報道関係者各位
    プレスリリース
    2012年10月16日 14:00
    株式会社ケアネット

    ケアネット、医師1,000人にスマートデバイスに対する意識を調査  医師の半数以上がスマートフォン・タブレット型端末を少なくとも一台所有  ―60代以上の約3割がタブレットを利用、スマートフォンよりも高い所有率―

    医師・医療従事者向け情報サービスサイトを運営する株式会社ケアネット(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大野 元泰、証券コード:2150)は、2012年9月21日、当社医師会員1,000人に対し、スマートデバイスに関する調査を実施しました。国内全体でスマートフォン(以下:スマホ)が急速に普及しつつある現在、スマートデバイスを用いた医師の情報収集をめぐる状況はどう変化したのか、2010年、2011年に実施した調査結果と比較しご報告いたします。

    スマートデバイスの用途


    【結果概要】
    ◆医師の半数以上がスマートデバイスを所有している。
    全体では、スマホ・タブレット両方の所有者が15.7%、いずれかを所有している医師が36.4%、いずれも所有していない医師が47.9%となり、医師の半数以上が一台あるいは複数のスマートデバイスを所有しているという結果となった。

    ◆医師の約4割がスマホを所有、30代以下では半数以上が利用中。
    スマホ所有者に関しては、2010年の調査開始当初22.4%、2011年では28.0%と年々上がってきたが、2012年の今回は10ポイント以上伸びて38.6%。一般市民の28.2%※と比較すると、10ポイント以上 上回る所有率であった。年代別では若い世代の医師ほど利用率が高く、40代で42.5%、30代以下では54.2%と実に半数を超える結果となった。
    ※日経BPコンサルティング「携帯電話・スマートフォン“個人利用”実態調査2012」より。一台あるいは複数所有する回答者

    ◆タブレット型端末の所有者は2年前に比較して倍増。年代に比例せず60代でも約3割が利用。
    一方タブレット型端末に関しては、初代iPadが発売された2010年時で所有率13.1%と、医師のスマートデバイスに対する関心度の高さが既に見られていた。その後2011年で20.3%と伸び、2012年の今回は29.2%と約3割の医師が所有していることが明らかとなった。またスマホと異なり、年代による偏りがあまり見られず、30代以下で31.3%、60代以上で29.2%となった。

    ◆60代以上の医師ではタブレット型端末の所有者がスマホ所有者を上回る。
    30代以下ではスマホ所有者は54.2%、タブレットで31.1%と、ほぼ全ての年代においてスマホ所有率がタブレットのそれを上回っているが、60代以上になるとスマホで25.8%、タブレットで29.2%と逆転。『移動中、学会など調べ物にタブレットを使う。スマホの画面では小さく見にくいので』といった声も寄せられた。

    ◆タブレット型端末のほうが医療面での活用度が高く、所有者の4人に3人が利用中。
    所有者に対し医療での用途を尋ねたところ、スマホで最も高かったのは「医薬品・治療法に関する情報収集(書籍・論文以外)」(37.0%)、同じくタブレットでは「書籍・論文閲覧」(47.6%)。特に違いが見られたのが「患者とのコミュニケーション」で、スマホでは4.1%、タブレットでは14.7%となり『インフォームド・コンセントの際、立体的で具体的な説明ができ、患者の理解が深まっている』といった活用法が寄せられた。「特に利用しているものはない」との回答はスマホで35.5%、タブレットで26.7%となった。


    調査タイトル:スマートデバイスの利用状況に関する意識調査
    調査方法  :インターネットリサーチ
    調査対象  :医師・医療従事者向け専門サイト「CareNet.com」医師会員
    有効回答数 :1,000サンプル
    調査日時  :2012年9月21日(金)


    【設問詳細】
    スマートフォン・タブレット型端末についてお尋ねします。
    iPhone5の発売に注目が集まり、20代のスマートフォン所有率は既に半数を超えているといわれています。また、昨年ケアネットで実施した調査では、医師のスマートフォン所有率は28%という結果でした。

    そこで先生にお尋ねします。

    Q1.先生は現在スマートフォンまたはタブレット型端末を所有していますか。(両者それぞれに対して回答)

    *スマートフォンとは、「iPhone」のような、携帯情報端末(PDA)と携帯電話が融合した携帯端末を指します。
    *タブレット型端末とは、「iPad」のような、スクリーンをタッチして操作する携帯型コンピュータを指します。スマートフォンより大型。

    1.所有している(長期貸与も含む)。
    2.所有していないが、1年以内に購入したい。もしくは、時期は未定だが、いずれ購入したい。
    3.購入するつもりはない。

    Q2/3.(Q1で「スマートフォン/タブレット型端末を所有している」を選択した人のみ)先生はスマートフォン/タブレット型端末を、医療の用途においてどのようなことに利用していますか。

    1.医学・医療に関する書籍・論文閲覧
    2.医薬品・治療法に関する情報収集(書籍・論文以外)
    3.医学・医療関連のニュース閲覧
    4.臨床に役立つアプリの利用
    5.患者とのコミュニケーション
    6.医師・医療従事者とのコミュニケーション
    7.医療をテーマにしたゲーム
    8.その他(        )
    9.特に利用しているものはない

    Q4.コメントをお願いいたします(ライフスタイルで変化した点、院内・移動中・プライベートでどのように利用されているか、所有していない方はその理由など、どういったことでも結構です)。


    ◇ 医師からのコメント抜粋 ◇(一部割愛・編集しています)
    ・「業務連絡の一斉連絡に使っていて便利に感じています。」(40代男性,その他)
    ・「iPadでカルテを書いたり、レントゲンを見たりする時代がすぐそこまで来ている。」(40代男性,小児科)
    ・「Facebookで他の医師からの情報が逐次入るようになり、役に立ったり、煩わしかったりしています。スケジュール管理にはパソコンと連動させると非常に便利。iCloudでプレゼンや文書ファイルのやりとりをしている。」(50代男性,小児科)
    ・「日本はアメリカに比べて5年以上遅れています。日本語で提供できる、安いコンテンツの提供が必要。」(60代以上男性,内科)
    ・「スマートフォンは思うところあって手放した。手放してみると結構不要だったことに気づいた。」(30代以下男性,腎臓内科)
    ・「常時携帯する簡易コンピュータとして利用。日本医薬品集(の内容を収録したアプリ)などが常に手元にあり、いつでも参照できるので、仕事の効率が上がったと思う。」(40代男性,精神・神経科)
    ・「携帯が必要な書籍はほぼ全てスマートフォン・タブレットに入っているため、ポケットに本を詰め込むことがなくなった。大変スマート。」(30代以下男性,内科)
    ・「院内でも使えるアプリ開発を期待します。患者IC用のスライドのようなもの」(40代男性,循環器科)
    ・「患者へのインフォームド・コンセントの際に、より立体的で具体的な説明ができ、患者の理解が深まっている。」(40代男性,循環器科)
    ・「所属医師会では、役員全員にiPadを支給しています。役員就任中は医師会で通信費を負担していただけます。用途は、主に(1)iPad上の連絡網として使用(2)ペーパーレス会議とし、役員会資料をすべて電子化してiPadで閲覧・検索とする。」(50代男性,内科)
    ・「PCやiPadを持っていれば、スマートフォンは必要ない。iPadは現在、訪問診療患者の基本情報を自宅でも見られるように使っており、画像を訪問時に見せて説明している。医療現場においても使用価値はますます高くなっていくと思う。」(50代男性,内科)
    ・「移動中や外出先でも仕事ができるようになった。」(30代以下女性,内科)
    ・「スマートフォンは病棟に持ち込めないので病棟ではiPadを使用し、医療に役立つアプリを臨床に役立てています。」(40代男性,消化器科)
    ・「院内でも情報を以前より早く得られるようになった気がする。」(40代男性,消化器科)
    ・「地方都市では車で通勤なので使用しない。自宅や勤務先にはパソコンがネットでつながっており、さらに、スマートフォンに料金を支払う必要はない。」(50代男性,内科)
    ・「情報収集時にPCを使う頻度が減った。Wi-Fi環境が整っている場合に、ペンを使ってメモを取ったりノートを書くことが減った。」(50代男性,総合診療科)
    ・「写真を撮ってiCloudでコンピューターに転送。自動車内で行先の情報を得る。見知らぬ地でのナビとして。」(50代男性,整形外科)
    ・「iPadでプレゼン資料のチェック」(60代以上男性,内科)
    ・「院内では電波環境がよくないので使用しづらい。」(30代以下男性,その他)
    ・「紹介病院など直ぐに患者に情報を提供できる。」(40代男性,小児科)
    ・「電話は電話機能だけでいいと考えている。また、出先で様々な機能を使う必要を感じていない。時代に付き合う気持ちもない。」(60代以上男性,内科)
    ・「医学書を持ち歩くのが大変なので、主に電子書籍として利用しています。検索が早いのが利点です。」(40代男性,内科)
    ・「ハンドブックをPDF化しての閲覧、電子辞書の検索にとても便利です。」(50代男性,内科)
    ・「スマホはもう無ければやっていけないほど。ガラケーとは得られる情報量も違うし。タブレット端末もノートパソコンより小回りがきくので便利。ちょっとしたプレゼンもタブレット端末で済ませています。」(50代男性,内科)
    ・「スケジュール管理」(30代以下男性,精神・神経科)
    ・「医学雑誌を読むために購入予定。」(50代男性,麻酔科)
    ・「タブレット型端末はいつでも身近にある辞書として活用したい。スマートフォンは便利すぎて危険に思えるので、普通の携帯で良い。」(60代以上男性,内科)
    ・「evernoteにPDFをいれてガイドラインなど見ています。」(30代以下男性,アレルギー科)
    ・「漢方の本を読んだり、エヴァーノートに医療テキストなどを載せて、読みたいときに自由に読んでいる。」(50代男性,消化器科)
    ・「書籍や文献を持ち歩かなくて済む。」(50代男性,神経内科)
    ・「医薬品情報・学会情報を手軽に入手できるようになった。」(50代男性,循環器科)
    ・「通勤時間を利用してニュースの閲覧」(30代以下男性,その他)
    ・「医療用サイト、メールマガジンを手軽に閲覧できるので最近の専門以外の情報が得られる」(60代以上男性,循環器科)
    ・「移動中の暇つぶしには最適。メールチェックや返信などが楽になった。出張などでも基本PCは不要である。」(40代男性,外科)
    ・「パソコンと違って持ち運べるし、常に電源が入っているので、咄嗟の調べ物に強いと思います。」(40代男性,消化器科)
    ・「医療現場での医療情報収集が容易になった。」(50代男性,小児科)
    ・「カンファレンス等、ガイドラインや文献のない場所でも調べることができる。」(50代男性,その他)
    ・「持つまでは不要と考えていたが、実際使用してみると便利。しかしこれでゲームをしようとは思えない。」(30代以下男性,形成外科)
    ・「単にきっかけがないから、購入していないです。災害時など情報入手手段として用意しておきたいと思います。」(50代女性,小児科)
    ・「持っているが飛行機の予約や宿の手配、ゴルフのエントリーやショッピングばかり」(50代男性,内科)
    ・「旅行先でNaviを使う。レストランを探す。Googleで医薬品や疾患の診断基準を調べる。」(50代男性,内科)
    ・「携帯電話で、電話機能以外(メール、iモードなど)を使用することはほとんどありません。したがって、スマートフォンに関しても必要性を感じません。」(40代男性,呼吸器科)
    ・「職場では医局のPCでチェックして、移動中に情報をチェックする必要性が低いため。移動中やあちこちに移動する必要がある職場に異動すれば所有を検討するかもしれません。」(40代男性,内科)
    ・「電車の中で皆が見ている姿を見ていると寂しくなってきます。会話が減りますね」(30代以下女性,耳鼻咽喉科)


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    【株式会社ケアネット 会社概要】 http://www.carenet.co.jp
    ◇所在地 :〒102-0074 東京都千代田区九段南1-5-6 りそな九段ビル
    ◇設立  :1996年7月1日
    ◇代表者 :代表取締役社長 大野 元泰
    ◇公開市場:東証マザーズ (証券コード:2150)
    ◇事業内容:
    <製薬企業向けの医薬営業支援サービス、マーケティング調査サービス>
    ・インターネットによる医薬情報提供システム『eディテーリング(R)』
    ・インターネットによる市場調査システム『eリサーチ(TM)』
    <医師・医療従事者向けの医療コンテンツサービス>
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