報道関係者各位
    プレスリリース
    2025年10月27日 14:00
    学校法人近畿大学

    「令和7年度 第5回近畿大学生物理工学部公開講座」を開催 「視線のサイエンス」や「真珠の美しさの秘密」について

    令和7年(2025年)10月に実施した公開講座の様子
    令和7年(2025年)10月に実施した公開講座の様子

    近畿大学生物理工学部(和歌山県紀の川市)は、令和7年(2025年)11月8日(土)、ホテルグランヴィア和歌山(和歌山県和歌山市)にて、令和7年度 第5回近畿大学生物理工学部公開講座「BOST Science Cafe」を開催します。

    【講演内容】
    プログラム①「見ること」と「見えること」~視線のサイエンス~
    講師:生物理工学部生命情報工学科 准教授 小濱剛
    内容:
    ヒトは視覚に強く依存する動物です。眼で捉えた視覚情報は、大脳皮質というスーパーコンピュータで処理されます。しかし、私達は眼に映る情報をそのまま知覚しているわけではありません。過去の経験や現在の目的に基づき、脳が膨大な情報の中から意味を推論し、能動的に再構成した世界が視覚なのです。本講座では、視線の分析やシミュレーションを通じて、『見る』という行動と『見える』という視知覚との関係について解説します。

    プログラム②真珠の輝きと生物のナノテクノロジー~遺伝子が明らかにする真珠の美しさの秘密~
    講師:生物理工学部遺伝子工学科 講師 髙木良介
    内容:
    真珠は古来より人々を魅了し続けてきました。「月の雫」「人魚の涙」とも呼ばれ、その美しさと希少性から紀元前より世界中で宝石として扱われ、富と地位の象徴とされてきました。古代の日本人も真珠に魅せられ、奈良・平安時代に作られた真珠や真珠貝を用いた装飾品が数多く現存し、その中には国宝に指定されているものもあります。つまり、真珠は場所や時代を問わず、万人がその美しさと価値を認め大切にしてきたのです。なぜ真珠は美しいのでしょうか?どうしてあのような輝きが生まれるのでしょうか?真珠を作り出すのは生物である真珠貝です。地球上に生きる生物はさまざまな姿形をもちますが、それはその生物の遺伝子のはたらきによるものです。したがって、真珠貝には真珠を作る遺伝子が存在し、その遺伝子のはたらきが真珠の美しい輝きを作り出すのです。この講座では真珠の美しさの秘密を分子の視点から解き明かす研究についてお話しします。

    【開催概要】
    日時  :令和7年(2025年)11月8日(土)13:00~16:00(12:30受付開始)
    場所  :ホテルグランヴィア和歌山 6F ル・グラン ※オンラインでの参加も可
         (和歌山県和歌山市友田町5丁目18番地、JR「和歌山駅」から徒歩約2分)
    対象  :一般の方、中高生(対面定員100人、入場無料、要事前申込、先着順)
    申込方法:WEBサイトから事前申込み https://kouza.wbs.co.jp/
         ※対面参加は、定員に空きがあれば当日開始時間まで受け付けます。
         ※オンライン参加は、申込完了後に参加URLをメールで送付します。
    後援  :和歌山県教育委員会、和歌山市教育委員会
    お問合せ:和歌山放送内 近畿大学生物理工学部公開講座係 TEL(073)428-1431

    【開催の背景】
    近畿大学生物理工学部は、「人間」「医療」「食」「生活」「環境」「福祉」をテーマに、理学・農学・工学・医学を融合させた、先進的で多彩な教育と研究を行っています。ここで得られた成果を広く一般の方々にご理解いただくため、平成11年度(1999年度)から公開講座を始めました。
    生涯学習の機会とする方から科学に興味をもつ子どもまで、幅広い年齢層の方々にご参加いただいており、これまでの受講者数は3万4千人を超えています。今年度も各地の教育委員会後援のもとで開催します。

    【講師プロフィール】
    小濱剛(こはまたけし)
    所属   :生物理工学部生命情報工学科 准教授
    学位   :博士(工学)
    専門分野 :視覚情報処理、視覚認知科学
    研究テーマ:
    「心」のメカニズムを理解するためには、脳の「認知システム」のしくみを知る必要があります。脳血流量や眼球運動などから視覚認知に関与する脳活動を解析したり、脳の情報処理モデルを構築してスーパーコンピュータでシミュレーション実験を行うことで脳機能の解明をめざします。脳の健康状態の診断や認知機能をサポートするための技術への応用が狙いです。

    髙木良介(たかぎりょうすけ)
    所属   :生物理工学部遺伝子工学科 講師
    学位   :博士(工学)
    専門分野 :分子生物学
    研究テーマ:
    アコヤ貝を材料に用いて、生物の硬組織の形成機構を解明する研究を行っています。アコヤ貝は稜柱層と真珠層という結晶構造の異なる2つの層から構成されており、この違いはそこに含まれる少量のタンパク質の働きと考えられています。現在、アコヤ貝の稜柱層からタンパク質を抽出し、機能の解析を進めています。

    【関連リンク】
    生物理工学部 生命情報工学科 准教授 小濱剛 (コハマタケシ)
    https://www.kindai.ac.jp/meikan/892-kohama-takeshi.html
    生物理工学部 遺伝子工学科 講師 髙木良介(タカギリョウスケ)
    https://www.kindai.ac.jp/meikan/379-takagi-ryousuke.html

    生物理工学部
    https://www.kindai.ac.jp/bost/