プレスリリース
東京昭和医院 総院長・前田真吾医師 が参画した、瘢痕関連心室頻拍の カテーテルアブレーションに関する論考が国際専門誌に掲載
カテーテルアブレーションの治療効果と実施 時期に着目、患者ごとの病態に応じた治療 戦略の重要性を考察
東京昭和医院(東京都港区、総院長:前田真吾)は、循環器診療を専門とする前田真吾医師が第二著者として参画した、瘢痕関連心室頻拍(scar-related ventricular tachycardia:VT)に対するカテーテルアブレーションの最新研究を考察する論考「A timely update on catheter ablation of scar-related ventricular tachycardia」が、2023年に国際専門誌『Journal of Interventional Cardiac Electrophysiology』に掲載されたことをお知らせする。
本稿はTan NY、Maeda S、Siontis KCの3氏による論考で、近年報告された研究成果を踏まえ、瘢痕関連VTに対するカテーテルアブレーションの治療効果と、治療を実施する適切なタイミングについて考察している。
心筋の「瘢痕」を背景に発生する心室頻拍
瘢痕関連VTは、心筋梗塞や心筋症などによって心筋に形成された瘢痕を背景として発生する心室性不整脈である。瘢痕の周囲に異常な電気信号の回路が形成されることで心室が速いリズムで興奮し、動悸やめまい、血圧低下、意識障害などを引き起こすことがある。
治療には、抗不整脈薬や植込み型除細動器(implantable cardioverter-defibrillator:ICD)などが用いられる。ICDは危険な心室性不整脈を検知し、電気ショックなどによって不整脈を停止させる重要な治療法である。
これに対し、カテーテルアブレーションは、VTの原因となる異常な電気回路を特定し、カテーテルを用いて治療する方法である。瘢痕関連VTの再発を抑えるための治療選択肢として重要な役割を担っている。
カテーテルアブレーションは「いつ行うか」も重要なテーマに
本稿では、瘢痕関連VTに対するカテーテルアブレーションについて、「治療を行うかどうか」に加え、「どのタイミングで治療を行うか」という視点にも着目している。
論考で取り上げられたシステマティックレビュー・メタ解析では、11研究、成人2,126例を対象に、カテーテルアブレーションと薬物治療の成績が検討された。
ランダム化比較試験の解析では、カテーテルアブレーションによって、VTの再発、ICDショック、心臓関連入院のリスクが低下することが示された。一方、全死亡については明確な有意差は確認されていない。
こうした研究結果を踏まえ、本稿では、VTやICDショックを繰り返した後にアブレーションを検討するだけでなく、患者の病態や再発リスクなどを考慮しながら、より適切な時期にカテーテルアブレーションを治療戦略へ組み込む可能性について考察している。
患者ごとの病態に応じた治療方法とタイミングを検討
瘢痕関連VTの背景には、虚血性心疾患や非虚血性心筋症などさまざまな病態があり、心機能、不整脈の発生頻度、ICD作動の状況なども患者によって異なる。
そのため、本稿はすべての患者に一律に早期アブレーションを行うことを示すものではなく、患者一人ひとりの病態を評価したうえで、適切な治療方法と実施時期を検討することの重要性を示している。
また、カテーテルアブレーションが全死亡を減少させるかについては明確な結論には至っておらず、どのような患者が治療の恩恵を受けやすいのか、どの時点で治療を実施することが望ましいのかについては、さらなる研究が必要とされている。
今回の論考は、瘢痕関連VTに対するカテーテルアブレーションを、薬物治療後の選択肢としてのみ捉えるのではなく、患者ごとの病態や再発リスクを踏まえ、適切なタイミングで検討する治療選択肢として位置づける重要性を整理したものである。
循環器診療が進歩する中、心臓の電気的異常や患者の病態を詳細に評価し、それぞれの状態に応じて治療方法と治療時期を検討することは、より個別化された心室頻拍治療を考える上で重要な視点となる。
東京昭和医院について
東京昭和医院は、東京都港区麻布十番に所在する医療機関である。内科、循環器内科、皮膚科などの保険診療に加え、予防医療、再生医療、健康診断などを提供している。
名称:東京昭和医院
所在地:〒106-0045 東京都港区麻布十番三丁目1番6号
総院長:前田 真吾
診療科:内科、循環器内科、皮膚科
アクセス:東京メトロ南北線・都営大江戸線「麻布十番駅」1番出口より徒歩約1分
電話:03-6811-5618