神楽坂に新劇場誕生こけら落とし公演『MARVIN'S ROOM』開幕名作映画『マイ・ルーム』原作最終日は観るだけで終わらない“体験型演劇”も

2025年10月31日、俳優・渡部朋彦が主宰する劇団 Prayers Studioが神楽坂に新たな劇場をオープンした。こけら落とし公演として、映画『マイ・ルーム(原題：Marvin's Room)』の原作戯曲「MARVIN'S ROOM(作：スコット・マクファーソン　訳：松本永実子)」が11月9日まで上演される。

映画版ではダイアン・キートン、メリル・ストリープ、レオナルド・ディカプリオ、ロバート・デ・二ーロが共演。重いテーマを扱いながらも、静かなユーモアと深い愛情で観客の心を包み込んだ名作だ。舞台版は、映画では描かれなかったエピソードや人物の背景が丁寧に掘り下げられる。Prayers Studioは、「舞台なのにまるで映画のよう」と評されるリアリズム演技が持ち味。日常の中にある“息づく人間ドラマ”を、静かに、そして深く描き出す。

「MARVIN’S ROOM」舞台写真

「MARVIN’S ROOM」舞台写真2

「MARVIN’S ROOM」メインビジュアル

【リアルな演技に定評のあるPrayers Studioが描く、「希望」と「再生」の物語】

『MARVIN'S ROOM』は、介護に人生を注いできた姉・ベッシーと、離れた地でシングルマザーとして自分の人生を切り開いてきた妹・リー、全く違う人生を歩んできた二人が、十数年ぶりに再会するところから物語が始まる。

家族とは？愛とは？幸せとは？死とは？―重いテーマを扱いながらも、どこかユーモアがあるのがスコット・マクファーソンの作風だ。

Prayers Studioは、「舞台なのにまるで映画のよう」と評されるリアリズム演技が特徴。

代表であり、演出の渡部朋彦は語る。

「本作は、派手な演出も、劇的な仕掛けもありません。スリリングなストーリーでもありません。それでも、人と人との心の機微を静かに、丁寧に描いたこの作品には、私たちPrayers Studioの原点が詰まっています。まさに新しい幕開けにぴったりとこの作品を選びました。是非、たくさんの方にご覧いたけたら幸いです。」

【観るだけで終わらない新しい演劇体験「ドラマトライアル」

一度やったらやみつきと好評の“ぷち俳優体験”も】

千秋楽(11月9日)は、Prayers Studioの人気企画『ドラマトライアル』を実施。

観劇後に作品を語り合い、台詞を実際に口にしてみる“ぷち俳優体験”ができる特別回だ。

観客同士が感想や感じたこと、思ったことをシェアしたり、役の立場に立って追体験をすることで、「観る」から「感じる」「生きる」へと舞台体験が変わる。

さらに気軽に楽しめるのに、プロの俳優が用いるメソッドまで使った本格演劇体験ができる「ぷち俳優体験」がこのイベントの目玉。最後は希望者の中から数名、実際のセットの中に入ることも可能。芸術の秋にふさわしい、“心で遊ぶ演劇体験”だ。

「ぷち俳優体験」をされるお客様