報道関係者各位
    プレスリリース
    2026年5月8日 09:30
    TAKUMA YAMAZAKI DESIGN 合同会社

    物質調律家・山崎タクマ、英Dezeenが選ぶ 「注目の若手デザイナー10組」に選出

    合計43時間、モノとして座り続ける――ミラノサローネでの実践が国際的に評価

    物質の質感や存在性を調律し、モノと生命の境界を探る独自の実践「物質調律家」として活動する山崎タクマ(TAKUMA YAMAZAKI DESIGN 合同会社 代表/本社:神奈川県横浜市戸塚区)は、英国発の世界的デザインメディアDezeenが発表した「Ten young designers and studios to watch from Salone Satellite 2026」において、注目すべき若手デザイナー10組の一つとして選出されました。


    同記事は、イタリア・ミラノで開催されたSalone del Mobile.Milano内の若手部門SaloneSatelliteに出展したデザイナーの中から、編集部の視点で特に注目すべき存在を選出するものです。

    世界39カ国から約130組のデザイナーと22のデザイン教育機関が参加する中での選出となります。


    Top image

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    ■ 43時間、モノとして座る「物座」の実践

    今回評価されたのは、山崎が約10年にわたり継続してきたプロジェクト「Bio-Vide」の新作「Becoming Object」です。

    本作では、会期中に合計約43時間にわたり、自身が“モノ”として座り続ける「物座」と呼ぶ実践を行いました。

    落ち葉を再構成した板材による椅子に座り、仮面を装着した状態で空間に配置されることで、作家自身が展示物として存在する状態を生み出しています。

    この行為は単なるパフォーマンスではなく、モノの側に立つことでしか得られない知覚を探るための実践です。


    Becoming Object

    Becoming Object


    ■ Dezeenによる評価

    Dezeenは本作について、以下のように評価しています。

    Salone del Mobile got its own Marina Abramovic moment with Japanese designer Takuma Yamazaki, who sat perfectly still for hours to complete his Bio-Vide chair.

    This furniture-performance fusion is just one facet of Yamazaki's 10-year-long research project, which has focused on trying to understand animacy - or the moment when objects acquire a sense of life.

    Yamazaki's material experiments have seen him work with cow bone, hide and rhythmically inflated balloons to see what humans consider to be living.

    At a time when more designers are exploring our species' connection to other living beings, this is an interesting flip side of the coin.


    ミラノ・サローネでは、日本人デザイナーの山崎タクマが、自身の作品「Bio-Vide」チェアを完成させるために何時間も座り続け、まるでマリーナ・アブラモヴィッチのような瞬間が生まれた。

    この家具と身体を融合させた作品は、山崎が10年にわたり取り組んできたリサーチプロジェクトの一側面にすぎない。そのプロジェクトは、アニマシー(有生性)――すなわち、モノが生命のような感覚を獲得する瞬間――を理解しようとする試みに焦点を当てている。

    山崎はこれまで、牛骨や皮、リズミカルに膨張するバルーンなどを用いた素材実験を通じて、人間が何を「生きている」と認識するのかを探ってきた。

    現在、多くのデザイナーが人間と他の生き物との関係性を探求している中で、この作品はその逆側からの視点で、興味深いアプローチとなっている。

    https://www.dezeen.com/2026/04/29/designers-to-watch-salone-satellite-2026/



    ■ Bio-Vide:有生性から捉える境界

    Bio-Videは、モノと生命の境界を、生物学的な定義ではなく「有生性(アニマシー)」の観点から探るプロジェクトです。

    人がどのように生命を感じ、どこでモノとして認識するのか。

    その曖昧な境界に対して、山崎は素材開発や作品制作を通じて継続的にアプローチしてきました。



    ■ Becoming Object:自身をモノとして展示する

    本プロジェクトでは、これまで“生命側”から語られてきた視点を反転し、作家自身がモノの側に立つ試みを行いました。

    山崎は、自身が開発した落ち葉の板材を用いて、高さ約1700mmの双子の椅子を制作。

    その一脚に、自らが落ち葉で構成された仮面を装着した状態で会期中合計約43時間にわたり座り、空間の中で静的な“モノ”として配置されました。

    もう一脚には、生成AIを活用した作品「PromPlant / HeartBeat」を展示。

    自身の心拍データをもとに生成された植物像を配置し、身体・データ・物質という異なる層を対比させました。

    「物の側の感覚を知りたかった」

    この行為は単なるパフォーマンスではなく、モノの側に立つことでしか得られない知覚を探るための実践です。


    chair

    chair


    ■ 実践を通して得られた知覚

    「初日は、自分が花のように感じられました。5時間も動かないと身体が痺れて感覚が不在になるので、モノと生物の間にいるような感覚です。

    数日後には、身体や感覚を手放していくような過程の中で、“モノは死体なのではないか”という感覚にも至りました。

    その過程を経て見えたのは、人間の思考の忙しなさや意味付けの多さと、モノと生命のあいだに絶対的な境界はそもそも存在せず、両者ともただ在るだけということです。

    最後に残ったのは、モノ側からの視点も織り交ぜた、生命の一瞬の輝きを支えるモノをつくるという、自分のスタンスが明確になりました。」



    ■プロフィール

    ・山崎タクマ(Takuma Yamazaki)|物質調律家/デザイナー

    1990年北海道生まれ。多摩美術大学プロダクトデザイン専攻(Studio 3)を次席で卒業後、キヤノン株式会社に入社。一眼レフカメラやレンズ、新規事業製品など精密機器のボディデザインを担う。

    在職中より自身の哲学に基づく作品制作を行い、国内外のデザインアワードを多数受賞。2021年に独立し、現在は2社を経営。

    塗装や表面処理の微差まで管理可能なインダストリアルデザイン領域と、自身の思想や哲学を物語として提示する芸術領域を横断する実践の中で「Industrial Artistry」を提唱。

    2025年にはニューヨークのギャラリーと契約し、マンハッタンにて個展「Industrial Artistry」を開催。作品の販売およびプライベートコレクションへの収蔵が行われた。

    2023年以降は、宇宙船デザインやスペースコロニー構想など、地球外環境における人間と物質の関係性をテーマに活動。近年はロボットデザインを中心に、映像・音楽・ファッション・絵本制作へと活動領域を拡張している。


    【経歴】

    2015

    ・多摩美術大学 プロダクトデザイン専攻(Studio 3)卒業


    2016

    ・卒業制作「Bio-Vide」ミラノにて招待展示

    ・Lexus Design Award 2016 受賞(73カ国・1,232作品)

    ・materialPREIS 2016 研究部門 グランプリ(ドイツ)


    2018

    ・Shachihata New Product Design Competition 2018 ファイナリスト

    ・KOKUYO Design Award 2018 グランプリ/オーディエンス賞(46カ国・1,289作品)


    2019

    TAKUMA YAMAZAKI DESIGN 合同会社 設立


    2020

    ・iF Design Award 2020 受賞(ドイツ)

    ・K-Design Award 2020 受賞(韓国)


    2021

    ・A' Design Award 2021 受賞(イタリア)


    2022

    ・DFA Design for Asia Awards 2022 受賞(香港)

    ・iF Design Award 2022 受賞(ドイツ)


    2023

    ・CES Innovation Awards 2023 受賞(米国・ラスベガス)

    (Pixie Dust Technologies, Inc./SonoRepro)

    ・個展「ものづくりは感動と共に」開催(渋谷)


    2024

    ・CES Innovation Awards 2024 受賞(米国・ラスベガス)(Pixie Dust Technologies, Inc./iwasemi RC-α)


    2025

    ・展示「Interior Lifestyle Tokyo 2025」出展(TALENTS特別推薦枠 / 有明)

    ・個展「Industrial Artistry」開催(ニューヨーク)


    2026

    ・個展「WORKWORKWORK」開催(渋谷)

    ・展示「SaloneSatellite 2026」出展(イタリア・ミラノ)

     デザインメディア「Dezeen」による「注目の若手デザイナー10組」選出



    【お問い合わせ】

    TAKUMA YAMAZAKI DESIGN 合同会社

    担当   : 山崎タクマ

    E-mail  : info@takumayamazaki.com

    公式サイト: https://www.takumayamazaki.com