プレスリリース
ファルマデザイン、ケモカイン受容体ファミリーに対するフォーカストライブラリ発売開始
報道関係各位 2005年6月28日
株式会社ファルマデザイン
立体構造モデルを利用したケモカイン受容体ファミリーに対する
フォーカストライブラリ 「PharmaGCHEM CK」の発売を開始
株式会社ファルマデザイン(本社:東京都中央区、代表取締役:古谷 利夫)
は、当社が作成したGPCR(Gタンパク質共役型受容体)の立体構造モデルを利
用したケモカイン受容体ファミリーに対するフォーカストライブラリ
「PharmaGCHEM CK」を開発し、提供を開始いたしましたので、お知らせいたし
ます。
当社はこれまで、バイオインフォマティクスと合理的なドラッグデザインの融
合によるゲノム創薬分野で、創薬研究、受託研究、ツール販売を行ってきてお
り、多くの製薬企業から高い評価をいただいております。
このたび、当社で成功実績のあるGPCRを標的としたバーチャルスクリーニング
のノウハウをもとに、ケモカイン受容体ファミリー(CCR1、CCR2、CCR3、CCR4、
CCR5、CCR8、CX3CR1)に対する低分子化合物のフォーカストライブラリ
「PharmaGCHEM CK」を開発いたしました。
「PharmaGCHEM CK」は、従来のようなリガンド情報のみによって選別された
フォーカストライブラリとは異なり、1.リガンド認識仮説(※)に基づいた標
的となるGPCRのコンセンサス配列をもつアンタゴニスト結合型の立体構造モデ
ルを作成し、2.その受容体モデルに対するバーチャルスクリーニングによっ
て選別された化合物ライブラリです。
まず、約100万の化合物から、ドラッグライクな約30万の化合物に絞り込みま
す。次に、作成した受容体モデルを利用し、ドッキングによるバーチャルスク
リーニングを行ないます。その後、ドッキングスコアと相互作用の条件を基に
経験を積んだ専門家の目視により最終化合物の選択を行いました。
当社では、今までに、別のGPCRを標的とする複数のテーマに対して、このよう
な方法を適用しスクリーニングされた化合物を実際にアッセイしたところ、概
ね10%のヒット率(10μM以上の結合活性)が得られています。
このように、本ライブラリは、従来のハイ・スループット・スクリーニング
(HTS)にくらべ、化合物のヒット率が極めて高くなることが期待され、また、
立体構造に基づいてスクリーニングしているので化合物の多様性があるため、
新規骨格を持つ化合物の効果的な探索が可能となります。
PharmaGCHEM CKからヒット化合物が見つかった場合、用いた立体構造モデルが
ある程度正しいことが示されたことになります。したがって、当社にて、この
立体構造モデルを用いて直ちにヒット化合物の最適化を受託することが可能で
す。
今後、当社ではケモカイン受容体ファミリー以外のGPCRを標的とした化合物ラ
イブラリの開発をすすめて行く予定です。
製品名 :PharmaGCHEM CK
内容 :1,000種類の化合物ライブラリ(各1mg)および化合物構造情報
対象受容体:ケモカイン受容体ファミリー
(CCR1、CCR2、CCR3、CCR4、CCR5、CCR8、CX3CR1)
価格 :945万円(税込み)
発売開始日:2005年6月29日
■株式会社ファルマデザインについて: http://www.pharmadesign.co.jp/
1999年に創立された構造バイオインフォマティクスとドラッグデザインを事業
の中核としたゲノム創薬ベンチャー。ゲノム創薬に関する受託研究と、独自に
タンパク質の立体構造からその機能をコンピュータで推定することにより創薬
ターゲット分子を探索し、医薬品のリード化合物を見出す研究を行なっていま
す。
また、オーファンGPCRをターゲットとした創薬探索のために、バイオインフォ
マティクス技術を活用した、内在性リガンドを探索する生理活性ペプチドライ
ブラリ「PharmaGPEP」を開発・販売しています。
英国Inpharmatica(インファーマティカ)社の配列・構造・機能の独自データ
ベース「Biopendium」、in silico ADME(薬物動態)予測システム「Admensa」
の国内での販売代理店も行っています。
会社名 :株式会社ファルマデザイン
本社所在地:東京都中央区八丁堀2丁目19番8号 長谷工八丁堀ビル
代表者名 :代表取締役社長 古谷 利夫
電話番号 :03-3523-9630
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■本件に関するお問い合わせ先
株式会社ファルマデザイン
事業本部長 野田 眞一郎
TEL: 03-3523-9630 Eメール: sales@pharmadesign.co.jp
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※:GPCRのリガンド認識仮説は(財)サントリー生物有機科学研究所 石黒正路氏
が提唱している仮説です。サントリー株式会社より特許出願中です。
PharmaGCHEMはサントリー株式会社から使用許諾を受けております。