報道関係者各位
    プレスリリース
    2026年1月21日 18:45
    一般社団法人全日本テレビ番組製作社連盟(ATP)

    「ATP経営情報アンケート」2025年度調査結果を発表

    テレビ番組製作会社の3割超が赤字、収益悪化が顕在化。物価高・人件費高騰の価格転嫁が進まず、製作現場は「限界的状況」に。

    製作会社団体である一般社団法人全日本テレビ番組製作社連盟(東京都港区/理事長:福浦与一 略称:ATP / Association of All Japan TV Program Production Companies)は、2025年9~10月に実施した「経営情報アンケート」の結果を発表しました。本調査により、テレビ番組製作会社の営業利益が大幅に減少し、連続赤字を計上する社が増加しているという、極めて深刻な経営実態が浮き彫りとなりました。

    詳細につきましては、下記ページをご覧ください。

    本調査結果のポイント

    1. 深刻な収益悪化
      売上高100億円未満の企業において、営業利益は前年比77.08%、3割以上が赤字に。経常利益の連続赤字を抱える社は13.4%に達しており、倒産の危機感が強まっている。
    2. 価格転嫁の壁
      物価・人件費高騰の中、約75%の社が価格交渉の場があったが、「十分に転嫁できた」とする社はわずか4.0%にとどまった。
    3. 人材確保の危機
      志望者数・応募者数が年々減少。84.2%が「人件費が適正に支払われていない」と回答し、将来を担うクリエイターの流出が懸念される状況。
    4. 構造的課題
      低い著作権保有率(NHK地上波で7.7%)や、会社運営に不可欠な管理費(10%以下が多数)が認められないなど、依然として厳しい契約慣行が継続。

    「危うさを強く意識」

    研究会座長の伊藤慎一は、本調査結果の率直な感想として「危うさを強く意識」と述べました。「テレビ制作の現場は我々テレビ製作会社のスタッフが9割といっても過言ではありません。このテレビ番組の未来を作るのはコンテンツを創造するクリエイターです」と主張し、配信分野や海外展開への取り組みを含めた構造的な転換とともに、総務省、NHK、民放テレビ局をはじめとする関係各所の一層の理解と支援が不可欠であると訴えました。

    研究会について

    今回の調査は、ATPが発足したテレビ番組製作会社経営情報調査研究会により実施されました。経営情報アンケートは、厳しさを増す製作会社の経営実態を明らかにするため、2012年度より実施しております。これまではATP独自で調査・報告を行ってまいりましたが、2024度より統計的な分析を加え、調査結果の信頼性を一層高めるために、外部の有識者と研究会を発足し、調査を実施しております。

    調査概要

    • 調査期間:2025年9月17日~2025年10月10日
    • 対象年度:2024年度
    • 調査対象:ATP正会員社(アンケート実施時の会員社数120社)
    • 回答数:101社(回答率84.2%)