報道関係者各位
    プレスリリース
    2014年6月18日 15:00
    森永乳業株式会社

    全国47都道府県11,656名 「腸内劣化」(※)実態調査  腸内劣化が最も進んでいるのは「山形県」  「長野県」が実証、長寿の秘訣は“腸”にあり!?

     森永乳業は50年以上にわたり、第2の脳と言われ健康に大きな影響を与える“腸”およびビフィズス菌について研究を行ってまいりました。腸の機能や役割については近年、徐々に認知が広がっておりますが、対策を実施している人はまだ少ないと感じております。そこで腸の健康に関する意識と実態を明らかにするために、赤坂胃腸クリニック 村田先生監修の元、全国47都道府県の20~50代の男女11,656名を対象に調査を行いました。

    表1
     本調査を通じ、腸の健康に対する意識が向上し、日々の健康の一助になることを願っています。

    ※腸内劣化とは・・・生活習慣の乱れやストレスなどによって、腸内細菌叢が乱れ、それに伴う諸変化(不調)が出ている状態

    <調査結果>
    (1)全国47都道府県・腸内環境ランキング
    “腸内劣化”が最も進んでいるのは「山形県」 健康腸は「長野県」
    ・「長野県」長寿の秘訣は“腸”にあり!?
    ・腸内が劣化すると肌あれや全身の不調にも
    ・47都道府県、理想的な大便ランキング

    (2)全国47都道府県・理想的な排便ランキング
    毎日腸スッキリ県は「神奈川県」、毎日不腸県は「富山県」

    (3)全国47都道府県・トイレの時間ランキング
    最も長いのは「大阪府」 最も短いのは「徳島県」 年齢を重ねると短くなる傾向も

    (4)ヨーグルト喫食頻度データ
    ヨーグルトの喫食頻度は、「毎日」「ほとんど食べない」の両極端に

    (5)【コラム】 腸内劣化は夫婦ゲンカのモト!?
    健康腸1位の「長野県」はケンカなし!?要注意は「大阪府」「富山県」


    <調査概要>
    ■調査主体 :森永乳業株式会社
    ■調査方法 :インターネットによるアンケート調査
    ■調査期間 :2014年5月22日(木)~27日(火)
    ■調査回答者:全国47都道府県の20歳~59歳の男性5,828名、
           20歳~59歳の女性5,828名  計11,656名
    ※ 各図・表の中の(SA)、(MA)、(FA)、(n)はそれぞれ以下を表しています。
      (SA):選択肢から1つを選択する回答形式 (MA):選択肢から複数の選択を可能にする回答形式 (FA):自由回答形式 (n):質問への回答者数
    ※ 数値については、小数点第1位までの掲載としています。
    ※ 回答結果はパーセント表示を行っており、小数点以下第2位を四捨五入して算出しているため、各回答の合計が100%にならない場合があります。


    <調査結果(1)>
    全国47都道府県・腸内環境ランキング
    “腸内劣化”が最も進んでいるのは「山形県」 健康腸は長寿1位の「長野県」長寿の秘訣は“腸”にあり!?

     全国47都道府県の20代~50代男女11,656名(各県248名)に対し、直近の便の色・形(質問(1))、および生活習慣に関する質問(質問(2))を行い、それぞれの回答を点数(各50点満点)に換算。合計点を元に、都道府県別に腸内環境をランキング化しました。その結果、腸内劣化が最も疑われるのは「山形県」という結果に(表1)。一方で最も腸が健康であったのは、厚生労働省が発表する長寿ランキング1位の常連県、「長野県」という結果となりました。

    表1
    http://www.atpress.ne.jp/releases/47645/img_47645_1.jpg


     腸内環境1位の長野県と47位の山形県の生活習慣の違いを比較したところ、腸内劣化が疑われる山形県では健康腸の長野県に比べ、「野菜や果物を多く摂る」「食物繊維の多い食事を心掛ける」「運動・体操など体を動かす」という設問で、ポイントが低いことが明らかになりました(図1)。特に、整腸作用がある食品の代表格であるヨーグルトの喫食頻度に関する質問では、週3日以上の喫食者が山形県は長野県より5.3ポイント低い結果となりました(図2)。食生活の違いが、腸の状態に大きな影響を与えていることが分かります。最も健康腸である「長野県」は、厚生労働省の野菜摂取量調査(国民健康・栄養調査)でも1位となっており、腸にいい生活を送っていることが推察されます。

    図1、図2
    http://www.atpress.ne.jp/releases/47645/img_47645_2.jpg

     また、腸が劣化するとどういう不調が出るか尋ねたところ、1位「肌の調子が悪くなる」2位「全身が不調になる」という結果となりました(図3)。腸は第2の脳とも言われ、排便や免疫力など様々な機能を司っています。腸を健康に保つことは、ひいては毎日の健康につながると言っても過言ではありません。

    図3
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    ▼村田博司先生のコメント(赤坂胃腸クリニック 院長)
     腸は人の体の中でも最大の免疫器官でもあり、健康のために非常に重要な役割を担っています。長寿で有名な長野県が健康腸1位というデータを見ても、腸と健康に相関関係があることが見て取れます。腸内環境を正常に保つには、規則正しい生活を送り定期的な運動をすることと、ヨーグルトに代表されるビフィズス菌や乳酸菌、食物繊維やオリゴ糖を定期的に摂取することが重要です。長野県は、厚生労働省の野菜摂取量調査(国民健康・栄養調査)でも1位と、腸にとって非常によい生活を送っているようですね。

    【コラム】理想的な大便ランキング
     自身の直近の便の色と形について質問し、県別に理想的な便であるかどうか点数化したところ、最も点数が高く“理想的な便”であったのは、岩手県でした。続いて僅差で2位が長野県、3位が神奈川県と茨城県という結果になりました。逆に点数が最も低く、“悪い便”であったのは山形県という結果になりました。

    表2
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    <調査結果(2)>
    全国47都道府県・理想的な排便ランキング
    毎日腸スッキリ県は「神奈川県」 毎日不腸県は「富山県」
    理想的なお通じの頻度 20代女性は50代女性の約半分!

     一週間の排便回数を尋ねたところ、平均5.4回という結果となりました(表3)。そのうち、理想的な状態である「毎日排便がある」人の割合は49.8%でした(表4)。「毎日排便がある」人の割合を年代別にみると、20代が最も少なく40.8%、50代が最も多く58.3%という結果となりました(図4)。さらに女性のみで比較すると、20代の割合が50代の約半分と、大きな差が出ていることが分かりました(図5)。若い世代は、食生活の乱れや不規則な生活などで腸内環境が劣化し、便秘がちになっていることが推察されます。
     続いて、都道府県別に「毎日排便がある」人の割合をみると、最も多いのは「神奈川県」で58.9%、次いで「長野県」で57.3%という結果に。一方で最も少ないのは「富山県」で39.1%、次いで「石川県」で41.9%という結果となりました(表5)。毎日排便がある人の割合が高い「神奈川県」、「長野県」は<調査結果(1)>の腸内環境ランキングでも健康腸3位、1位と腸の状態が排便頻度にも直結している様子が伺えます。

    表3、表4、図4、図5、表5
    http://www.atpress.ne.jp/releases/47645/img_47645_5.jpg


    ▼村田博司先生のコメント(赤坂胃腸クリニック 院長)
     排便回数の結果を見ると女性の方が、そして若い世代の方が排便する日が少ないようです。若い世代はまだ、食生活に対する意識が低いため腸の健康状態が悪い人が増えてきているように思えます。
     必ずしも毎日排便がなくても良いですが、朝食後30分位が一日を気持ちよく過ごすための排便のゴールデンタイムなので朝は少し余裕を持って早く起きると良いですね。


    <調査(3)>
    全国47都道府県・トイレの時間ランキング
    トイレの時間が最も長いのは「大阪府」 最も短いのは「徳島県」
    若い世代ほど排便時間が長い傾向も

     便意を感じてトイレに入ってから排便が終わるまでの所要時間を尋ねたところ、全国平均5分41秒という結果となりました(表6)。男女別にみると、男性の方が約1分長いという結果に(図6)。また年代別にみると、若い世代ほど排便に時間がかかっており、20代と50代では、20代が約1分長いという結果となりました(図7)。<調査結果(2)>にもある通り、若い世代ほど腸内環境が劣化し便秘がちで、排便にも苦労している様子が伺えます。
     都道府県別にみると、トイレの所要時間が最も長いのは「大阪府」で、6分19秒と2位以下に13秒の差をつけダントツの結果となりました。逆に、所要時間が最も短いのは「徳島県」で、5分5秒と大阪府よりも1分以上短い結果となりました(表7)。 ※所要時間については小数点第1位を四捨五入しています

    表6、図6、図7、表7
    http://www.atpress.ne.jp/releases/47645/img_47645_6.jpg


    <調査結果(4)>
    ヨーグルト喫食頻度データ
    ヨーグルトの喫食頻度は、「毎日」「ほとんど食べない」の両極端に
    毎日食べている人は、実年齢より若く見られる傾向も

     整腸作用がある食品の代表格であるヨーグルトの喫食頻度について尋ねたところ、「週に1日未満」が最も多く25.2%、次いで「ヨーグルトは食べない」21.2%、「週に7日(毎日)」15.8%という結果となりました(図8)。ヨーグルトの喫食は、ほとんど食べない、もしくは意識して毎日食べている人に大きく分かれている実態が明らかになりました。また、喫食頻度を年代別にみると、年齢を重ねるにつれ毎日食べる割合が高く、20代の8.5%に対し、50代は24%と約3倍という結果となりました(図9)。

    図8、図9
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     ヨーグルトを「週7日(毎日)」食べている人と「食べない」人で、自身が感じる健康度(点数)を比較したところ、「週7日(毎日)」の人が67.0点に対し、「食べない」人が62.7点という結果となりました(表8)。
     またここ数年で実年齢よりも若く見られたことがあるか尋ねたところ、あると答えた人の割合が「週7日(毎日)」49.3%に対し、「食べない」35.3%という結果となりました(図10)。ヨーグルトの継続的な摂取が、毎日の活き活きとした生活の一助となっている可能性が伺えます。

    表8、図10
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    ▼村田博司先生のコメント(赤坂胃腸クリニック 院長)
     腸内細菌のバランスが崩れてしまうことで腸内劣化が起こってしまいます。ビフィズス菌や乳酸菌を含むヨーグルトを定期的に食べることは、腸内の善玉菌を増やすので腸内劣化の改善が期待できます。
     その結果、便秘解消だけでなく、免疫力を上げて感染症の予防やアレルギー症状の緩和等、様々な効果も期待できます。内視鏡で観察すると、腸の粘膜がきれいな人は見た目も若々しい人が多いという実感があります。腸内を健康に保つことは高齢者だけでなく、若い世代にとっても非常に大切なことです。


    【コラム】
    腸内劣化は夫婦ゲンカのモト!?
    健康腸1位の「長野県」はケンカなし!?要注意は「大阪府」「富山県」

     トイレの時間やニオイがきっかけで、家族やパートナー等と険悪な雰囲気になった、ケンカをしたことがあるか尋ねたところ、「長野県」が時間、ニオイ共にケンカの経験が最も少ないという結果となりました(表9、10)。「長野県」は<調査結果(1)>の「腸内環境ランキング」でも、“最も腸が健康である”県になっており、腸内の劣化度合いが、家族や夫婦のケンカにまで影響を与えている様子が伺えます。
     一方で最もケンカの経験が多い県は、時間では「大阪府」、ニオイでは「埼玉県」という結果となりました(表9、10)。「大阪府」は<調査結果(3)>にもある通り、トイレの所要時間が、全国で飛びぬけて長く、それがケンカにまで発展してしまっている様子が伺えます。また時間、ニオイ共に2位に入っている「富山県」は<調査結果(2)>の通り、毎日排便する人の割合が全国最下位となっており、排便に対するフラストレーションがたまっていることが推察されます。

    表9、表10
    <調査結果(1)>腸内環境ランキング(n=11,656、各都道府県n=248)
    ※表1の全国47都道府県ランキング
    http://www.atpress.ne.jp/releases/47645/img_47645_9.jpg


    赤坂胃腸クリニック 院長 村田博司(むらた ひろし)
    1984年熊本大学医学部卒業。1986年大腸内視鏡の世界第一人者であるニューヨークのアルバートアインシュタイン医科大学新谷弘実教授のもとで研修後、1990~1997年、熊本大学医学部第三内科助手。その間、世界各地で内視鏡挿入法を指導。1999年11月に赤坂胃腸クリニックを開業。主な著書は『腸が死んだら、人は死ぬ』(ポプラ社)、『予約の取れない医者が教える ~腸の病気で死なない6つの条件』(KADOKAWA)(6月刊行予定)



    <森永乳業調査データ>
     ヒトにすむ種類のビフィズス菌は酸や酸素に弱く、食品への応用は困難でした。森永乳業では50年以上にわたりビフィズス菌の研究を重ね、1971年に日本で初めて乳製品へ応用することに成功しました。ビフィズス菌BBB536は健康な乳児から発見され、乳児から大人まで、ヒトのお腹にすんでいる種類のビフィズス菌です。日本国内での長年の販売実績と、世界30カ国以上でヨーグルトやサプリメント、育児用粉ミルクなどに利用された実績から、世界で認められたビフィズス菌と言えるでしょう。
     今回はビフィズス菌BB536について、数ある研究の中から、整腸作用に関する研究データをご紹介します。


    ■ビフィズス菌BB536整腸作用データ
     便秘気味の女性39名にビフィズス菌BB536を配合したヨーグルトを1日100g(BB536は20億以上)2週間食べてもらったところ、ビフィズス菌の割合が増えて排便回数が増加し、有害物質であるアンモニア濃度が低下しました。これらの作用は普通の乳酸菌で作ったヨーグルトよりも高い効果が示されています。このような結果は、複数の臨床試験により実証されており、ビフィズス菌BB536入りヨーグルトや乳酸菌飲料は特定保健用食品として認められています。

    ビフィズス菌BB536整腸作用データ
    http://www.atpress.ne.jp/releases/47645/img_47645_10.jpg


    ■知っていますか?ビフィズス菌と乳酸菌の違い
     ビフィズス菌と乳酸菌の違いをご存じでしょうか?ビフィズス菌の最も大きな特徴は、ヒトの腸内に最も多くすんでいる有用な菌であることです。ヒトの腸内では1~10兆のビフィズス菌がすんでいますが、乳酸菌はその1/10000~1/100以下にすぎません。そのため、ビフィズス菌はヒトの腸内に適した菌と言えるでしょう。また、ビフィズス菌が作る酢酸には、強い殺菌力や腸の粘膜を保護する作用があります。特に酢酸を作る能力の高いビフィズス菌では、感染症の予防効果があることが知られています。