報道関係者各位
    プレスリリース
    2025年12月5日 20:00
    学校法人 名城大学

    【名城大学】学生起業家から学ぶ連続セミナー「DONUTS(ドーナツ)vol.3」を開催 -名古屋市ふるさと納税の「学生タウンなごや推進寄附金」で実施―

    講演する株式会社SISTERS 代表取締役の鈴木彩衣音さん
    講演する株式会社SISTERS 代表取締役の鈴木彩衣音さん
    講演する横浜国立大学 経営学部4年 一般社団法人アクトポート 代表理事の小室拓巳さん
    講演する横浜国立大学 経営学部4年 一般社団法人アクトポート 代表理事の小室拓巳さん

    社会課題に挑む学生起業家から学ぶ連続セミナー「DONUTS(ドーナツ)」の第3回が12月4日、天白キャンパスの起業活動拠点ものづくりスペースM-STUDIOで開催され、名城大生をはじめ近隣の大学生など9人が参加しました。

    本プログラムは、社会課題を解決することでサスティナブル(持続可能)な未来をつくりたい学生や学生起業家向けのインキュベーション(新事業創出や起業家育成)型連続セミナーで、さまざまな課題に立ち向かう先輩起業家との対話や同じ志を持つ同志との出会いの場を提供しています。本学卒業生の河合将樹さん(2021年経済学部卒)が代表を務める株式会社UNERIが運営を担い、全6名の登壇者、計3回の開催を予定しています。
    前半では、ゲストの事業内容や起業に至るまでのストーリー、学生時代の葛藤やチャレンジ、そして社会課題に向き合う中での気づきややりがいをお話しいただきます。モデレーターとの対話を通して、等身大の起業家像やその背後にある価値観を紐解いていきます。
    後半では、参加者同士やゲストとの対話を交えながら、自分自身の興味や違和感を言語化するワークショップを実施します。
    最後には、イベントを通じて得た学びや気づきをもとに、自分なりのアクションのヒントを持ち帰ってもらえるような設計となっています。

    第1回の様子

    第2回の様子

    【続ける理由、続ける力】

    グループで自己紹介をする参加者
    グループで自己紹介をする参加者
    パネルディスカッション
    パネルディスカッション

    今回は2名のゲストをお招きして開催しました。
    お一人目は、2022年株式会社ボーダレス・ジャパンに新卒入社し事業開発を経験後、2023年7月株式会社SISTERS、2024年12月にNPO法人SISTERSを設立された、株式会社SISTERS 代表取締役の鈴木彩衣音さん。
    お二人目は、サステナビリティやソーシャルデザインをテーマに学校への出張授業・企業研修を行う一般社団法人アクトポートを共同設立され、現在は、国内の寄付市場を活性化するため、少額寄付サービスの開発に取り組まれている、一般社団法人アクトポート 代表理事の小室拓巳さん。

    前半のパネルディスカッションでは「きっかけ・最初の違和感」をテーマに起業に至るまでをお話いただきました。
    鈴木さんは中学生の頃から社会課題への関心を抱き、自らその解決に向けた行動を起こすことを決意していたとのこと。複数企業でのインターンシップや新規事業開発を経験し、現在はジェンダー教育を中心とした事業で起業に至りました。一方、小室さんは、幼少期のフィリピン旅行で同年代の子どもが路上で花を売る姿を目にした経験が、社会課題への関心の原点。その後、高校でSDGsに興味を持ち、大学入学後に現在の共同経営者と出会い、活動に至っています。

    お二人には起業を始めた頃にぶつかった壁についてもお話しいただきました。
    共通して挙げたのは「キャッシュが無かったこと」。
    鈴木さんは、ソーシャルビジネスやインパクトスタートアップは金銭的な利益がどの程度見込めるのかが分かりにくく、「これは耐える時期なのか、それとも本当にキャッシュを生み出せない事業なのか」という葛藤が大きかったとのこと。
    小室さんは、学校を対象とした教育ビジネスを展開しましたが、学校側の予算は限られており、いただける謝金だけでは赤字が続く状況が課題だったそうです。

    そんな壁を乗り越え、現在まで「続ける理由、続ける力」を教えていただきました。
    鈴木さんは複数の企業でのインターンシップや新規事業に携わる中で、本当に自分がやりたいことは別にあると感じたとのこと。とはいえ、事業を続ける中で迷いが生じる場面もあったそうですが、自身の使命感を信じて進み続けています。
    一方、小室さんは、「教育」と「寄付」という事業そのものが楽しいこと。
    就職するか迷った時期もあったものの、誰も手をつけていない、関心が向けられていない領域に自分が挑戦しているという実感が、良い意味での“勘違い”や自信を生み、活動を続ける原動力になっているそうです。

    お二人は、起業に関心を持つ参加者へメッセージも送ってくださいました。
    鈴木さんは、学生のうちは「まずは仲間を作ること」。
    さまざまなイベントに参加し、環境をつくり、仲間をつくり、小さくてもよいのでプロダクトを形にしてみることから始めるのが良いとアドバイスしてくださいました。
    小室さんは、学生のうちは「とにかく動いてみること」。
    動かなければ何も始まらず、動くことで多くの方から応援してもらえる機会が生まれ、成長のチャンスも広がると語ってくださいました。

    プログラムの後半では、お二人が参加者の輪に加わり、参加者一人ひとりの疑問や質問に対して、ここだけの話も交えながら丁寧に答えていただきました。

    グループトークの様子
    グループトークの様子
    参加者の集合写真
    参加者の集合写真
    小室さんに質問する参加者
    小室さんに質問する参加者
    参加者の話に耳を傾ける鈴木さん
    参加者の話に耳を傾ける鈴木さん

    なおこのプログラムは、ふるさと納税制度を活用し、名古屋市内の大学の地域貢献事業を支援する「学生タウンなごや推進寄附金」で名城大学を指定いただきましたご寄付を原資に運営しています。主体的で前向きに取り組む学生たちへの引き続きのご支援、よろしくお願いします。

    「学生タウンなごや推進寄付金」