プレスリリース
「梅田ビジョン」にもとづく 「大阪梅田駅の将来のありたい姿」を策定 「芝田1丁目計画」に向けて 2026年1月よりリニューアル工事に着手
阪急電鉄は、2022年に阪急阪神ホールディングスが発表した「梅田ビジョン」の実現に向け、このたび「大阪梅田駅の将来のありたい姿」を策定しました。その具体化に向けて、2026年1月より同駅のリニューアル工事に着手します。
当社は、大阪・梅田エリアを「世界と関西をつなぐ国際交流拠点」とすることを目指す「梅田ビジョン」の主要プロジェクトの1つとして、大阪梅田駅周辺の価値向上を目的とする「芝田1丁目計画」を進めています。同計画の実施に向けて「大阪梅田駅の将来のありたい姿」を策定しました。年齢や国籍・文化の違い、心身の特性など多様なバックグラウンドを持つすべてのお客様にとって居心地の良い駅、周辺のまちとの回遊性を高めた利便性の高い駅、阪急らしさを受け継ぎながらも新しい感動を体験いただける魅力ある駅に進化すべく、リニューアル工事に着手します。
駅は移動の拠点であるだけでなく、都市空間の一部として賑わいや交流を促す役割を果たします。大阪梅田駅を進化させることで、「世界と関西をつなぐ国際交流拠点」の実現につなげていきたいと考えています。
【大阪梅田駅の将来のありたい姿】
1.「すべてのお客様に居心地の良さを」インクルーシブな空間の実現
2.「つながる駅、広がるまち」シームレスな移動環境の実現
3.「ここにしかない風景、ここでしかできない体験」レガシーの継承と進化
「大阪梅田駅の将来のありたい姿」を早期に実現するため、まずは3階コンコース・ホームのリニューアルを行います。駅設備の充実やゆとりのあるコンコース空間を実現するため、また将来の「芝田1丁目計画」における阪急ターミナルビルの建替などに向けて、2026年1月頃から神戸線、同年春頃より宝塚線、同年秋頃より京都線の列車停止位置を約14m十三側に移動させる工事を行います(車両1両は約19m)。さらに、ホーム床面の改良に続き、2031年頃から全ホームに可動式ホーム柵を設置する工事を順次開始する予定です。また、茶屋町口改札口においては、バリアフリー化に向け2026年春頃からエレベーターを設置する工事を開始します。
このほかにも、ありたい姿の実現に向けた各種工事や取組を順次実施していきますので、それぞれの実施内容が決まり次第お知らせします。
工事期間中、動線の変更などによりお客様には大変ご迷惑をおかけすることとなりますが、お客様に快適さを感じていただける駅空間の実現に向けて取り組んでいきますので、ご理解とご協力を賜りますようお願いします。
■「梅田ビジョン」について
阪急阪神ホールディングスグループが策定した「梅田ビジョン」は、大阪・梅田エリアを「世界と関西をつなぐ国際交流拠点」として発展させることを目指し、多様な人々が自然と集い、新たな体験や驚きにあふれる「歩いて楽しいまちづくり」を推進しています。このビジョンのもと、大阪梅田ツインタワーズ・サウスやグラングリーン大阪の開発といった大型プロジェクトをはじめ、様々な取組を推し進めています。
その中でも特に重要なプロジェクトとして位置付けているのが「芝田1丁目計画」です。この計画における旧大阪新阪急ホテル跡地の活用・阪急ターミナルビルの建替・阪急三番街の全面改修と、今回の駅リニューアル計画を通じて、ターミナル駅と周辺エリアが一体となった、「国際交流拠点」にふさわしい複合機能拠点の創出を目指してまいります。
「大阪梅田駅の将来のありたい姿」は、この「芝田1丁目計画」を進めるにあたり、駅そのものをより快適で安心して利用できる空間へと進化させることで、大阪・梅田エリア全体の魅力度を向上させる役割を担うべく策定しました。
■「大阪梅田駅の将来のありたい姿」の内容について
1.「すべてのお客様に居心地の良さを」インクルーシブな空間の実現
年齢や国籍・文化の違い、心身の特性など多様なバックグラウンドを持つすべてのお客様が、自分らしく安心してご利用いただける駅空間を創造します。ご不便やご不安の軽減・解消を目指すことはもちろんのこと、訪れるすべてのお客様に居心地のよい時間と空間を提供することにより、大阪梅田駅を国際交流拠点にふさわしいターミナルへと進化させます。
具体的には、バリアフリールートのさらなる充実や、全ホームへの可動式ホーム柵の設置を進めるとともに、サポートの必要なお客様向けの設備を充実させます。また、多言語対応や、観光案内、様々な文化やライフスタイルに配慮した空間づくりにも取り組むことで、国内外から訪れるお客様の幅広いニーズにお応えしていきます。駅全体が一層安心感をもたらす場所となるよう、丁寧な案内や利用しやすい施設づくりを進めていきます。
2.「つながる駅、広がるまち」シームレスな移動環境の実現
駅空間が、周辺のまちとさらに融合し、駅を中心に周辺エリアをシームレスに行き来できる移動環境を目指します。これにより、周辺エリアの魅力を引き出して賑わいや交流を促し、大阪・梅田エリアを「歩いて楽しいまち」に進化させます。
具体的には、周辺エリアと連携して駅からの動線を整理・強化することで、空間の連続性・回遊性を高める工夫や、より直感的に目的地へたどり着けるような案内の工夫などを行います。また、タッチ決済をはじめとしたインバウンドのお客様にもご利用いただきやすい乗車サービスの提供をさらに推進するとともに、まち全体の回遊性向上に寄与する新たな施策や、将来のウォークスルー改札※の導入に向けた検討も進めていきます。
※ウォークスルー改札…きっぷやICカードを使用せずに通過できる改札
3.「ここにしかない風景、ここでしかできない体験」レガシーの継承と進化
大阪梅田駅には、その長い歴史の中で、マルーンカラーの電車が並ぶ9線10面のホームや、お客様が集い、賑わいに満ちた待ち合わせ空間など、多くのお客様の心に刻まれる風景や思い出の原風景がありました。こうした原体験ともいえる「阪急らしさ」を大切に受け継ぎながら、新たな驚きや感動を生み出す体験を提供し、訪れるお客様にとってさらに特別な場所へと進化させていきます。
具体的には、マルーンカラーの電車が発着するホームや広々としたコンコースなど、大阪梅田駅らしい風景を大切にしつつ、光や緑の要素も取り入れることなどにより、ゆとりと魅力に溢れる駅空間づくりに取り組みます。
また、待ち合わせや交流の場としての魅力を一層強化するため、イベントスペースの活用やデジタル技術を活用した情報発信、駅構内店舗の魅力度向上や周辺エリアと連動した取組などを進めていきます。さらに、国内外を問わず大阪・関西を訪れるお客様が、地元や日本の文化に触れられるコンテンツの充実に取り組みます。これらを通じて、駅の各所で、今まで以上に多くの方々が自然に集い、賑わいや新たな体験が生まれる駅空間への進化を目指します。
■これより着手するリニューアル工事について
2026年1月以降、3階コンコース・ホームを中心としたリニューアル工事を、以下のとおり実施します。

>駅設備の充実などを見据えた列車停止位置の変更
3階コンコース・ホームをリニューアルし、駅設備の充実やゆとりのあるコンコース空間を実現するため、各線の列車停止位置を約14m十三側に移動させます(車両1両は約19m)。
列車停止位置を移動させた後、3階改札口の改札機の位置や、お客様の応対窓口「ごあんないカウンター」などの駅設備のレイアウトを順次見直し、多機能トイレ、授乳室、カームダウンスペース※など、多様なお客様の利便性向上に向けて駅設備の拡充を図っていきます。
列車停止位置の変更は、神戸線:2026年1月頃、宝塚線:2026年春頃、京都線:2026年秋頃に実施する予定です。
※カームダウンスペース…駅をご利用のお客様が、様々な理由によりパニックの状態になった時や静かなところに行きたくなった時に、外部の音や視線を遮断し気持ちを落ち着かせるためのスペース
>可動式ホーム柵の設置
阪急電鉄では、全駅へのホーム柵の設置を推進しており、今般、大阪梅田駅の全ホームに可動式ホーム柵を設置し、安全性の向上を図ります。あわせてホーム床面を改良し、ホームと車両の段差・隙間を低減します。可動式ホーム柵の設置は、2031年頃から順次実施していく予定です。
>茶屋町口改札口のバリアフリー化工事
茶屋町口改札口にエレベーターを設置し、新たにバリアフリー経路を整備します。2026年春頃から工事に着手します。
■ご参考:大阪梅田駅のあゆみ
大阪梅田駅※は、1910(明治43)年に、阪急電鉄の前身である「箕面有馬電気軌道」の始発駅として、現在の大阪梅田ツインタワーズ・ノースのビル南端の場所に誕生しました。その後、時代の変化やお客様の増加に対応して幾度も改修を重ね、1966年から移転拡張工事に着手し、1973年に、日本屈指の鉄道ターミナルとして皆様に親しまれている9線10面のホームを擁する現在の大阪梅田駅が誕生しました。
また、鉄道ターミナルとしての役割に留まらず、1929年の「阪急百貨店」の開業、1969年の商業施設「阪急三番街」の開業、1977年の待ち合わせ場所として親しまれている大型ビジョン「BIG MAN」の設置、駅ナカ商業施設の充実など、駅とまちが一体となった賑わいを創出してきました。
詳細は参考資料の通りです。
※大阪梅田駅の駅名について:1910年の開業当時の駅名は「梅田駅」で、2019年10月1日に、同駅が「大阪」の中心部に位置するターミナル駅であることを分かりやすくするため「大阪梅田駅」に改称
参考資料: https://www.atpress.ne.jp/releases/560206/att_560206_1.pdf
阪急電鉄株式会社 https://www.hankyu.co.jp/
リリース https://www.hankyu-hanshin.co.jp/release/docs/067bfb0d30580ea18328a1102890d56303b4fe89.pdf
発行元:阪急阪神ホールディングス
大阪市北区芝田1-16-1