセス可能とし、業務の中断を最小限に抑えながら、臨床現場での円滑な導入を促進します。



    ■日本および欧州における臨床研究への継続的な投資

    今回の日本での認証取得は、ゲルベ社とイントラセンス社が日本および欧州で進めている、膵臓特化型AIの臨床的有用性を検証する広範な研究活動の一環です。


    その一例として、ゲルベ社は2025年4月に九州大学病院との共同研究の実施を発表しました。同研究では、日本人症例を中心とした大規模データセットおよび早期膵臓がん症例を用いて、DUOnco(TM) Pancreasの性能評価を行いました。九州大学病院は膵臓がん画像診断の分野で高い専門性を有しています(※5)。


    九州大学病院 石神 康生教授は、次のようにコメントしています。

    「本AIを活用することで、偶発的な発見の機会が増え、より早期の段階で膵癌の治療が出来るようになることが期待される。」



    ■DUOnco(TM) Pancreasの国際展開における新たな一歩

    今回の日本における認証取得は、イントラセンス社とゲルベ社が共同開発したDUOnco(TM)ロードマップにおける重要なマイルストーンである、2025年の欧州でのCEマーク取得に続くものです。さらに、本製品は2025年に米国FDAより「ブレークスルーデバイス指定」を受けており、(なお、これは販売承認を意味するものではありません)医用画像分野における世界的な未充足ニーズに対応する可能性が評価されています。


    イントラセンス社CEO ステフェン・アルマンは次のように述べています。

    「私たちの目標の一つは、現地パートナーと緊密に連携し、日本の放射線科医にとって最も使いやすい形でソフトウェアをエコシステムに統合することです。また、認証取得を支援してくださったエムスリー株式会社、ならびに国内管理人(DMAH)を務める株式会社メディサイエンスプラニングに感謝申し上げます。」


    ゲルベ社の研究・開発・イノベーション・AI担当上級副社長 フランソワ・ニコラは次のようにコメントしています。

    「DUOnco(TM)は日本国内100以上の医療機関を対象とした広範なユーザー調査から得られた知見を基に、日本の放射線科医の期待に応えるよう設計されたソフトウェアです。」



    参考文献

    (※1)World Cancer Research Fund

    (※2)Blackford et Al. Recent Trends in the Incidence and Survival of Stage 1A Pancreatic Cancer/ A Surveillance, Epidemiology, and End Results Analysis. 2020.

    (※3)Factors associated with missed and misinterpreted cases of pancreatic ductal adenocarcinoma

    (※4)Validation of a Pretrained Artificial Intelligence Model for Pancreatic Cancer Detection on Diagnosis and Prediagnosis Computed Tomography Scans. 2026.s

    (※5)Press release Guerbet and Kyushu University study announcement



    ■イントラセンス社について

    イントラセンス社は、2004年に創業したフランスの医用画像ソフトウェア企業で、ゲルベ(Guerbet)グループのデジタル子会社です。

    AIアルゴリズムを中核に据えた医用画像ソリューションの開発を強みとし、高度な画像解析機能を備えた放射線科向けプラットフォーム「Myrian(R)」や、膵臓・肝臓・骨領域の腫瘍検出を支援するAIソリューション群「DUOnco(TM)」を提供しています。



    ■ゲルベ社について

    ゲルベ社は、「人々がより良い生活を送れるよう支援する」ことを使命とする医用画像分野のグローバルリーダーです。診断および治療用画像に向けた医薬品、医療機器、デジタルおよびAIソリューションを幅広く提供しています。従業員数2,746名、売上高7億8,600万ユーロ(2025年)。研究開発に売上の10%を投資しています。

    詳細情報はウェブサイト( https://www.guerbet.com/ )をご覧ください。



    ■九州大学病院について

    福岡市に位置する九州大学病院は日本を代表する国立大学病院のひとつです。100年以上の歴史を持ち、九州地域の高度医療・教育・研究拠点としての役割を果たしています。同院は九州大学医学部および歯学部と連携し、最先端の治療や先駆的な研究を幅広く実施しています。特に膵臓がんを含むがん研究における貢献が認められており、革新的な診断および治療法の開発にも積極的に取り組んでいます。


    詳細情報はウェブサイト( https://www.hosp.kyushu-u.ac.jp/ )をご覧ください。