報道関係者各位
    プレスリリース
    2022年1月31日 10:30
    株式会社タス

    東京23区の30代人口流出が増加したのはなぜか/ 東京23区の単身者向け賃貸住宅の空室率に回復の兆し  ~賃貸住宅市場レポート  首都圏版・関西圏・中京圏・福岡県版 2022年1月~

     不動産評価Webサイト「TAS-MAP」( http://www.tas-japan.com/ )を運営する株式会社タス(所在地:東京都中央区、代表取締役社長:尾暮 敏範)は、「賃貸住宅市場レポート 首都圏版・関西圏・中京圏・福岡県版 2022年1月」を発表しました。



     トピックスとして「東京23区の30代人口流出が増加したのはなぜか」と「東京23区の単身者向け賃貸住宅の空室率に回復の兆し」を掲載しています。また賃貸住宅指標は2021年11月期の空室率TVI(タス空室インデックス)、募集期間、更新確率、中途解約確率、賃料指数)を掲載しています。


    詳細PDF:「賃貸住宅市場レポート 首都圏版・関西圏・中京圏・福岡県版 2022年1月」

    https://go.tas-japan.com/l/592651/2022-01-20/36tq6r



    ■レポートの概要

    (1)東京23区の30代人口流出が増加したのはなぜか

     直近の東京23区の平均物件価格は、新築マンションが約8,000万円、新築戸建てが約7,200万円、中古マンション・中古戸建て・新築小規模戸建てが約6,300万円です。新築マンションについては従業員1,000人以上企業の35~39歳カップルを除き、パワーカップルでも購入が厳しくなりつつあります。新築戸建て・新築小規模戸建てについては、パワーカップルであればまだ余裕をもって購入できます。パワーカップル以外の世帯にとって東京23区の新築は、小規模戸建て以外は高根の花になりつつあります。


     東京市部や周辺3県では、新築マンションの価格は5,000万円前後です。東京23区で新築マンションの購入が厳しくなってきた世帯年収が600~999万円の世帯(東京23区の世帯主が30代世帯の30%)が、郊外部では新築マンションを無理なく購入することが可能です。2020年度に東京23区では30代の人口の減少幅が拡大していますが、テレワーク利用が拡大したというより、物件価格が高騰したことが理由と考えるのが妥当でしょう。


    購入可能額と平均物件価格


    (2)東京23区の単身者向け賃貸住宅の空室率に回復の兆し

     10月以降は、感染者数が抑えられていたことから人流が回復傾向となり、飲食店等も営業時間の制限が段階的に解除され賑わいを取り戻しつつありました。帝国データバンクが2021年10月1日~31日に実施した、人手不足に対する企業の見解についての調査によると、飲食店等では非正規社員の人手不足割合が63.3%と急上昇しています。このため、職を失い東京23区を離れていた非正規社員が再び東京23区に戻り始めていた可能性があります。この回復傾向は12月も継続していると考えられます。


    東京23区間取り別空室率


    (3)2021年11月期1都3県賃貸住宅指標

     緊急事態宣言・まん延防止等重点措置が全面解除され、人流が戻りつつあります。これを受けて、全地域で空室率TVIが引き続き改善傾向となっています。東京23区の平均募集期間が増加傾向ですが、これは長期間空室だった物件が埋まり始めていることが要因です。急激に市場が回復している場合、空室率の改善と平均募集期間の上昇が同時に進みます。


    [東京都]

               全域   23区   市部

    空室率TVI(ポイント):14.19   13.49   18.59

    募集期間(ヶ月)   :4.34    4.12    5.49

    更新確率(%)    :43.68   43.56   44.27

    中途解約確率(%)  :39.51   39.33   40.62


    [神奈川県]

    空室率TVI(ポイント):16.06

    募集期間(ヶ月)   :5.06

    更新確率(%)    :43.52

    中途解約確率(%)  :41.06


    [埼玉県]

    空室率TVI(ポイント):18.42

    募集期間(ヶ月)   :5.35

    更新確率(%)    :43.14

    中途解約確率(%)  :42.01


    [千葉県]

    空室率TVI(ポイント):16.66

    募集期間(ヶ月)   :4.52

    更新確率(%)    :43.48

    中途解約確率(%)  :41.40


    分析:株式会社タス



    (4)2021年11月期 関西圏・中京圏・福岡県賃貸住宅指標

     自動車産業が回復している中京圏は回復基調、それ以外の地域では横ばい基調で推移しています。愛知県においても空室率の改善傾向と平均募集期間の増加傾向が同時に進んでおり、急激に市場が回復していることがわかります。


    [大阪府]

    空室率TVI(ポイント):10.01

    募集期間(ヶ月)   :5.05

    更新確率(%)    :47.05

    中途解約確率(%)  :41.11


    [京都府]

    空室率TVI(ポイント):14.87

    募集期間(ヶ月)   :5.13

    更新確率(%)    :40.92

    中途解約確率(%)  :42.96


    [兵庫県]

    空室率TVI(ポイント):13.71

    募集期間(ヶ月)   :5.70

    更新確率(%)    :42.62

    中途解約確率(%)  :45.57


    [愛知県]

    空室率TVI(ポイント):18.62

    募集期間(ヶ月)   :6.07

    更新確率(%)    :41.83

    中途解約確率(%)  :44.95


    [静岡県]

    空室率TVI(ポイント):25.21

    募集期間(ヶ月)   :8.34

    更新確率(%)    :45.21

    中途解約確率(%)  :43.77


    [福岡県]

    空室率TVI(ポイント):10.66

    募集期間(ヶ月)   :5.36

    更新確率(%)    :47.22

    中途解約確率(%)  :38.67


    分析:株式会社タス



    詳細はPDFファイルをご参照ください。

    詳細PDF:「賃貸住宅市場レポート 首都圏版・関西圏・中京圏・福岡県版2022年1月」

    https://go.tas-japan.com/l/592651/2022-01-20/36tq6r



    過去のレポートについてはこちらをご覧ください。

    https://corporate.tas-japan.com/news/report



    ■株式会社タスについて

     株式会社タスは、顧客や社会の課題解決を通じて人と空間との新たな「つながり」を生み出すトヨタグループのイノベーションカンパニーです。トヨタ自動車、豊田通商、朝日航洋、三友システムアプレイザルの4社の出資で2000年に設立された不動産テックの老舗ともいうべき会社です。

     日本で初めて、Webベースの不動産評価サービスを開始したTAS-MAPや、ビッグデータを活用した不動産市場分析サービスのほか、お客様のご要望に応じて個別に分析を行うカスタム分析のサービスも提供しています。


    会社名  : 株式会社タス(英語名 TAS Corp.)

    所在地  : 東京都中央区八丁堀3丁目22番13号 PMO八丁堀4F

    設立年月日: 2000年8月28日

    資本金  : 1億8千万円

    出資   : トヨタ自動車株式会社

           朝日航洋株式会社

           株式会社三友システムアプレイザル

           豊田通商株式会社

    Web    : https://corporate.tas-japan.com/