プレスリリース
NTTドコモビジネスが最先端半導体企業Rapidusへ液冷データセンターを提供
~事業の基盤システムを支える次世代型の液冷技術を活用~
NTTドコモビジネス株式会社(旧 NTTコミュニケーションズ株式会社、以下 NTTドコモビジネス)は最先端半導体の研究・開発・製造を手掛けるRapidus株式会社(以下 Rapidus)に対し、生成AIなどの活用に向けた超高発熱サーバーなどの冷却に最適な液冷方式※1のデータセンター「Green Nexcenter(R)」を提供します。これにより、同社のHPC(High Performance Computing)※2規模のサーバーを活用した事業基盤の安定運用を支援していきます。

NTTグループのAIインフラのイメージ
1.背景と目的
現在、NTTドコモビジネスはIOWN(R)※3を活用し、半導体産業をはじめとするさまざまな産業/地域課題の解決と北海道の地域創生を推進する事業「HOKKAIDO IOWN CAMPUS※4」に取り組んでいます。この取り組みの一環として、北海道を起点に半導体産業の持続的成長を支援しています。半導体業界では半導体設計・半導体製造のマスク補正(光近接効果補正)※5などの用途で莫大なコンピュートリソースが求められ、従来の空冷方式では高度に発展した事業運営を推進するうえで冷却効率や消費電力の面で限界が指摘されています。特にRapidusが推進する次世代半導体開発ではHPC規模のサーバー群が不可欠であり、安定した運用と環境負荷低減の両立が重要な課題となっています。
2.液冷データセンターの概要と特長
NTTドコモビジネスは、高密度なアクセラレーテッドコンピューティングシステム※6に対応した液冷方式コロケーションデータセンター「Green Nexcenter(R)」を提供しています。液冷方式は通常のデータセンターでは対応が困難な高発熱サーバーに対しても、従来の冷却技術を大きく上回る省エネ性能にて冷却機能を提供します。高密度な演算処理環境下でも安定した温度管理を実現し、消費電力の削減とCO2排出量の低減に貢献します。
NTTドコモビジネスは、液冷データセンターを提供することで、Rapidusの設計・検証・製造プロセスにおける膨大な計算処理を高速かつ安定的に実行できる環境を実現し、TAT(Turn Around Time)※7の短縮実現に貢献します。

「Green Nexcenter(R)」における液冷方式の仕組み
3.今後の展開
NTTドコモビジネスはさらに拡大する生成AIなどの需要に応えていくため、高発熱サーバーの冷却や低消費電力を実現する「Green Nexcenter(R)」を展開していきます。加えて、さまざまな企業やパートナーとの連携を強化し、「分散」「柔軟」「安全」「リーズナブル」といったAI時代に企業が求めるニーズに対応するAI-Centric ICTプラットフォーム(R)構想※8の実現を進め、企業の生産性向上、競争力強化に貢献するとともに、地方創生といった社会課題の解決を図ります。
また、NTTドコモビジネスでは、低消費電力を実現するIOWN光コンピューティング※9を活用したプラットフォーム上で、さまざまな業界のアプリケーションに展開していくことで、AI時代における各産業の莫大な消費電力問題の解決に取り組みます。その第一歩として、2026年度に半導体産業が利用するアプリケーションを動作させる実証実験を実施予定です。
「NTTコミュニケーションズ株式会社」は2025年7月1日に社名を「NTTドコモビジネス株式会社」に変更しました。私たちは、企業と地域が持続的に成長できる自律・分散・協調型社会を支える「産業・地域DXのプラットフォーマー」として、新たな価値を生み出し、豊かな社会の実現をめざします。

https://www.ntt.com/about-us/nttdocomobusiness.html
※1:液冷方式とは、サーバー内のCPUやGPUの上に配置されたコールドプレートと呼ばれる金属を介し、冷却液を用いて冷却を行う方式です。
※2:HPC(High Performance Computing)とは、半導体設計やAI活用などに用いられる、大規模で計算負荷の高い処理を高速に行うための高性能計算技術です。
※3:IOWN(R)(Innovative Optical and Wireless Network)とは、スマートな世界を実現する、最先端の光関連技術および情報処理技術を活用した未来のコミュニケーション基盤です。https://www.rd.ntt/iown/
IOWN(R)はNTT株式会社の商標または登録商標です。
※4:HOKKAIDO IOWN CAMPUSとは、産業振興×まちづくりをICTの観点から、さまざまな産業/地域課題を解決し、日本の半導体産業が持続的に成長する仕組みを組成することで、北海道の地方創生に貢献する事業コンセプトです。詳細は以下のニュースリリースをご確認ください。
ニュース 2024年8月1日:さまざまな産業や地域課題を解決する事業コンセプト「HOKKAIDO IOWN CAMPUS」の発表について
https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2024/0801.html
※5:マスク補正(光近接効果補正)とは、半導体の基盤となるウェーハ上に所望の回路パターンを忠実に形成する技術です。
※6:アクセラレーテッドコンピューティングは、並列処理によって、AI、データ分析、シミュレーション、ビジュアライゼーションなどの高度な処理を必要とするアプリケーションの処理を高速化するものです。
※7:TAT(Turn Around Time)とは、製品が生産ラインに入って流動を開始してから、完成するまでの時間のことです。TATの短縮を実現するためには、搬送など生産に直接関与しない時間の短縮も求められています。
※8:AI-Centric ICTプラットフォーム(R)構想とは、企業がAIを活用して、生産性の抜本的改善、競争力強化やビジネスモデル変革を進めるAI時代に最適な次世代ICTプラットフォーム構想です。詳細は以下のニュースリリースをご確認ください。
ニュース 2025年6月10日:NTT Com、ゲットワークス、NTTPCが戦略的業務提携を締結
https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2025/0610_2.html
※9:IOWN光コンピューティングとは、電気の配線を光の配線へ変えることにより、エネルギーの限界を超えて、AI時代のコンピューティングを支えていく低消費電力のインフラを実現する技術です。
https://www.rd.ntt/forum/2025/keynote_1.html
関連リンク
ニュース 2024年8月1日:さまざまな産業や地域課題を解決する事業コンセプト「HOKKAIDO IOWN CAMPUS」の発表について
https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2024/0801.html