プレスリリース
新発売の「Colt ULL DCA」、クラウド上の取引に 超低遅延のサービスを提供
クラウド・ネイティブのデジタルアセット取引企業向けに専用設計された新サービスは、 リージョン間高速接続を提供し、暗号資産取引環境における遅延のボトルネックを解消
グローバル・デジタル・インフラストラクチャ企業であるColtテクノロジーサービス株式会社(代表取締役:大江克哉、所在地:東京都港区六本木、以下Colt))は本日、新たなサービス「Colt ULL DCA」の発売を発表致しました。このサービスは、今年9月から本格的に提供を開始する予定です。このソリューションは、同社が長年提供してきた2つの主要サービス——Ultra Low Latency(ULL)(超低遅延)とDedicated Cloud Access(DCA)(専用クラウドアクセス)——を統合し、顧客がクラウド地域間でデータをより迅速に連携させる為の統合サービスとして設計されています。
デジタルアセット取引の急速な進化に対応した新たな超低遅延クラウド間接続ソリューションとして、本サービスは暗号資産取引所やデジタルアセット取引企業など、遅延に敏感なユースケースをターゲットに、クラウドリージョン間でのデータ転送を高速かつ信頼性高く実現します。このようなレベルのアクセスは、従来は物理的なハードウェアや複雑なネットワーク構築を必要とする従来のオンプレミス型市場インフラに限定されていましたが、本サービスではそれらを不要にします。
暗号資産取引が成熟し、取引所がクラウド上でネイティブに運用されるようになるにつれ、取引参加企業には市場活動のペースに追従する圧力が高まっています。しかし、トレーディングアプリケーション自体はクラウドベースであるものの、クラウドリージョン間のネットワーク性能はそれに追従出来ていません。
現在、殆どのデジタルアセット取引企業は、それぞれ重大な制限を伴う3つの不十分な接続オプションから選択する必要があります。パブリック・インターネット接続は速度が遅く、予測不能で、トラフィックの混雑やルーティングの非効率性により、遅延やジッターが変動します。
クラウド・プロバイダの自社バックボーン・ネットワークは、安全で耐障害性が高いものの、速度を優先しておらず、データが不要な遅延を引き起こす長い経路を経由してルーティングされることがよくあります。
クラウドリージョン間でカスタムの高性能ネットワークを構築するには、通常、高額なオンプレミス・インフラストラクチャと専門的な技術リソースが必要となります。このアプローチは、現代のクラウド・ネイティブ企業にとっては現実的でない場合が少なくありません。
「Colt ULL DCA」は、複数のクラウドリージョンで事業を展開する企業にとって新たな選択肢を提供します。特に、物理的なインフラを保有または維持しない企業に最適です。Coltの確立されたDCAプラットフォームを基盤に構築されたこのサービスは、主要なグローバル・クラウドリージョン間で専用、かつプライベートな接続を提供します。
パブリック・インターネットとクラウド・プロバイダのデフォルトのルーティング・メカニズムを迂回することで、Coltのネットワークはデータの伝送距離が最も短く、最も効率的な経路で送信されることを保証します。これにより、ミリ秒単位のパフォーマンスが重要な企業にとって、より迅速な取引実行、スリッページ*の大幅な削減、及び一貫性の向上が実現されます。
*スリッページ(slippage):注文時の価格と実際に約定する価格の差
このソリューションは、Coltのグローバルな超低遅延バックボーンにより駆動されており、275を超えるクラウド・ポイント・オブ・プレゼンス(PoPs)を網羅し、世界中の80を超える金融取引所、及び取引プラットフォームと接続しています。
ColtのMarketPrizmエコシステムの一環として、本サービスはColtの金融市場向けエクストラネットであるPrizmNetとシームレスに統合されており、企業は単一のプラットフォームからマーケットデータと流動性プラットフォームの一式に効率的にアクセスできます。
最近、Coltの主要な3つのAWSリージョン(アジア太平洋地域内の香港、シンガポール、日本)間で実施された概念実証実験において、「Colt ULL DCA」はネイティブのAWSバックボーン・ルーティングと比較し、平均15%低い遅延を実現しました。
AWSの内部ネットワークは堅牢で設計通りに機能していますが、テスト結果によると、当社の超低遅延インフラストラクチャを自身のクラウド・アクセス・プラットフォームと統合することで、物理的なインフラストラクチャや複雑な設定を必要とせずに、最も要求の厳しいアプリケーションに対してパフォーマンスの優位性を提示出来ます。
「クラウドはデジタルアセットを中心に新たな取引の場として定着してきましたが、ネットワーク・インフラはそれにまだ追いついていません」と、Colt Technology Servicesの金融市場向け製品担当ディレクター、ウェズリー・エルダー氏(Mr. Wesley Elder)は述べています。「Colt ULL DCA」は、伝統的な市場接続のパフォーマンスをクラウド時代に引き上げる画期的なソリューションです。企業が必要とする全てを網羅し、より高速な取引、リスクの低減、そしてより広範なリーチを実現します。」
デジタルアセットが主流となり、リアルタイム取引のニーズが益々高まる中、Coltの新たなサービスは金融市場接続の分野で最先端のポジションを確立し、暗号資産取引企業がグローバルでクラウド・ネイティブな環境で競争する為に必要な速度、柔軟性、信頼性を提供します。
詳細については、以下のリンクをご覧ください。
https://www.colt.net/ja/solutions/capital-markets/
Colt 金融市場向けソリューションについて:
Coltの金融市場向けソリューションは、100Gbps最適化インテリジェント・ネットワークであるColt IQ Networkを基盤としています。このネットワークは、世界中に32,000を超えるオンネットビル、1,100のデータセンター、および数百のデータ・ネットワーク接続ポイントに展開されています。
市場ニーズに対応する為の柔軟性と俊敏性を備え、Coltは世界中で市場リーダーシップを維持する為、接続サービスを提供し続けています。 Coltの金融市場向けソリューションの詳細については、https://www.colt.net/ja/solutions/capital-markets/ をご覧ください。
Coltについて:
Coltは、顧客企業のビジネスを成功に導く、「想像を超えたつながり(Extraordinary Connections)」を提供する、グローバルなデジタル・インフラ提供企業です。
優秀な人材と同じ志を持つパートナーに支えられ、デジタル・ユニバースの力をどこでも、いつでも、そしてあらゆる方法でお客様に届けるという目的を持って行動しています。
1992年の創業以来、Coltはお客様への深いコミットメントにより、’City of London (Telecommunications)‘の伝統と共に成長し、ロンドン市に根ざした企業から、40カ国以上で事業を展開するグローバル企業へと成長を遂げ、世界中に6,000人以上の従業員と80以上のオフィスを擁する企業へと発展しました。
Coltの顧客は、ヨーロッパ、アジア、中東、アフリカ、北米最大のビジネス拠点にまたがる230都市32,000の商用ビル、50以上のメトロポリタン・エリア・ネットワーク、275以上のPoP(アクセスポイント)を接続する広範なデジタル・インフラストラクチャから恩恵を得ています。
株式非公開企業であるColtは、最も財務健全性の高い企業の一社でもあります。
Coltは業界を牽引する優れた顧客体験の提供に注力し、顧客企業の革新を、自身の価値観や顧客企業、パートナー、人類、及び地球への責任を以て支援します。
詳細については、www.colt.net/ja/をご覧ください。