報道関係者各位
    プレスリリース
    2025年11月19日 08:00
    スターマリン・パブリックリレーションズ株式会社

    Alfa Laval、船舶用エネルギー・脱炭素技術を強化

    LPG/アンモニア燃料供給、船舶ボイラー、バラスト水処理、静粛型防汚技術まで事業領域の事業拡大へ

    2025年11月19日

    舶用・熱交換・分離技術のグローバルリーダーである Alfa Laval(アルファ・ラバル) は、2025年に入り、海運・造船業界における脱炭素化と燃料転換の潮流を見据えた一連の事業強化を進めている。燃料供給システム、バラスト水処理、船舶ボイラー、防汚技術、そして次世代風力推進まで、同社の海事ソリューションは多岐にわたり、市場ニーズを幅広く捉えるラインナップを形成している。

    2025年は特にエネルギー転換分野での技術拡張が顕著で、LPG・アンモニアといった新燃料対応の受注が進み、加えて極低温分野や風力推進技術への投資が本格化。Alfa Laval Marine Division の事業は、舶用機器メーカーの枠を超えて、脱炭素・安全運航の総合ソリューションプロバイダーへと変貌を遂げつつある。

    ■ LPG・アンモニア燃料供給システム:次世代燃料への対応加速
    Alfa Lavalの燃料供給ソリューション「FCM シリーズ」は、LNG・LPG・アンモニアなど多様な燃料に対応することで知られる。2025年には次の2つの重要な発表があった。

    ● LPG燃料供給システム:新造LPGキャリア4隻に採用
    同社の FCM LPG が、新造LPG船4隻向けに採用された(※プレスキット掲載)。安全性、安定した噴射制御、低温燃料の最適処理が高く評価された。
    ● 世界初のアンモニア燃料供給システム受注
    同年、Alfa Laval は 世界初のアンモニア燃料供給システム契約 を獲得。海運脱炭素の主要燃料候補として注目されるアンモニア分野において、実機採用が始まったことは大きな試金石となる。

    ■ 舶用ボイラー分野:燃料フレキシブル化とハイブリッド化で新基準を提示
    Alfa Laval Aalborg(オールボー)ブランドの舶用ボイラーは、長年の実績を持つ世界的シリーズである。
    2025年の発表では、
    • 燃料フレキシブル対応(従来燃料+新燃料)
    • 電気ハイブリッド型ボイラーの新ラインアップ
    • 世界初のアンモニア廃棄物焼却ボイラーの受注
    が示され、舶用ボイラー技術の高度化が進んでいる。
    特にアンモニア焼却ボイラーは、燃料転換後の安全対策として新たな市場需要を形成する可能性がある。

    ■ 極低温(クライオジェニック)技術の強化:Fives社の事業を買収
    Alfa Lavalは2025年、フランスの Fives グループから極低温(Cryogenic)事業を買収。これにより、LNG/LPG/アンモニアなど低温燃料対応機器や船上液化・気化装置、新燃料インフラ向けソリューションなどへの技術基盤を強化し、燃料転換市場における競争力を高める戦略が明確になった。

    ■ Oceanbird:次世代ウィングセイルの実機公開
    風力推進「Oceanbird」プロジェクトでは、初のフルスケール Oceanbird Wing が公開され、商業化に向けたステップを大きく前進させた。Oceanbirdは、Alfa Laval とウォールクニス(Wallenius)との共同プロジェクトであり、大型船のCO₂排出を最大90%削減可能とされる次世代ウィングセイル技術として注目されている。

    ■ バラスト水処理装置 PureBallast 3 Ultra:造船所からの受注が拡大
    同社の主力製品である PureBallast 3 Ultra は、最新のIMO基準に対応し、コンパクトかつ高効率なバラスト水処理システムとして知られる。2025年には、複数の大手造船所から相次いで受注したことが発表され、EEXI/CII対応やBWMS規制強化の背景と重なり、新造船市場での存在感がさらに高まっている。

    ■ 新技術領域:超音波防汚技術(NRG Marine)の買収
    Alfa Lavalは2025年に NRG Marine社を買収し、超音波式防汚技術(Hull Sonic)を自社ポートフォリオに追加した。これにより、船底・海水管ラインの防汚ソリューションが充実し、船体性能維持と燃費改善に寄与する製品ラインアップが強化された。

    ■ 経営体制:Marine Division 新社長に Martijn Bergink 氏
    2025年には、海事部門の新社長として Martijn Bergink 氏 が就任。
    燃料転換、環境規制、運航効率化が進む中で、事業のさらなる拡大と技術開発の加速が期待されている。

    海事部門の新社長に就任したMartijn Bergink
    海事部門の新社長に就任したMartijn Bergink

    Alfa Laval Marine Division は“脱炭素ソリューション総合企業”へ

    プレスキットに示された一連の発表から見えてくるのは、Alfa Laval が単なる舶用機器メーカーではなく、燃料供給 × ボイラー × 処理装置 × 防汚 × 風力推進 × 低温技術
    を横断した 脱炭素・新燃料ソリューション企業へ進化している点である。
    海運業界がエネルギー転換に向かう中、Alfa Laval の動きは、今後の新燃料船・環境対応船の普及に大きな影響を与える可能性がある。

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