報道関係者各位
プレスリリース
2025年8月5日 10:00
株式会社マクニカ

マクニカ、やまびこに製造現場DXサービス「DSF Cyclone」を提供

~現場経験に頼る判断からデータ主導の意思決定へ~

株式会社マクニカ(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:原 一将、以下マクニカ)は、株式会社やまびこ(本社:東京都青梅市、代表取締役社長執行役員:久保 浩、以下やまびこ)の横須賀事業所へ、オリジナルの製造現場DXサービスであるDSF Cyclone*1を提供したことを本日発表いたします。

■背景
やまびこは、森林・農業・緑地管理向けの屋外作業機械を展開する総合メーカーです。そのなかにおいて横須賀事業所はエンジンの鋳造から組み立てまで一貫生産を行う基幹工場として高い評価を受けています。同社では、2021年に「ITインフラ整備」全社方針として掲げたことをきっかけに、横須賀事業所にてデジタル化を本格的に推進することになりました。これまでも現場主導で、EXCELを活用した日報集計や、段取り時間の手作業による計測などの“見える化”に取り組んできましたが、データ分析や活用には、人手や専門知識の不足から限界がありました。また、ライン数が多いこともあり、こうした業務の全社的な横展開にも課題を抱えていました。その結果、手作業を中心とした現状の体制ではリソースへの負担が大きく、持続可能な仕組みとは言えない状況が続いていました。

■DSF Cycloneが選ばれた理由
やまびこ独自の全社的な生産方式であるYAPS(Yamabiko Production System)*2の理念と、DSF Cycloneの特長に高い親和性があったためです。YAPSは、「無駄の排除による経営効率の向上」を目的とし、長年にわたり全社的な改善文化の中核を担ってきました。その活動は現場の感覚や経験だけに頼るものではなく、継続的な改善を通じて、徹底的に無駄を排除し、生産性や品質の向上を実現する仕組みです。 一方、DSF Cycloneは、生産現場の状況や設備の稼働状況をリアルタイムで可視化し、生産計画と実績の差異や設備停止情報を即座に把握できる機能を備えています。これにより、データに基づく自律的な改善活動を推進することが可能となります。このように、YAPSの理念と、DSF Cycloneの「データドリブンな自律的改善」の考え方が合致し、やまびこの持続的な改善文化をさらに深化させる共通言語となる点が、導入の決め手となりました。

■導入の効果
1.データに基づく意思決定への転換:
 従来は現場の感覚や経験に頼っていた判断を、DSF Cycloneによるリアルタイムデータで裏付けることで、数値に基づく確かな根拠を持った意思決定が可能となり、改善活動の精度と効果が向上しました。

2.リアルタイム監視による迅速対応と安定稼働:
 横須賀事業所内の生産ライン横のモニターで、生産計画と実績の差異や設備停止情報、単位時間あたりの生産量などを即座に確認できる仕組みを構築。これにより異常発見から対応までの時間が短縮され、生産管理の効率化と安定稼働が実現しました。

3.作業者の意識向上とやりがい醸成:
 現場作業者が主体的にデータ活用や改善提案に参加しやすい環境を整えました。成果が見えることでやりがいや達成感が高まり、現場には考える文化が根付いてきました。

4.海外拠点を視野に入れたデジタル基盤の構築:
 DSF Cycloneはスモールスタートに適し、横展開しやすい構成となっています。横須賀事業所の複数ラインだけでなく、海外拠点も見据えたデジタル基盤の整備により、地域ごとの生産体制を連携させる“見える工場”の実現に向けた第一歩となりました。

■今後の展望
 マクニカは、やまびこが目指す、省人化と競争力強化を実現するスマート工場構想の推進を支援するとともに、国内外の拠点をつなぐ共通のデジタル基盤づくりを通じて、持続可能な改善文化の定着とグローバルな生産体制の最適化に貢献していきます。

*1:製造現場DXサービス「DSF Cyclone」
 DSF Cycloneは、製造現場と生産管理を実績データでつなぎ工場の生産効率と生産性の最適化を図る製造実績システムです。データドリブンな工場運営の意思決定が可能となります。データ収集、正規化、利活用が1パッケージになっており、工場全体に展開しやすい機能を備えています。DSF Cycloneはマクニカで開発し、多種多様な製造工程へ導入しています。導入いただいた製造現場では、日々の実績データを元に効率的なものづくりを実現しています。
詳細は、Webサイトをご覧ください。
https://www.macnica.co.jp/business/ai_iot/products/service/137029/

*2:YAPS(Yamabiko Production System)
 YAPSとは、「無駄の排除により経営効率の向上を図る」ことを目的とした、やまびこ社独自の全社的な生産方式であり、長年にわたって同社の改善文化を支えてきた中核的な取り組みです。

【製品/事例の詳細はこちら】
URL:https://www.macnica.co.jp/business/ai_iot/cases/147793/

【製品に関するお問い合せ先はこちら】
株式会社マクニカ DSF Cyclone 担当窓口
TEL:045-470-9118
E-mail:consulting-iot@macnica.co.jp

※本文中に記載の社名及び製品名は、株式会社マクニカ及び各社の商標または登録商標です。
※ニュースリリースに掲載されている情報(製品価格、仕様等を含む)は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご承知ください。

株式会社やまびこについて

株式会社やまびこは、小型屋外作業機械(Outdoor Power Equipment)の開発、販売をグローバルに行う世界的な企業です。やまびこヨーロッパはその海外子会社であり、ECHO RoboticsおよびBelroboticsブランドのもと、ロボット芝刈機の設計、製造、販売を行っています。品質と革新を追求し、ユーザーに対して、パフォーマンスと耐久性に優れた信頼性の高い製品を提供しています。
やまびこについて:https://www.yamabiko-corp.co.jp/

株式会社マクニカについて

マクニカは、半導体、サイバーセキュリティをコアとして、最新のテクノロジーをトータルに取り扱う、サービス・ソリューションカンパニーです。世界28か国/地域91拠点で事業を展開、50年以上の歴史の中で培った技術力とグローバルネットワークを活かし、AIやIoT、自動運転など最先端技術の発掘・提案・実装を手掛けています。 マクニカについて:www.macnica.co.jp