報道関係者各位
    プレスリリース
    2025年8月21日 08:00
    学校法人 名城大学

    【名城大学】愛知県主催の「サイエンス実践塾体験研究室」でメカトロニクス工学科の大原教授が「人と共存するロボット」を紹介

    コーヒーを入れ、席まで運ぶロボットのデモンストレーション
    コーヒーを入れ、席まで運ぶロボットのデモンストレーション

    愛知県が主催する高校生対象の「サイエンス実践塾体験研究室」の1つで、理工学部メカトロニクス工学科の大原賢一教授が担当する「ロボットの最先端と現場で活用されるロボットについて学ぼう!」が8月4日、天白キャンパスで開催され、13人の高校生が参加しました。

    この企画は、愛知県が次世代を担う高校生に、研究開発施設での実習体験・施設見学及び理工系大学生や技術研究者との交流会を通じ、将来の仕事も含めた長期的な理工系キャリア形成のビジョンを考えてもらう機会として、2022年度から開催。今年度は「名古屋大学・ブラザー工業株式会社刈谷工場」、「名城大学・株式会社シンテックホズミ」、「自然科学研究機構 分子科学研究所・トヨタ自動車株式会社」の3つのコースが用意されました。

    本学のコースは、「ロボットの最先端と現場で活用されるロボットについて学ぼう!」をテーマに、大原教授が「人と共存するロボット」の講義と研究室見学を担当。同日午後には、大原教授と共同研究などを行う株式会社シンテックホズミで「無人搬送ロボットを動かそう!」の体験プログラムを行いました。

    担当した大原教授
    担当した大原教授

    「ロボットを作ることと共に、ロボットフレンドリーな環境作りも重要」

    商品陳列を行うロボット
    商品陳列を行うロボット
    音声対話を用いたサービスロボットへの動作指示
    音声対話を用いたサービスロボットへの動作指示

    講義ではまず、大原教授がエンジニアを目指したきっかとして、レーザーディスク再生機能付きのミニコンポを購入した際、近所の方がその部品の一部を手掛けたことを知り、「自分も電気系のエンジニアになりたい」と思ったと紹介。しかし、入学した大学では希望した家電製品などに関する内容が少なく、モチベーションが下がったという。その後、コンピュータを搭載し、自律制御で未知の迷路を走破してゴールへ到達するまでの時間を競うマイクロマウスロボットを紹介され、大学で学びたいと思えるものに出会えたそうです。「偏差値や規模だけで大学を決めるのではなく、自分の興味ある内容が学べるかが大切」と経験を踏まえてアドバイスしました。

    ロボット研究の紹介では、サービスロボットシステムの構成要素として、人の目にあたる「Vision」、ロボットアームなど動作を生成する「Manipulation」、音声認識で動作指令を出す「Communication」、地図とセンサーデータから自己位置推定と移動を担う「Navigation」があり、それら1つ1つが大きな研究領域であり、1台のロボットを作るにはそれらを組み合わせないとできないと説明。さらに、ロボットは人間のように柔軟に考えたり、動いたりできないため、ロボットを円滑に活用するためにはロボットが動きやすい「ロボットフレンドリー」の考え方も重要だと話しました。

    具体的な研究紹介では、スーパーマーケットのバックヤードから品物を運ぶロボットやカフェで注文を聞きドリンクを運んでくれるロボット、健康状態をモニタリングし、バイタルデータから助言をしてくれるロボットなどを紹介し、その後、大原研究室が研究している実際のロボットのデモンストレーションがあり、参加した高校たちは興味深そうに見学していました。

    教室での講義の様子
    教室での講義の様子
    健康状態をモニタリングするロボットの動画で解説
    健康状態をモニタリングするロボットの動画で解説