プレスリリース
OceanScore、EU ETS・FuelEU Maritime対応を一元化する「Compliance Manager」を拡充
2,300隻超の船舶を支援し、アジア市場で急成長。FuelEUプーリング市場では透明性を提供する唯一の独立プラットフォーム
2025年11月18日
欧州規制コンプライアンス技術を提供する OceanScore(本社:ドイツ) は、EU ETS(EU排出量取引制度)および FuelEU Maritimeに対応した一元管理ソリューション「Compliance Manager」を中心に、アジア市場での存在感を急拡大している。同社は現在、世界100社以上の船社・管理会社にサービスを提供し、管理船腹は2,300隻以上に達した。2025年には新たに日本オフィスも開設し、アジア地域でのサポート体制を強化している。また、OceanScoreは、「複雑化するEU環境規制を“負担”ではなく“競争力”に変える」を掲げ、透明性の高いデータ基盤と自動化された業務プロセスにより、船主や運航会社・傭船者間のコンプライアンス業務を効率化するプラットフォームを構築している。
■ EU ETS・FuelEU Maritimeに対応する業界最大級の統合管理型ソリューション
OceanScoreの主力製品「Compliance Manager」は、EU ETSとFuelEU Maritimeに関わる運航・財務・契約を一貫管理できる商用プラットフォームで、以下を特徴とする。
完全な透明性:船舶・航海・オーナー・チャーターの全レイヤーを可視化。船隊レベルから航海別までCO₂排出量・費用を瞬時に把握可能となったり、チャーターリンクの状況、オープンポジション、未請求/未収金を管理、EU ETS・FuelEU のリスク要因をリアルタイムで表示できるなど利点も多い。また、自動化による業務効率化できることで、イベントレポートから請求書発行までのプロセスを自動化、データフロー監視機能により入力ミスや漏れを削減、ベリファイヤーとの連携、API統合により手作業を最小化できる点も注目されている。
高度な意思決定支援
• 年間排出量の自動予測(Compliance Forecaster)
• EU Allowance(EUA)の購入タイミングを提案
• FuelEUプールの価格比較や柔軟性メカニズムのシミュレーション
• 各種戦略の財務的影響(年間・期間・チャーター別)を可視化
これにより、多くの船社がコンプライアンスコストの最適化やチャーター契約交渉の高度化を実現している。
■ FuelEUプーリング市場の中心へ:業界唯一の独立マーケットプレイスを提供
OceanScoreは FuelEU Pooling Marketplace を運営しており、
船社は以下をワンクリックで行える:
• 複数の独立したFuelEUプールからオファーを比較
• 価格・条件・カウンターパーティを透明に確認
• コンプライアンス戦略に応じたベストなプールを選択
• 取引交渉はプラットフォーム内のメッセージ機能で完結
OceanScoreは取引手数料を徴収せず、中立かつ透明なマーケットプレイスとして機能している。
▼ 市場状況:2025–2026年のFuelEU市場では価格上昇が顕著
同社分析によると:
• 2025年夏には価格が底を打った後、秋以降は上昇傾向
• 2026年にかけてさらに価格が跳ね上がる可能性
• “プール利用”は依然として最も安価なコンプライアンス手法
• 2025年の多くの船社はFuelEU差益で年間25万ドル以上の利益を創出
• 供給量増により 2026年は二層構造の価格帯が形成される見込み
また、OceanScoreは市場透明性向上のため、OceanScore Pool Price Index(OPX) を公開しており、
Charter PartyやSHIPMAN交渉の基準値として活用されている。
■ 船社にとっての主要リスクと機会
OceanScoreは資料内で、2026年以降の最重要テーマとして以下を挙げている。
● IMO NZF(Net-Zero Framework)停滞による規制の“地域分断化”
国際枠組みの遅れにより、EU・UK・中国・北米などが独自規制化。
結果としてOceanScoreの顧客船隊は1年で倍増(2,400隻へ)、特にアジアでの需要が加速している。
● チャーターer主導のプーリングのリスク
• 書類上は簡単でも、C/P期間が途中で終わる船では精算が複雑
• バイオ燃料使用有無の不確実性
→ 現実には、オーナー/チャーターの両者に商業リスクが生まれやすい
● FuelEUは“利益を生む”可能性がある
• 2025年の例:8隻のMPV/バルカーで 40万ユーロ超の利益
• 罰金レベルでチャージし、実際には安価なプール/バイオ燃料で対応
→ “コントラクト・アービトラージ”が発生
■ OceanScoreについて
OceanScoreは、2020年に設立された規制コンプライアンス技術企業。
データサイエンティスト、海運実務経験者など35名以上の専門家が在籍し、
ドイツ、ギリシャ、シンガポール、ポルトガル、ポーランド、日本の6拠点から船社を支援している。出資者には MSC、Doehle、Nordic Shipmanagement、Portline、Stolt など主要船社が名を連ね、また theDOCK、Motion Ventures など著名VCも出資している。
同社は、EU ETS、FuelEU Maritime を中心に、今後追加される欧州・地域規制にも順次対応する予定で、アジア市場におけるコンプライアンスプラットフォームの中心的存在として成長を続けている。

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