報道関係者各位
    プレスリリース
    2019年5月9日 00:00
    株式会社かんき出版

    「応仁の乱」を知っているなら「観応の擾乱」もぜひ!学生はもちろん、ビジネスパーソンにこそ読んでほしい、日本史を語る上で外せない60の戦乱を1冊にまとめました

    株式会社かんき出版(本社:千代田区 代表取締役社長:齊藤龍男)は、『東大教授が教える! 超訳 戦乱図鑑』(山本博文/監修)https://kanki-pub.co.jp/pub/book/details/9784761274177 を2019年5月13日より全国の書店・オンライン書店等(一部除く)で発売いたします。

    ◆なぜ、戦乱の本を読む必要があるのか?
    現代に生きるみなさんにとって、戦乱と聞いてイメージするのはどのような情景でしょうか? 大量破壊兵器、ドローン空爆、サイバー戦争……。鎧兜に身を包み、馬に乗ったサムライたちが戦場を駆けまわるという戦いは、大河ドラマのような“時代劇”かもしれません。現実的ではない、ですよね。
    しかし「戦乱の本」を愛読する人は、あとを絶ちません。「ただの歴史マニアだろ?」と思っているあなた、それは甘い。
    たしかに、誰がどう勝った、どのような人間模様があった、というのも歴史を楽しむうえで、重要な要素です。
    しかし、偉い経営者やデキるビジネスパーソンが戦争の本を読むのは、それらとは別の具体的なノウハウが学べるからです。それは、「戦略」です。

    広辞苑には、次のように書かれています。
    戦略―― 戦術より広範な作戦計画。各種の戦闘を総合し、戦争を全局的に運用する方法。

    「経営戦略」や「事業戦略」というビジネス用語を耳にしたこ
    とがあるでしょう。意識高い系の経営コンサルタント(以下、長いので「コンサル」とします)がよく口にする言葉です。コンサルがいう戦略とは、経営や事業を成功させるための大方針と計画、会社の運用方法といい替えることができます。
    コンサルは、過去の事例や自社(自身)の調査・研究にもとづく理論から戦略をあみ出し、売りこむ商売をしています。そして、具体的なモノやサービスを生み出すわけでもないのに、コンサルはいいお金をとります。悪口をいっているわけではなく、このことはビジネスにおいて「戦略」がいかに重要かを物語っています。
    人生も同じ。このせち辛い世の中をどう生き抜くか。失敗しないために、また失敗をどう生かすか……。そのためには「戦略」が必要です。

    応仁の乱も掲載。厳しい戦もかわいいイラストでほっこり
    応仁の乱も掲載。厳しい戦もかわいいイラストでほっこり

    ではなぜ、大昔の「戦略」が参考になるのでしょうか?
    「戦争に勝つにはパターンがあって、昔から同じだからでしょ」。はい、そのとおりです。それともうひとつ、大事な理由があります。本書を読むうえで、みなさんにぜひ意識していただきたいことでもあります。
    昔は今と違って、負けたら本当に死ぬ(一族もろとも滅亡する)からです。死なないために懸命に考え、実行したことには説得力があります。本気度が違うのです。
    私たちは日々、大げさではなく、命を懸けて戦っています。生き抜くためにどうするかを、ずっと考え続けているはずです。だからこそ、背景にある人間模様に共感でき、読みものとして楽しめるのかもしれません。

    ◆本書の使い方

    戦いの名称の下に、起こった年が西暦で示されています。続いて、前提となる基本情報を見ましょう。どこの国で、誰が誰とどんな戦いをくり広げたのか、原因はなんだったのか、結果はどうなったのかをパッとつかむことができます。ただし、歴史にはわからないことがたくさんあります。教科書に登場する有名な戦いであっても、じつは細かな情報が残っていないことも多いのです。
    また、すべての情報を掲載することはできません。それだけで1冊の本ができるような戦いばかりですから。あくまでも基本情報としておさえるのがポイントです。それぞれのアイコンが示すのは、以下のとおりです。次に、戦いの流れを本文でざっくりとつかみましょう。戦前の状況、戦局(戦いの実態)、戦後の経過の3段階に分けて説明しています。「なぜ起こった?」「何が起こった?」「それでどうなった?」がわかれば、全容がつかめます。
    最後に、「勝負の分かれ目は?」をパラッと見てみましょう。勝者・敗者の戦略を簡潔にまとめました。「要するに、勝つためには何が必要なのか」がわかります。超訳解説は、戦いから得られる教訓です。戦略の補足もか
    ねて、現代の私たちの視点から学べることをまとめました。上司と部下のトラブル、パワハラ、モチベーションのコントロール、リスク管理などのビジネス上の課題を解決するヒントにもなります。

    ◆おなじみの戦乱からマニアックな戦乱まで

    「観応の擾乱(かんのうのじょうらん)」は授業で習ったことがあるかもしれません。シンプルに説明すると兄・足利尊氏と弟・足利直義との兄弟喧嘩ですが、人間関係が複雑なので、教科書などの解説ではダラダラとした印象も。本書では仲良し兄弟がなぜ決裂したのか、キーパーソンは誰か、どう収束していったのか、完結に説明しています。

    ≪本書の内容の一部≫
    【丁未の乱】ライバルとの差を広げた蘇我氏の「イメージ戦略」
    【乙巳の変】軽皇子・中大兄皇子の巧みな「根回し術」
    【藤原広嗣の乱】「ビジョン」なく敗れ去った藤原広嗣。
    【平将門の乱】傷口を広げてしまった藤原頼通の「人選」ミス。
    【奥州合戦】「勝ち戦ムード」で戦う前に勝負を決めた源頼朝。
    【承久の乱】「インセンティブ」でモチベショーンを上げた鎌倉幕府。
    【霜月騒動】「見通し」の甘さが露呈した安達泰盛
    【観応の擾乱】「パートナー」を頻繁に変えた足利尊氏。
    【河越城の戦い】逆境を乗り切った北条氏康の「選択と集中」。
    【姉川の戦い】「希望的観測」に頼り過ぎた織田信長。
    【耳川の戦い】少数で大兵力に勝つための島津流「個別撃破術」。
    【本能寺の変】明智光秀に必要だったのは「伝える力」。
    【山崎の戦い】「機動力」「根回し」「人柄」すべてを完ぺきに調えた羽柴秀吉。
    【小牧・長久手の戦い】羽柴秀吉の「使えない人」を使う極意。
    【文禄の役】豊臣秀吉の失敗は「現場感覚」不足。
    【大坂夏の陣】「口約束」が豊臣家を破滅に導く。

    【目次】
    Chapter1 古代の戦乱から武士の台頭まで
    Chapter2 源平の争乱から鎌倉幕府の崩壊まで
    Chapter3 南北朝の争乱から室町幕府の崩壊まで
    Chapter4 戦国大名の台頭と信長・秀吉・家康

    【著者プロフィール】
    山本 博文 (やまもとひろふみ)
    1957年、岡山県津山市生まれ。
    東京大学文学部国史学科卒業。同大学院人文科学研究科修士課程修了。文学博士。東京大学史料編纂所教授。
    『江戸お留守居役の日記』(読売新聞社)で、日本エッセイスト・クラブ賞を受賞。また、長年、中学・高校教科書の執筆にあたる。
    おもな著書に、『日本史の一級史料』(光文社新書)、 『日曜日の歴史学』 (東京堂出版)、 『歴史をつかむ技法』(新潮新書)、 『歴史の勉強法 確かな教養を手に入れる』(PHP新書)、『東大流 教養としての戦国・江戸講義』(PHP研究所)などがある。

    【書誌情報】
    書名:『東大教授が教える! 超訳 戦乱図鑑』
    定価:1,620円(税込)
    判型:46判変形
    体裁:並製
    頁数:272頁
    ISBN:978-4-7612-7417-7
    発行日:2019年5月13日

    【関連書籍はこちら】

    書名:『超訳 戦国武将図鑑』
    著者:富増章成
    定価:1,512円(税込)
    判型:46判変形
    体裁:並製
    頁数:272頁
    ISBN:978-4-7612-7301-9
    発行日:2017年12月11日
    https://kanki-pub.co.jp/pub/book/details/9784761273019