プレスリリース
大腸がんは予防できる数少ないがんです

「がんは、早期発見が大切です」
これは多くの方が聞いたことのある言葉だと思います。
しかし、大腸がんにはもう一つ、とても大切な特徴があります。
それは、がんになる前の段階で見つけ、予防できる可能性があるということです。
大腸ポリープは、すべてがんになるわけではありません
大腸カメラを受けて、「ポリープがあります」と言われた経験のある方も多いと思います。
では、ポリープが見つかったら、それは「がん」なのでしょうか。
そうではありません。
大腸にできる「できもの」を医学的には腫瘍と呼ぶことがありますが、腫瘍=がん、という意味ではありません。
腫瘍には良性と悪性があり、悪性の代表が大腸がんです。
一方、大腸にできる良性ポリープの代表的なものに、「腺腫(せんしゅ)」があります。
腺腫は見つかった時点では良性です。しかし、その一部は長い時間をかけて大きくなり、やがてがんへ変化することがあります。
もちろん、すべてのポリープががんになるわけではありませんし、腺腫がすべてがんになるわけでもありません。
大きさや形、組織の性質などによって、将来がんになるリスクは異なります。
つまり、
「腺腫=がん」ではありません。
しかし、腺腫の一部は「将来がんになる可能性のある良性ポリープ」です。
大腸がんの多くは、このような腺腫が少しずつ変化し、がんへ進んでいく経路をたどると考えられています。
大腸カメラは「がんを見つける」だけの検査ではありません
ここに、大腸カメラの大きな意味があります。
大腸カメラでは、できてしまった大腸がんを早期に発見するだけでなく、がんになる前の腺腫を直接見つけることができます。
そして、治療が必要なポリープであれば、内視鏡で切除することもできます。
つまり、
がんを早く見つけるだけではなく、
がんになる前の段階で見つけて、取り除く。
これができるのが、大腸がんという病気の大きな特徴です。
だから私は、大腸カメラを単なる「がん検査」ではなく、大腸がんを予防するための検査でもあると考えています。

ポリープを取ったら、もう安心?
では、一度大腸カメラを受けて、必要なポリープをすべて切除すれば、もう大丈夫なのでしょうか。
ここにも大切なポイントがあります。
一度ポリープをきれいに切除しても、その後、新しいポリープができることがあります。
以前切除したポリープが元に戻るという意味ではありません。
数年後に、別の場所に新しい腺腫ができることがあるのです。
また、大腸ポリープ、特に腺腫は、一般的に年齢とともに見つかる割合が高くなることが知られています。
若い頃に大腸カメラを受けて何もなかった方でも、その状態が一生続くとは限りません。
年齢を重ねれば、大腸の状態も変わっていきます。
だから、
「一度検査を受けて異常がなかったから大丈夫」
「ポリープを全部取ったから、もう大丈夫」
ではないのです。
大切なのは「必要なポリープは見つけて切除して、また適切な時期に見る」
大腸がんの予防は、一回の大腸カメラで終わるものではありません。
まず、大腸全体をきちんと観察する。
必要なポリープがあれば、がんになる前に切除する。
そして、そのときに見つかったポリープの数、大きさ、種類などをもとに、次にいつ検査を受けるべきかを考える。
「見つける → 取り除く → 適切な時期にもう一度確認する」
この繰り返しが、将来の大腸がんを防ぐことにつながります。
もちろん、検査を受ける間隔はすべての方が同じではありません。
ポリープがなかった方と、複数の腺腫が見つかった方では、その後のリスクも異なります。
だからこそ、一人ひとりの大腸の状態に合わせて、適切な間隔で検査を続けていくことが大切です。
大腸がんは、できてから早く見つけるだけの病気ではありません。
がんになる前に見つける。
がんになる前に取り除く。
そして、その状態を定期的に確認していく。
大腸がんは、私たちが「予防」に取り組むことのできる数少ないがんなのです。
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広島DS 内視鏡・日帰り手術クリニック
院長 藤解 邦生
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