報道関係者各位
    プレスリリース
    2011年6月24日 11:00
    社団法人 日本ジュエリー協会

    ~ ジュエリーのネット販売や訪問買取りなどに関するトラブルが増加 ~ (社)日本ジュエリー協会お客様相談室  2010年度の相談概要を発表

     社団法人 日本ジュエリー協会(所在地:東京都台東区、会長:堀 奉之、以下 JJA)が運営する「JJAお客様相談室」では、一般消費者やジュエリー産業従事者、消費生活センター相談員からのジュエリーに関する様々なお問い合わせに対し、専属の消費生活アドバイザー資格者が回答をしております。  この度「JJAお客様相談室」では、2010年度(2010年4月1日~2011年3月31日)に寄せられた相談の概要を纏めました。 相談概要は下記の通りです。 ‐相談概要‐ ■2010年度 JJAお客様相談室、全相談件数は373件。昨年度比9.4%の増加 ■ジュエリーの素材の表示や説明に関する相談が増加 ■消費者のタンス在庫20兆円と言われる中でリフォーム需要の高まりを背景に  リフォーム・買取りに関する相談が急増 ■ジュエリーのネット販売でのトラブルに関する相談が増加 ■マスコミからの問い合わせが「前年度 17件」→「2010年度 65件」と増加 ■ジュエリーの素材の表示や説明に関する相談が増加  相談内容は「商品の破損」や「PL関係の相談」など、商品に関わるものが全件数の39%ですが、中でも、「ジュエリーの素材(宝石、貴金属)についての説明や表示について」の相談が最も多く寄せられています。  ジュエリー素材(宝石、貴金属)の不当表示や誤認されるような表示については消費者や消費生活センターから寄せられるばかりでなく、事業者からの相談も多く寄せられています。  例えば貴金属では、「K18でオーダージュエリーを作ってもらったが、K10位の色の薄さだった。K18ではないと思います。」「シルバー925と説明されている製品を購入したら、真鍮でした。表示義務はどうなっているのでしょうか?」  宝石では、「ブルームーンストーンと呼ばれて売られている宝石を購入したが、本当の宝石名はラブラドライトかペリステライトではないですか?」「ルビーが加熱処理してあるなんて今まで知りませんでした。加熱してあるルビーなら要りません。今まで購入したルビーを全て返品したいと思います。」などの苦情もあります。  ここ数年、消費者意識が高まり、ジュエリーに関する正しい表示や説明にも関心が寄せられています。  JJAでは貴金属の表示規定や宝石の命名法を規定し、貴金属や宝石の表示、宝石の処理に関して、業界全体が消費者への正しい開示を行なうよう努力しています。 ■ジュエリーのタンス在庫20兆円と言われる中でリフォーム需要の高まりを  背景にリフォームに関する相談が増加  「消費者のタンス在庫 20兆円」と言われる中、ジュエリーのリフォームや買取りビジネスが活況を呈しています。それに伴い「リフォームに関する相談」が倍増しています。  「リフォームに関する相談」では、お店でジュエリーをお預かりする際、消費者との間で商品の詳細の確認を怠った為に起こるトラブルの他、「リフォーム後、短期間でジュエリーの石が落ちました。」「リフォームの際、石にキズが付きました。」「リフォームの際、石をすりかえられたようです。」等のクレームがあります。  十分な技術や知識を持たないでリフォームビジネスに参入するジュエリー業者の存在により、トラブルが多発していると考えられます。  リフォームを受ける際、お客様とお店でデザインの確認書や商品のお預かり証を交わす事はもとより、リフォーム後の石落ちなどの保証については、業者も対応を考えていく必要があります。  また「買取りについての相談」ですが、全国の消費生活センターでは、現在「ジュエリーの訪問買取り」という新たなビジネスモデルが問題となっています。  これは、悪質業者が全国的に展開しているビジネスで、『突然、高齢者などの自宅を訪問し、心の準備のない消費者に、強引に家の中にあるジュエリーを出させて、安く買い取ってしまう。』という商法です。  『消費者が後悔して買取り業者に連絡を取りたいと思っても、社名も連絡先も分からず、買い取り伝票もなかった。』というものが殆どで、買取りの際、業者に渡した個人情報が悪用されるのではないかという点からも、消費者は不安を募らせています。  JJAでは悪質な訪問買取りについても消費者に向けて注意を啓発しています。 ■ジュエリーのネット販売でのトラブルに関する相談が増加  小売りの販売チャネルの中で、ネット通販のみが売上げを伸ばしています。それに伴いクレームも増えています。  例えば、「ネット販売で、Pt(刻印あり)・ダイヤモンドネックレスと表示してあった商品を購入し、質屋で見てもらったらプラチナでもダイヤでもないと言われました。騙されたが、返品不可と言われました。」「Pt100というネット上の説明があったが、これはプラチナ10%のジュエリーをPt100%と消費者に誤認させる表示だと思います。」など。  ネット通販大手では、最近、誤認表示などを載せていると、消費者から「公正取引委員会に言います。」などの苦情があるので、商品の表示や説明に神経質になっているそうです。  また、表示や説明以外のトラブルでは、ネット上の画像と実物の違いが在りながら、返品を受け付けないオーダージュエリーの業者に対するクレームが頻発しています。  JJAではネット販売に於いての消費者への啓発とともに、貴金属の規定や宝石の命名法を著し、業界全体が正しい表示で販売を行なうよう努めています。 ■マスコミからの問い合わせが前年度17件→2010年度65件と増加  2010年度は現在、世界第一位のダイヤモンド研磨国であるインドに、世界的規模のダイヤモンド取引場が出来た事などで「ダイヤモンド」が話題となり、報道番組やクイズ番組で「ダイヤモンド」が度々取り上げられました。                                  以上 【社団法人 日本ジュエリー協会 お客様相談室】 消費者の皆さま、ジュエリー産業事業者の皆さまからのご相談を消費生活アドバイザー資格者がお受けしています。 TEL  : 03-6423-7415(相談専用:月、火、水、金曜日の13:00~17:00) FAX  : 03-3839-6599 E-mail: info@jja.ne.jp      ※E-mailのご相談の回答はお電話とさせていただきます。 【協会概要】 名称  : 社団法人 日本ジュエリー協会 住所  : 〒110-8626 東京都台東区東上野2-23-25 会長  : 堀 奉之(ほり ともゆき) 設立  : 1988年6月10日 主要事業: ジュエリーに関する調査、研究、内外関係機関等との交流や協力等 URL   : http://www.jja.ne.jp