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    プレスリリース
    2026年8月20日 16:00
    株式会社マーケットリサーチセンター

    Eクリニカルソリューションの日本市場(2026年-2035年)、市場規模・分析レポートを発表

    株式会社マーケットリサーチセンター(本社:東京都港区、世界の市場調査資料販売)では、「Eクリニカルソリューションの日本市場(2026年-2035年)、英文タイトル:Japan E-Clinical Solutions Market 2026-2035」調査資料を発表しました。本資料には、Eクリニカルソリューションの日本市場規模、動向、セグメント別予測、関連企業の情報などが盛り込まれています。

    ■主な掲載内容

    日本のeクリニカルソリューション市場は、2025年時点で121.8億米ドル規模に達しており、2026年から2035年にかけて年平均成長率(CAGR)5.8%で拡大し、2035年には214.0億米ドルに達すると予測されている。市場成長の背景には、ePROやeCOAなどデジタル臨床試験ツールの高い導入率、ハイブリッド型・分散型治験への移行、国際共同研究の増加、規制対応のデジタル化、AIを活用した臨床データ管理の高度化がある。

    eクリニカルソリューションとは、臨床試験の計画、運営、データ収集、進捗管理、規制対応を効率化する統合ソフトウェア群を指す。代表的なものにはEDC、CDMS、CTMS、RTSM、eCOA、ePRO、eTMF、eConsentなどがあり、紙ベースや個別管理されていた治験業務を一元化し、データ品質や監査対応力を高める役割を持つ。

    日本市場では、特にePROやeCOAの普及が進んでいることが、より高度なハイブリッド治験モデルへの移行余地を示している。患者が医療機関で紙の質問票に回答するのではなく、スマートフォンやタブレットから症状やQOLを入力できれば、来院頻度を抑えながら継続的にデータを取得しやすくなる。

    市場成長の重要な要因の一つが、臨床試験データの複雑化である。治験では患者背景、検査値、画像、投薬情報、有害事象、患者報告アウトカムなど大量のデータを扱うため、試験規模が大きくなるほど手作業での管理は難しくなる。eクリニカル基盤は、データをリアルタイムに近い形で収集・統合し、確認や修正を迅速化できる。

    2024年8月にはFujitsuが米国のParadigm Healthと提携し、Paradigmの臨床試験プラットフォームとFujitsuの医療データ収集・AI技術を組み合わせる取り組みを開始したとされる。レポートでは、日本で問題視される「drug loss」、すなわち海外で利用可能な新薬が日本で十分に開発・導入されない状況への対応を目的の一つとして挙げている。

    このような提携は、患者候補の抽出、臨床データ統合、試験施設の選定、患者組み入れなどを効率化し、日本での治験開始や承認申請までの時間短縮につながる可能性がある。eクリニカルソリューションは単なるデータ入力システムではなく、開発戦略そのものを高速化する基盤へと役割を広げている。

    一方、2025年2月のMeracleとMicronによる「WhizzSpacer」吸入補助デバイスの日本導入事例は、国際連携やPMDA承認の重要性を示すものではあるが、eクリニカルソリューション市場との直接的な関連は弱い。デジタルヘルスや医療機器導入の周辺事例として見るのが適切である。

    日本では臨床研究の実施件数も多い。レポートではWHO ICTRPデータをもとに、日本に6万6,000件超の臨床試験が存在するとしている。この数字の定義や重複の扱いには注意が必要だが、いずれにしても多くの研究・治験を効率的に管理するためのデジタル基盤需要が大きいことを示す材料として使われている。

    市場の大きなトレンドは、従来型の施設中心治験からハイブリッド型治験への移行である。すべてを遠隔化するのではなく、診察や検査は医療機関で実施しながら、同意取得、質問票、症状記録、服薬確認、フォローアップなどをオンライン化することで、患者負担と施設側の運営負担を下げるモデルが拡大している。

    製品別では、EDC・CDMS、CTMS、臨床分析プラットフォーム、RTSM、臨床データ統合基盤、eCOA、安全性管理、eTMF、eConsentなどに分類される。このうちEDC・CDMSが最大カテゴリーになると予測されている。

    EDCは症例報告データを電子的に収集する仕組みであり、CDMSは収集したデータを検証・整理・管理する。治験データの正確性は承認審査に直結するため、入力ミスの削減、監査証跡、データ変更履歴の記録などが重要になる。

    EDC・CDMSが市場を主導する背景には、リアルタイムデータへの需要がある。紙の症例報告書では入力・転記・確認に時間がかかるが、電子化すれば異常値や欠測を早期に発見でき、治験責任医師、CRO、製薬会社が迅速に対応しやすい。

    CTMSは、施設選定、患者登録、契約、進捗、予算、モニタリングなど治験全体の運営を管理する。複数施設・複数国にまたがる治験が増えるほど、試験全体の進捗を可視化するCTMSの重要性も高まる。

    RTSMは患者割付や治験薬供給を管理する。症例登録数を見ながら治験薬を適切な施設へ補充し、欠品や過剰在庫を防ぐ役割を持つ。グローバル試験では物流や在庫の複雑性が増すため、RTSMによる自動化価値が高い。

    eCOAは患者や医療従事者から臨床アウトカムを電子的に収集する仕組みで、ePROはその中でも患者自身が報告する症状やQOL情報を扱う。患者中心の治験設計が重視されるほど、こうしたデータの価値は高まる。

    eConsentは、治験参加前の説明・同意プロセスを電子化する。文章、動画、確認問題などを組み合わせることで、患者が治験内容を理解したか確認しやすくなる。ただし、本人確認や適切な説明が必要なため、単純な電子署名化ではなく規制・倫理面の設計が重要である。

    eTMFは、治験に必要な契約書、承認文書、モニタリング記録、教育記録などを電子的に一元管理する。規制当局の査察やスポンサー監査に備えて、必要文書をいつでも提示できる状態に保つことが重要である。

    フェーズ別ではPhase I、II、III、IVに分類される。後期試験ほど症例数、施設数、データ量が増えるため、デジタル管理の必要性は大きくなる。一方、初期試験でも複雑なバイオマーカーやリアルタイム安全性監視が増えており、eクリニカル需要は全フェーズに広がっている。

    用途別では、データ収集、文書管理・保管、供給管理、データ分析、臨床試験運営、規制情報管理などに分類される。今後は単に記録を電子化するだけでなく、複数データソースを統合して分析し、意思決定へ活用する機能の重要性が高まる。

    特にAIは、施設選定、患者リクルート、異常値検出、試験遅延予測などへの応用が期待される。ただし、AIが出した結果をそのまま臨床判断や規制判断に使うには、モデル検証やデータ品質、説明可能性が必要であり、導入には慎重なガバナンスが求められる。

    提供形態では、クラウド・Webベースとオンプレミスに分類される。クラウド型は導入スピード、拡張性、複数施設からのアクセスという面で優位性があり、グローバル治験やハイブリッド治験との相性が良い。

    一方、患者データや未承認薬情報を扱うため、セキュリティ、データ所在地、アクセス管理、バックアップなどが重要になる。日本でクラウド型eクリニカルを普及させるには、利便性だけでなく規制要件と情報セキュリティへの対応が不可欠である。

    エンドユーザー別では、病院・医療提供者、CRO、学術機関、製薬・バイオ企業、医療機器メーカーなどに分類される。製薬・バイオ企業はスポンサーとして利用し、CROは複数治験を横断的に運営するためにプラットフォームを活用する。

    CROにとっては、試験ごとに異なるシステムを使うのではなく、標準化された基盤で複数案件を管理できることが生産性向上につながる。日本で国際共同治験が増えれば、海外スポンサーとのデータ互換性や共通標準への対応も競争力になる。

    競争環境では、EP-Link、ClinCloud、BELLSYSTEM24、Enciseが主要企業として紹介され、このほかMJH Life SciencesやClairoなどが挙げられている。

    EP-Linkは日本のSMOとして、DCT、リモートSDV、クラウド文書管理などを提供し、約7,200の提携医療機関と1,300人超のCRCネットワークを持つとされる。ソフトウェア専業企業というより、治験現場運営とデジタルツールを組み合わせた事業者として位置付けられる。

    ClinCloudはEDC、ePRO、市販後調査システムなどを提供するクラウド型事業者であり、国内製薬企業のデータ収集・管理効率化を支援する企業として紹介されている。

    BELLSYSTEM24は、CRMやBPOに加えてCRO関連サービスを展開し、患者対応や臨床試験運営支援にテクノロジーを組み合わせている。コンタクトセンター能力を患者エンゲージメントへ応用できる点が特徴といえる。

    Enciseは医薬品流通・処方関連データを収集し、製薬会社の市場分析や戦略立案を支援する企業として紹介されている。ただし、今回の概要ではeクリニカルそのものより、医薬品データ分析との関連が強く、市場中核プレイヤーとしての位置付けは慎重に見る必要がある。

    総合すると、日本のeクリニカルソリューション市場は2025年の121.8億米ドルから2035年には214.0億米ドルへ拡大し、CAGR5.8%の安定成長が見込まれる。最大カテゴリーはEDC・CDMSになる見通しで、ePRO、eCOA、eConsent、eTMFなど周辺機能もハイブリッド治験の普及とともに重要性を高める。

    市場の本質的な変化は、臨床試験を「施設ごとに個別管理する業務」から、「患者、医療機関、CRO、スポンサー、規制当局をリアルタイムデータでつなぐデジタル運営基盤」へ転換することにある。国際共同治験や分散型治験が増えるほど、この統合性が重要になる。

    2035年に向けた主要テーマは、「EDC・CDMS」「ePRO・eCOA」「ハイブリッド/DCT」「クラウド」「AI活用」「eConsent」「eTMF」「国際共同治験」「患者リクルート効率化」「drug loss対策」に集約できる。日本のeクリニカル市場は、単なる治験データ入力ソフト市場から、臨床開発全体の速度、品質、患者アクセスを改善する統合デジタルプラットフォーム市場へ発展していくと考えられる。

    ※目次構成

    1. 序文
      1.1 調査目的
      1.2 主要前提条件
      1.3 レポート対象範囲 ― 主要セグメンテーションおよび分析範囲
      1.4 調査方法

    2. エグゼクティブサマリー

    3. E-クリニカルソリューション市場概要

    3.1 アジア太平洋地域のE-クリニカルソリューション市場概要
     3.1.1 アジア太平洋地域のE-クリニカルソリューション市場の過去市場規模(2019~2025年)
     3.1.2 アジア太平洋地域のE-クリニカルソリューション市場予測(2026~2035年)

    3.2 日本のE-クリニカルソリューション市場概要
     3.2.1 日本のE-クリニカルソリューション市場の過去市場規模(2019~2025年)
     3.2.2 日本のE-クリニカルソリューション市場予測(2026~2035年)

    1. ベンダーポジショニング分析
      4.1 主要ベンダー
      4.2 将来有望なリーダー企業
      4.3 ニッチ市場のリーダー企業
      4.4 ディスラプター/市場変革企業

    2. 日本のE-クリニカルソリューション市場ランドスケープ

    5.1 日本のE-クリニカルソリューション市場:開発企業ランドスケープ
     5.1.1 設立年別分析
     5.1.2 企業規模別分析
     5.1.3 地域別分析

    5.2 日本のE-クリニカルソリューション市場:製品ランドスケープ
     5.2.1 製品別分析
     5.2.2 導入フェーズ別分析
     5.2.3 用途別分析
     5.2.4 提供形態別分析

    1. 日本のE-クリニカルソリューション市場ダイナミクス
      6.1 市場促進要因および制約要因

    6.2 SWOT分析
     6.2.1 強み
     6.2.2 弱み
     6.2.3 機会
     6.2.4 脅威

    6.3 PESTEL分析
     6.3.1 政治的要因
     6.3.2 経済的要因
     6.3.3 社会的要因
     6.3.4 技術的要因
     6.3.5 法的要因
     6.3.6 環境要因

    6.4 ポーターの5フォース分析
     6.4.1 サプライヤーの交渉力
     6.4.2 買い手の交渉力
     6.4.3 新規参入の脅威
     6.4.4 代替品の脅威
     6.4.5 競争の激しさ

    6.5 主要需要指標
    6.6 主要価格指標
    6.7 業界イベント、主要施策およびトレンド
    6.8 バリューチェーン分析

    1. 日本のE-クリニカルソリューション市場セグメンテーション(2019~2035年)

    7.1 製品別・日本のE-クリニカルソリューション市場(2019~2035年)
     7.1.1 市場概要
     7.1.2 電子データ収集(EDC)・臨床データ管理システム(CDMS)
     7.1.3 臨床試験管理システム(CTMS)
     7.1.4 臨床分析プラットフォーム
     7.1.5 無作為化・治験薬供給管理(RTSM)
     7.1.6 臨床データ統合プラットフォーム
     7.1.7 電子的臨床アウトカム評価(eCOA)
     7.1.8 安全性管理ソリューション
     7.1.9 電子治験マスターファイル(eTMF)
     7.1.10 電子同意(eConsent)

    7.2 導入フェーズ別・日本のE-クリニカルソリューション市場(2019~2035年)
     7.2.1 市場概要
     7.2.2 第I相
     7.2.3 第II相
     7.2.4 第III相
     7.2.5 第IV相

    7.3 用途別・日本のE-クリニカルソリューション市場(2019~2035年)
     7.3.1 市場概要
     7.3.2 データ収集
     7.3.3 文書管理・保存
     7.3.4 供給管理
     7.3.5 データ分析
     7.3.6 臨床試験業務
     7.3.7 規制情報管理
     7.3.8 その他

    7.4 提供形態別・日本のE-クリニカルソリューション市場(2019~2035年)
     7.4.1 市場概要
     7.4.2 クラウド・Webベース
     7.4.3 オンプレミス

    7.5 エンドユーザー別・日本のE-クリニカルソリューション市場(2019~2035年)
     7.5.1 市場概要
     7.5.2 病院/医療提供者
     7.5.3 医薬品開発業務受託機関(CRO)
     7.5.4 学術・研究機関
     7.5.5 製薬・バイオテクノロジー企業
     7.5.6 医療機器メーカー
     7.5.7 その他

    1. 特許分析
      8.1 技術別分析
      8.2 公開年別分析
      8.3 特許発行機関別分析
      8.4 特許年齢別分析
      8.5 CPCコード別分析
      8.6 特許価値評価別分析

    2. 戦略的取り組み
      9.1 パートナーシップ件数別分析
      9.2 施策タイプ別分析
      9.3 主要企業別分析
      9.4 地域別分析

    3. サプライヤーランドスケープ
      10.1 市場シェア分析(上位5社)

    10.2 EP-Link Co., Ltd.
     10.2.1 財務分析
     10.2.2 製品ポートフォリオ
     10.2.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
     10.2.4 企業ニュースおよび事業展開
     10.2.5 認証

    10.3 ClinCloud Ltd.
     10.3.1 財務分析
     10.3.2 製品ポートフォリオ
     10.3.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
     10.3.4 企業ニュースおよび事業展開
     10.3.5 認証

    10.4 BELLSYSTEM24, Inc.
     10.4.1 財務分析
     10.4.2 製品ポートフォリオ
     10.4.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
     10.4.4 企業ニュースおよび事業展開
     10.4.5 認証

    10.5 Encise Inc.
     10.5.1 財務分析
     10.5.2 製品ポートフォリオ
     10.5.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
     10.5.4 企業ニュースおよび事業展開
     10.5.5 認証

    10.6 MJH Life Sciences
     10.6.1 財務分析
     10.6.2 製品ポートフォリオ
     10.6.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
     10.6.4 企業ニュースおよび事業展開
     10.6.5 認証

    10.7 Clario
     10.7.1 財務分析
     10.7.2 製品ポートフォリオ
     10.7.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
     10.7.4 企業ニュースおよび事業展開
     10.7.5 認証

    1. 日本のE-クリニカルソリューション市場 ― 流通モデル(追加分析)
      11.1 概要
      11.2 潜在的な販売・流通事業者
      11.3 流通パートナー評価の主要項目

    2. キーオピニオンリーダー(KOL)インサイト(追加分析)

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