報道関係者各位
    プレスリリース
    2013年7月25日 11:30
    株式会社ケアネット

    ケアネット、勤務医1,000人に“医師賠償責任保険”に対する意識を調査  全体の7割以上が自己負担で医賠責に加入

    (病院でなく)自分自身が訴訟対象になるのが不安なため

    医師・医療従事者向け情報サービスサイトを運営する株式会社ケアネット(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大野 元泰、証券コード:2150)は、2013年7月12日、当社医師会員のうち勤務医1,000人に対し“医師賠償責任保険”(以下「医賠責」)に対する意識調査を実施しました。医療訴訟での損害賠償請求に備え、通常は施設側が“病院賠償責任保険”に加入しています。しかし、患者サイドから訴訟の対象とされる行為の多様化、病院のみならず担当医も連名で告訴されるケースの増加などから、個人で医賠責に加入する医師も増えていると言われており、その状況を調査したものです。以下、詳細をご報告いたします。 【結果概要】 ◆勤務医の7割以上が医賠責に加入、若年世代・病床数が多い施設ほど加入率が高い 医賠責の加入(保険料自己負担のもののみ)の有無について尋ねたところ、全体の73.4%が「加入している」と回答。年代別に見ると、60代以上で51.2%、30代以下80.0%と、若年層ほど加入率が高い結果となった。また所属施設別では20~99床の施設で54.4%、100~499床で71.3%、500床以上で76.2%、大学病院で91.3%と、施設規模に比例して高い加入率を示した。 ◆加入の理由、「自分自身が訴訟対象になるのが不安」「いざとなったら勤務先から守ってもらえない?」 「加入している」とした医師に理由を尋ねると、「(病院でなく)自分自身が訴訟の対象になるのが不安」が最も多く72.1%、次いで「いざとなったら勤務先が守ってくれるとは思えない」「複数施設で勤務しているため」がそれぞれ50.1%。「自分の専門科は訴訟リスクが高いため」との回答は加入医師の7.6%で、診療科に関係なく『患者側に不幸な転機を全て“医療ミス”にしたがる風潮がある』『高度な医療をする医師がいなくなるのでは』といった意見が多く見られた。 ◆加入していない医師の約8割、「病院が加入する保険で足りているはず」 「(現時点で)加入していない」とした医師の理由としては「病院が加入する保険で足りていると思うため」が最多となり77.1%であった。一方「侵襲的な診療行為をしていないため」は9.0%、「自分の専門科は訴訟リスクが高くないと思うため」は4.9%。医賠責非加入の医師に関しても“自身が訴訟に巻き込まれる可能性は低いから”との考えは少数派であり、回答者全体で見ると9割以上が“ある程度の訴訟リスクを想定”していることが明らかとなった。 【年代別 医賠責加入率】 http://www.atpress.ne.jp/releases/37383/a_1.jpg 【所属施設別 医賠責加入率】 http://www.atpress.ne.jp/releases/37383/b_2.jpg 【医師賠償責任保険に加入している理由】 http://www.atpress.ne.jp/releases/37383/c_3.jpg 【医師賠償責任保険に加入していない理由】 http://www.atpress.ne.jp/releases/37383/d_4.jpg 調査タイトル:“医師賠償責任保険”に対する意識調査 調査方法  :インターネットリサーチ 調査対象  :医師・医療従事者向け専門サイト「CareNet.com」医師会員 有効回答数 :1,000サンプル 調査日時  :2013年7月12日(金) 【設問詳細】 「医師賠償責任保険」についてお尋ねします。 現在、医療訴訟は、診療上の過失を問われるものが大半を占めています。 しかし昨今は、触診・内診をセクハラと誤解するケース、チーム医療における説明責任が問われるケース、また患者サイドではなく交通事故被害者に保険金を支払った保険会社が原告となり病院の過失を訴えるケースなど、従来になかった例も出ているのが実状です。 通常、病院は「病院賠償責任保険」に加入していますが、病院だけでなく担当医も共同被告として連名で告訴されるケースもあり、個人で「医師賠償責任保険」(医賠責)に加入する医師も増えています。 そこで先生にお尋ねします。 Q1.先生は、個人で医師賠償責任保険に加入していますか? (学会・同窓会などを経由した申込み含め、保険料をご自分で支払っているものに限ってお答え下さい) ・加入している ・以前加入していたが現在は加入していない ・加入していない Q2.(Q1で「加入している」とした医師のみ) 加入している理由として当てはまるものをお選び下さい(複数回答可) ・いざとなったら勤務先が守ってくれるとは思えないため ・(病院でなく)自分自身が訴訟の対象になることが不安なため ・施設・医局で勧められたため ・学会で勧められたため ・自分の専門科は訴訟リスクが高いと思うため ・いつ医療ミスが発生してもおかしくない状況(疲労度・勤務時間など)にあるため ・自身の留意に関わらずトラブルに巻き込まれる場合もあるため ・複数の施設で勤務しているため(アルバイト含む) ・勤務施設の保険加入状況に不安があるため ・なんとなく ・その他 Q3.(Q1で「加入していない」「以前加入していたが現在は加入していない」とした医師のみ) 加入していない理由として当てはまるものをお選び下さい(複数回答可) ・病院が加入する保険で足りていると思うため ・常勤の施設以外では勤務していないため ・臨床の現場にいないため ・侵襲的な診療行為をしていないため ・自分の専門科は訴訟リスクが高くないと思うため ・費用がかかるため ・医賠責について考えたことがない ・その他 Q4.コメントをお願いします。 ※コメントは添付資料よりご確認いただけます。 <添付資料> http://www.atpress.ne.jp/releases/37383/e_5.pdf 【『CareNet.com』(ケアネット・ドットコム)について】 11万人の医師会員を含む、18万人の医療従事者向け臨床医学情報専門サイトです(会員制、無料)。日々の診療に役立つ情報、“臨床力”の向上に役立つ医学・医療コンテンツを提供しています。コモンディジーズの診療アップデートを実践的に簡潔にまとめあげた『特集』、多忙な医師がスピーディーに医薬品情報(病態・作用メカニズムなど)を習得できる『薬剤情報』、世界の主要医学ニュースを紹介する『ジャーナル四天王』、各種学会レポート、動画インタビューなど、医師・医療従事者の効率的な情報収集を支援するサービスとなっています。 【株式会社ケアネット 会社概要】 http://www.carenet.co.jp ◇所在地 :〒102-0074 東京都千代田区九段南1-5-6 りそな九段ビル ◇設立  :1996年7月1日 ◇代表者 :代表取締役社長 大野 元泰 ◇公開市場:東証マザーズ(証券コード:2150) ◇事業内容: <製薬企業向けの医薬営業支援サービス、マーケティング調査サービス> ・インターネットによる医薬営業支援サービス『MRPlus(R)』 ・インターネットによる市場調査システム『eリサーチ(TM)』 <医師・医療従事者向けの医療コンテンツサービス> ・医師・医療従事者の生涯学習サイト『CareNet.com』(ケアネット・ドットコム)会員制・無料 http://www.carenet.com ・医学教育研修プラットホーム『CareNet CME』 http://cme.carenet.com/ ・調剤薬局の薬剤師向け教育メディア『Pro ファーマ CH』 http://www.pro-pharma.jp/ ・医療教育動画サービス『CareNeTV』 http://carenetv.carenet.com/ ・医学映像教材『ケアネットDVD』