プレスリリース
内定辞退の防止だけではない。採用担当者に求められる、入社までの関係づくり

内定式を終え、入社に向けた準備を進める時期。採用担当者にとって、内定者との関係をどのように築き、入社まで支えていくかは重要な課題です。
「内定を出したものの、入社までに辞退されないか不安」
「定期的に連絡しているが、内定者の本音が分からない」
「内定者向けのイベントや研修を企画したいが、何をすればよいのか分からない」
こうした悩みを抱えている企業もあるのではないでしょうか。
内定者フォローというと、内定辞退を防ぐための連絡やイベントを思い浮かべるかもしれません。しかし、本来重要なのは、内定者が入社後の働き方を具体的にイメージし、安心して社会人生活をスタートできる環境を整えることです。
内定を承諾したからといって、入社への不安がすべてなくなるわけではありません。仕事内容についていけるか、職場になじめるか、先輩社員とうまく関係を築けるかなど、入社を控えた人が抱える悩みはさまざまです。
こうした不安に対して、企業側はどのような姿勢で向き合えばよいのでしょうか。本コラムでは、内定者フォローのあり方を見直し、入社後の活躍につなげるための具体的な取り組みを解説します。
1.内定者の不安を「本人の問題」で終わらせない
内定が決まった後も、入社に対する不安や迷いが生まれることはあります。
学生から社会人へと立場が変わることへの戸惑い、仕事を覚えられるかという心配、職場の人間関係への不安など、入社前に考えることは少なくありません。企業や仕事内容に魅力を感じて入社を決めた人であっても、実際に働き始めることへの不安を抱える場合があります。
そのようなとき、企業側が「内定を承諾してくれたのだから、入社する意思は固まっているはず」と考えてしまうと、内定者の気持ちとの間にずれが生じる可能性があります。
また、内定者の不安を解消しようとして、「心配しなくて大丈夫」「入社すれば慣れる」といった言葉をかけるだけでは、本人が抱えている具体的な悩みを把握できないこともあります。
大切なのは、不安を感じること自体を問題視するのではなく、何に不安を感じているのかを理解しようとする姿勢です。
例えば、仕事内容への不安がある場合には、入社後に担当する業務や研修の流れを説明する。職場の人間関係が気になっている場合には、先輩社員と話せる機会を設ける。社会人としての生活に不安がある場合には、入社前に準備しておくことを具体的に伝える。
このように、内定者の状況に応じて必要な情報や機会を提供することで、本人が入社後の姿を想像しやすくなります。
企業側が意識したいのは、内定者に不安を感じさせないことではなく、不安や疑問を安心して相談できる関係をつくることです。
2.内定者フォローは、連絡の回数よりも内容が重要
内定者との接点を増やそうと、定期的にメールやメッセージを送ったり、イベントを開催したりする企業もあるでしょう。
しかし、連絡を続けること自体が目的になってしまうと、内定者が本当に知りたい情報や、解消したい不安に対応できない可能性があります。
例えば、事務連絡や提出物の案内ばかりが続けば、企業との接点があっても、入社後の仕事や職場について理解を深める機会にはなりにくいでしょう。
内定者フォローを設計する際には、「何回連絡するか」だけでなく、「どのような情報や経験を提供するか」という視点が欠かせません。
具体的には、次のような取り組みが考えられます。
先輩社員と交流する機会をつくる
年齢や入社時期の近い社員と話せる機会を設けることで、仕事の進め方や入社後の生活について、より具体的な話を聞けるようになります。
企業説明会では聞きにくいことも、少人数の交流会や個別の面談であれば質問しやすくなる場合があります。企業側が伝えたい情報だけでなく、内定者が知りたいことを聞ける時間を確保することが大切です。
入社後の仕事内容を具体的に伝える
「成長できる環境がある」「若手が活躍している」といった説明だけでは、入社後に何をするのかイメージできないことがあります。
実際の業務内容や研修の進め方、入社後に身につけてほしいスキルなどを具体的に伝えることで、内定者が入社後の自分を想像しやすくなります。
入社前に学べる機会を設ける
必要に応じて、社会人としての基本的なマナーや仕事の進め方を学ぶ機会を設けることも一案です。
ただし、内定者には卒業研究や授業など、それぞれの予定があります。参加を求める場合には、目的や内容を明確にし、本人の負担にも配慮する必要があります。
内定者フォローは、施策の数を増やすことが目的ではありません。内定者の状況に合わせて、入社への理解と安心感につながる機会を設計することが重要です。
3.採用担当者だけに任せず、現場社員や管理職も関わる

内定者が企業について理解を深める機会は、採用担当者との面談や説明会だけではありません。現場社員や管理職との交流も、入社後の働き方を知るための重要な接点になります。
一方で、採用担当者と現場社員の間で、仕事内容や求める人物像について認識が異なっていると、内定者に伝わる情報にもずれが生じかねません。
例えば、採用担当者は成長できる環境を強調しているものの、現場社員は日々の業務内容を十分に説明できない。あるいは、会社として伝えている働き方と、現場社員が話す実態に違いがある。こうした状況では、内定者が入社後の姿を想像しにくくなります。
採用活動では、面接官の態度や質問への回答、連絡の速さなど、候補者と接する一つひとつの場面が企業の印象につながります。これは、内定者フォローにおいても同じです。
採用担当者だけが丁寧に対応していても、交流会で現場社員が質問に十分答えられなかったり、問い合わせへの対応が遅れたりすれば、内定者が不安を感じる可能性があります。
こうした課題を防ぐためには、内定者対応を採用担当者だけの業務と捉えず、会社全体で取り組むことが大切です。
具体的には、次のような準備が考えられます。
内定者からよく寄せられる質問と回答をまとめる
仕事内容や研修、配属、働き方について、社内で説明内容を整理する
先輩社員との交流会では、内定者が質問できる時間を十分に確保する
内定者から寄せられた疑問や不安を、採用担当者と現場社員の間で共有する
問い合わせへの対応担当者や回答期限を明確にする
すべての社員が同じ言葉で説明する必要はありません。重要なのは、会社として事実に基づいた説明を行い、内定者が安心して質問できる環境を整えることです。
4.内定辞退を防ぐために、企業が見直したい4つのポイント
内定辞退が発生したとき、内定者の志望度や意思の強さだけに注目してしまうことがあります。しかし、企業側の情報提供やコミュニケーションのあり方も、見直すべき要素です。
ここでは、採用担当者が確認したい4つのポイントを整理します。
① 内定者が何に不安を感じているか把握できているか
一律の案内だけでなく、個別に話せる機会を設けましょう。本人が気になっていることを把握できれば、必要な情報を適切なタイミングで提供しやすくなります。
② 入社後の仕事内容や成長機会を具体的に伝えているか
抽象的な企業紹介だけでなく、実際の業務内容、研修、先輩社員の経験などを通じて、働くイメージを具体化できるようにしましょう。
③ 採用担当者と現場社員が連携できているか
採用担当者だけでは答えにくい専門的な質問や、配属後の業務に関する疑問に対応できるよう、現場社員との連携体制を整えましょう。
④ 内定者フォローを実施して終わりにしていないか
交流会や研修を開催した後には、参加者の感想や寄せられた質問を振り返り、次回の企画や情報提供に反映することが重要です。内定者の反応を確認しながら、継続的に改善していきましょう。
なお、これらの取り組みを行えば必ず内定辞退が減ると断定することはできません。企業の採用状況や内定者の事情はそれぞれ異なるため、自社の状況に応じて施策を設計し、効果を検証する必要があります。
5.内定者を「採用する対象」から「これから共に働く仲間」へ
内定者フォローを考えるうえで、企業側が持ちたいのは、内定者を一方的に管理するのではなく、これから共に働く仲間として理解しようとする姿勢です。
内定承諾は、企業と学生の関係が完成したことを意味するものではありません。むしろ、入社後の活躍に向けて、互いの理解を深めていくスタート地点と捉えることができます。
入社前に企業の価値観や仕事内容を知り、先輩社員と交流し、疑問や不安を相談できる。そうした経験を通じて、内定者は入社後の自分を想像しやすくなります。
また、内定者フォローの充実は、採用担当者だけの努力で実現するものでもありません。経営層、現場社員、管理職が連携し、採用から入社、そして入社後の育成までを見据えた体制をつくることが求められます。
採用活動の成果を内定承諾者数だけで判断するのではなく、入社後に本人が力を発揮できる環境を整えられているかという視点も持つことが重要です。
株式会社HumanCreationが、新卒採用の課題解決を支援
株式会社HumanCreationは、新卒採用コンサルティングやRPO(採用業務代行)などを通じて、企業ごとの課題に応じた採用支援を行っています。
新卒採用では、母集団形成や選考フローの設計だけでなく、内定承諾に向けたコミュニケーション、辞退防止に向けた施策、入社後を見据えた採用活動の改善など、複数の課題に向き合う必要があります。
「内定者へのフォローが事務連絡に偏っている」「内定辞退が続いているが、原因を把握できていない」「採用担当者の業務負担が大きく、個別対応まで手が回らない」といった悩みを抱えている企業もあるのではないでしょうか。
HumanCreationでは、企業ごとの採用課題や求める人物像を踏まえ、採用戦略の立案から実務支援まで、状況に応じたサポートを提供しています。
自社の採用活動を振り返り、内定者との関係づくりや入社後の活躍に向けた体制を見直すことは、採用活動全体の改善にもつながります。
内定者フォローのあり方や採用体制に課題を感じている企業は、まず現状を整理し、どの段階で、どのような改善が必要なのかを明らかにすることから始めてみてはいかがでしょうか。
株式会社HumanCreationは、企業の採用課題に寄り添い、それぞれの状況に合わせた新卒採用支援を通じて、採用活動の改善をサポートしてまいります。
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