プレスリリース
B2B企業のマーケティング教養力が売上成長率と強い相関 「全国B2B企業マーケティング教養力判定テスト」結果を発表
~全国1,032社を対象とした調査結果から、 売上成長企業は教養力が約1.7倍高い結果に~
株式会社記録と記憶(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:有馬 顕、以下「当社」)は、2025年7月に実施した「全国B2B企業マーケティング教養力判定テスト」の結果レポートを本日発表いたしました。本調査は、B2B企業1,032社(経営者・役員516名、部長クラス516名)を対象に、マーケティングの基礎知識から実践的な活用力まで5分野25問で測定したもので、企業の売上成長率とマーケティング教養力との間に相関関係があることを実証しました。また、全般的に平均点の低さ(20.1点/100点満点)から、日本のB2B企業におけるマーケティングの定着についての課題が明確になりました。

全国B2B企業マーケティング教養力判定テスト
■全国テスト実施の背景
日本のB2B企業の成長を牽引する要素の一部にマーケティング力、及びコンテンツを含めた発信力の強化があげられると当社は考えており、その課題解決のために創業しました。まずはマーケティング力の前に基礎となる知識、及びその活用力を「マーケティング教養力」と定義し、現状を独自の形で定量化したいと考え、今回の全国テストを実施することとなりました。以下に、その結果を公表します。
■主なテスト結果
初めてのテストとなった今回の結果からは、B2B企業におけるマーケティング教養の現状と課題が明確になりました。1,032社のデータを詳細に分析し、多角的なセグメンテーションを行った結果、以下の洞察が得られました。
1. 全体平均点は100点満点中20.1点(正答率20%)と低水準
B2B企業におけるマーケティング教養の定着度は全体的に低く、特に「知識活用(文章問題)」(平均2.7点/20点)、「知識活用(計算問題)」(平均3.1点/21点)の実践的な分野で課題が顕著に表れています。このことは、B2B企業の現場および経営層の双方において、マーケティング知識とその実践的な活用法がまだ十分に定着していないことを示しており、今後の組織能力向上に向けた大きな改善機会が存在することを示唆しています。
2. 売上成長率とマーケティング教養力に明確な相関
売上成長率を把握している企業群の分析により、マーケティング教養力と企業成長の間に明確な相関関係が確認されました。この結果は、マーケティングの知識定着と実践的活用が、B2B企業の持続的成長に貢献する重要な要因であると考えられます。
-売上成長率10%以上の企業群:平均23.4点
-売上横ばい(±5%未満)の企業群:平均19.7点(成長企業群の約84%)
-売上5%以上減少の企業群:平均13.5点(成長企業群の約58%)
特筆すべきは、高成長企業群が減少企業群の約1.7倍のスコアを記録している点です。
3. 業種別では金融業が突出、経営層と実務層のギャップも判明
-金融業が平均25.8点(偏差値54.3)で最も高く、経営層から実務層まで知識が浸透
-製造業では実務担当者が経営層を上回り、経営層へのマーケティング知識浸透に課題
-売上100億円以上の企業は業種を問わず高スコアの傾向、規模とマーケティング教養力にも相関
全国B2B企業マーケティング教養力判定テスト 配点

教養力テスト配点
全国B2B企業マーケティング教養力判定テスト 平均点と個人偏差値分布

教養力テスト結果1

教養力テスト結果2
■当社の共同創業者である取締役COO甲斐 博一のコメント
25年にわたるグローバルIT企業でのマーケティング経験、そして現在もB2B企業のCMOとしても実務に携わる中で、マーケティング教養の重要性を日々実感しています。今回の1,032社調査で、その実感がデータとして実証されました。特に興味深いのは、売上成長率10%以上の企業群では経営層自身がマーケティングを理解しているという点です。また、テスト結果から、教養力定着がなされているB2B企業も数は少ないものの存在、一方で数多くのB2B企業においては、教養力が低いままマーケティングを実践していることも判明しました。このことは、「B2B企業におけるマーケティング専門家の少なさ」「専門外からの着任の多さ」「断片的情報から実践を施している現状」が推し量れます。そして、私たち記録と記憶は、このような現状を踏まえ、B2B企業に特化したマーケティング支援を通じて、教養力の向上にも一層貢献していきます。
■テスト概要
「全国B2B企業マーケティング教養力判定テスト」
全国のB2B企業の経営層、及びマーケティング部門に向けた100点満点で設計した25問のテスト。選択式回答がその中心を占め、回答制限時間目安は15分で設計。
テスト名称 : 全国B2B企業マーケティング教養力判定テスト
テスト対象 : 売上高10億円以上のB2B企業1,032社
回答者 : 経営者・役員516名、部長クラス516名
実施時期 : 2025年7月
調査企画、設計: 株式会社記録と記憶
協力 : 株式会社マクロミル
テスト内容 : 5分野25問(基礎知識、知識活用、計算問題、実用問題、発展問題)
テスト結果詳細はこちら: https://go.kirokutokioku.jp/whitepaper/reserch01
■株式会社記録と記憶について
私たち記録と記憶は、「物語であふれる豊かな世の中をつくる」をビジョンに、2024年1月に設立。B2B企業を中心とするマーケティング支援と動画およびコンテンツ制作、そしてそれらのインテグレーションを中心に事業を展開しています。以下、事業内容と会社概要を紹介します。
【マーケティング支援事業】
私たちはお客様企業の戦略の中心をWho?(市場/顧客/顧客組織理解)とWhat?(提供価値定義)におき、お客様と共にその組み合わせを設計するところから伴走します。その後、マーケティング設計へと落とし込んでいきます。新規事業戦略、および既存事業戦略再構築のどちらにも対応します。
【物語コンテンツ制作事業】
私たちはお客様の戦略を深く理解、あるいは戦略の構築そのものからお手伝いし、お客様企業そのものや製品/サービスの提供価値と市場やさらにその中のお客様を物語によってつなぐことを重視しています。物語は様々な表現方法をもって存在しますので、伝達するチャネルにあわせてコンテンツに展開します。
【会社概要】
社名 : 株式会社記録と記憶
本社所在地 : 〒101-0064
東京都千代田区神田猿楽町2丁目8番11号 VORT水道橋III 8F
代表取締役CEO: 有馬 顕
事業内容 : マーケティング支援、コンテンツ制作
設立 : 2024年1月

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