プレスリリース
【連載:第3回医療の未来をデザインする】なぜ、クリニックに「アート」が必要なのか?
〜「緊張感のある場所」を、心を整えるキャンバスへ〜
「クリニック」と聞いて、皆さんはどのような風景を思い浮かべますか? 消毒液の独特な匂い、無機質な白い壁、そしてどこか緊張を強いる静寂……。多くの方にとって、クリニックは「できれば行きたくない場所」であり、その門を叩くには少しの勇気が必要な場所かもしれません。
私は、この「クリニック特有の心理的ハードル」をアートの力で取り払いたいと考えています。
視覚がもたらす「治癒」のスイッチ
人間が受け取る情報の8割以上は視覚からと言われています。殺風景な待合室で不安な気持ちのまま診察を待つ時間は、自律神経にも影響を与え、血圧の上昇や痛みの増幅を招くことさえあります。
当院がクリニックの中にアートを積極的に取り入れているのは、単なる装飾のためではありません。目に飛び込んでくる色彩や造形が、脳の緊張を解きほぐし、リラックス状態へと導く「ヒーリングアート」としての役割を担っているからです。
視覚から入る安心感は、患者さんの心を和らげます。その結果、診察室に入った際、ご自身の体調の変化や不安をより素直に言葉にできるようになる。つまり、アートは良質な対話を生むための手段でもあるのです。
当クリニックが独自にもつアートのもう一つの解釈
当クリニックの"アートスペース絆"は、患者さんに鑑賞してもらうことと同時に、実はスタッフも見えるように設置しています。これには大きな意味があります。
私が、東京医療センター時代にコロナ禍真っただ中で、感染管理や急性期病棟で働く現場で、医療者の疲弊や過度な接触制限から、優秀なスタッフが病んで去っていく姿を目の当たりにしました。医療スタッフが常に自分のマインドコントロールをしてニュートラルな気持ちで医療に接することこそが、患者さんに常に適正な医療を提供できうると考えいます。そこにはアートの力が欠かせないのです。アートは、アーティストが持つ心の底から湧き出る物差しを基準にしており、純度の高い普遍的な価値です。そこに、医療従事者が触れることで、心のバランス感覚やニュートラルな心理状態を維持でき、その好循環が患者さんにももたらされていく。アートと医療を融合する時代の到来、アートの力を借り、感性を豊かにして新しい医療の未来を切り開いていきたいと考えています。
空間が、治療の一部になる
内視鏡検査や健康診断、そして一般診療。どの場面においても、患者さんがリラックスして受診できることは、正確な診断とスムーズな治療に直結します。
私たちのクリニックを訪れた際は、ぜひ壁に掛けられた作品や、空間の空気感に身を委ねてみてください。診察が始まる前から、あなたの「治療」はすでに始まっています。
用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニック
HP:https://www.youga-naika.com/
住所:〒158-0097
東京都世田谷区用賀4-19-5