プレスリリース
そのケア、実は逆効果?医師が教える「リアルな二日酔い対策」

皆さん、こんにちは。
用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニック院長の菊池真大です。
ジメジメとした梅雨が明ければ、いよいよ夏本番。
ビアガーデンや納涼会など、冷たいお酒が格段に美味しくなる季節ですね。
しかし、30代を過ぎてから「昔よりお酒が翌日に残るようになった」「二日酔いが2日続く…」なんて感じていませんか?
若い頃と同じ感覚で飲み、同じように対策していると、知らず知らずのうちに体に大きな負担をかけているかもしれません。
今回は、私が医療の現場からおすすめする「本当に正しい二日酔い回復術」と「実はNGな行動」をお話しします。
やりがちだけど「実はNG」な4つの習慣
良かれと思ってやっているその対策、実は胃腸や肝臓に追い打ちをかけている可能性があります。
NG1:飲んだ後の「シメのラーメン」
アルコールが分解される際、一時的に低血糖になるため炭水化物が欲しくなります。しかし、ただでさえアルコール処理で手いっぱいの肝臓や、荒れた胃粘膜に塩分・油分たっぷりのラーメンを流し込むのは大ダメージ。翌朝の胃もたれを悪化させる原因です。
NG2:頭痛を抑えるための安易な「鎮痛薬」
「明日仕事だから」と寝る前や翌朝にロキソプロフェンなどの解熱鎮痛薬を飲むのは危険です。アルコールで弱った胃粘膜をさらに荒らし、最悪の場合は胃出血を起こすリスクがあります。
NG3:良かれと思った「ウコンやシジミの濃縮サプリ」
コンビニ等で買えるサプリを「飲めばチャラになる」と過信して過剰摂取していませんか? ウコン(秋ウコンなど)に含まれる豊富な鉄分が、かえって肝臓に酸化ストレスを与え、肝機能を低下させるケース(サプリメント起因性肝障害)が報告されています。
NG4:アルコールを抜くための「熱いお風呂・サウナ」
「汗と一緒にアルコールを抜こう」と考えるのは絶対にやめてください。飲酒後の体は極度の脱水状態にあります。ここで熱いお湯に入ったりサウナに入ったりすると、さらに脱水が進み、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす引き金になりかねません。
医師が実践する「リアルな大人の回復術」
では、翌朝を快適に迎えるためにはどうすればいいのでしょうか。
【基本は水分と電解質の補給】

飲んでいる最中、そして寝る前には、必ずお酒と同量以上の「水」または「スポーツドリンク(経口補水液)」を飲みましょう。アルコールの利尿作用による脱水を防ぐことが、二日酔い予防の第一歩です。
翌朝、もし二日酔いになってしまったら、私のイチオシの朝食は「納豆×ブロッコリースプラウト」です。
・納豆:肝細胞の修復に必要な良質なアミノ酸が豊富です。
・ブロッコリースプラウト:代謝を助ける「スルフォラファン」が、肝臓の解毒酵素を活性化してくれます。
これらを混ぜて、消化の良いお粥やうどん、あるいはバナナなど、少しの糖質と一緒に摂ることで、低血糖をスマートに脱出できます。また、入浴するなら「ぬるめのお湯に短時間」浸かる程度にとどめ、血流を優しく促すのが正解です。
これからの夏、お付き合いの場も増えるかと思います。間違ったネット情報に惑わされず、正しいケアでスマートにお酒を楽しみましょう。
菊池 真大(きくち まさひろ)院長
用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニック院長 / 医学博士
日本消化器病学会専門医、日本肝臓学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医。 最先端の肝臓検査機器「フィブロスキャン」に日本上陸当初の20年以上前から携わる、肝臓・アルコール診療のスペシャリスト。
「アルコールチーム医療」による全人的なサポートや、時代に合わせた「減酒治療」に注力。『Tarzan』をはじめとする多数のメディアで医療監修・執筆を行い、お酒と健康の正しい付き合い方を分かりやすく発信している。