報道関係者各位
    プレスリリース
    2019年5月13日 08:30
    公益財団法人日中友好会館

    「金山農民画展 中国のレトロ&ポップ」 日中友好会館美術館にて2019年6月6日~6月26日開催

     日中友好会館美術館(東京都文京区)では、「金山農民画展 中国のレトロ&ポップ」と題し、上海市金山区の農民画作品を、2019年6月6日(木)~6月26日(水)に紹介します。


    朱永金「お買い物かご」


    「金山農民画展 中国のレトロ&ポップ」

    http://www.jcfc.or.jp/blog/archives/13745



    【見どころ1】「中国三大農民画の郷」のひとつ、上海市金山区の農民画70点を一堂に展示

     中国では農村に暮らす人々が描いた絵画のことを農民画とよびます。もともとは農業の閑散期などに絵画を楽しんでいましたが、1950年代に陝西(せんせい)省戸(こ)県で始まった農業振興のプロパガンダアートとして全国に広まりました。現在中国には20以上の農民画の郷があり、上海市金山区の農民画は陝西省戸県、山東省日照市と並び、「中国三大農民画の郷」のひとつに数えられています。

     本展では1970年代の金山農民画確立期から活躍する作家・曹秀文(そうしゅうぶん)をはじめ、30名の作家による農民画70点を一堂に展示します。



    【見どころ2】老若男女を問わず楽しめる明るく開放的なモダンアート

     1972年、金山に移り住んだ中国画家の呉トウ章(ごとうしょう)は、絵画・刺繍・剪紙・織物などを得意とする農村の人たちに声をかけ、農民画の創作グループを作りました。

     呉トウ章は絵画技術を教える中で、彼らが自然と身に付けている美的センスに着目し、描きたいものを描かせるというスタンスを貫きました。

     こうして金山農民画は、大胆な構図と自由な発想で描かれた、明るく開放的なモダンアートへと発展しました。絵の隅々まで描かれた細かい描写には、江南地方※特有の文化や風習が色濃く表れています。

    ※長江下流部の南方に広がる地域のこと。



    【見どころ3】0歳から参加できるものを含む、8つのイベントを企画

     本展会期中は、多様なイベントを企画しました。0歳から参加できるこどものための鑑賞会、本展出展作家による農民画の制作実演、農民画ワークショップなど、アットホームな美術館でくつろぎながら芸術に触れることができます。


    (1) 農民画制作実演 日時:6月6日(木)14:00-15:00

     本展出展作家の陸学英氏による制作実演を行います。(参加無料、申込不要)


    (2) こどものための鑑賞会 日時:6月8日(土)

     こどものための鑑賞会を多数手掛けられる講師からのガイダンスのあと、本展を一緒に鑑賞します。鑑賞後は農民画のプラバンを作ります。ご家族で参加いただけます。(参加無料、事前申込制)

    【午前の部】10:30-12:00『0歳からの鑑賞会』参加対象0歳~3歳 ※10組

    【午後の部】14:00-15:30『こども鑑賞会』参加対象4歳~小学生 ※10組

    講師:NPO法人 赤ちゃんからのアートフレンドシップ協会 代表理事 冨田 めぐみ


    (3) 農民画ワークショップ 日時:6月15日(土)14:00-16:00

     金山農民画師の森安剛志氏を講師に招き、15cm四方の農民画を完成させます。(定員10名、参加費500円、事前申込制)


    (4) 揚琴演奏会 日時:6月19日(水)14:00から(約40分)

     揚琴奏者の張林氏による美しい音色をお届けします。(席数50、参加無料、事前申込制)


    (5) “金山農民画のモナリザ”顔出しパネル

     金山農民画で最も有名な作品の一つ、金山農民画のモナリザこと『薬草を採る娘』の顔出しパネルを美術館内に設置します。撮影した画像をSNSに投稿していただいた方、先着100名様に本展グッズをプレゼントします。


    (6) プラバンづくり

     農民画の下絵を使い、プラバンを作ります。(参加無料、申込不要)

    日時:会期中の毎週日曜日、10:00-12:00


    その他、(7) 農民画ぬりえコーナーや、(8) クイズチャレンジイベントを毎日開催します。



    【代表的な作家】

    曹秀文(そう しゅうぶん)

     1956年生まれ。父は木工職人、母は刺繍の名手で、父が作った家具や、母が刺繍を施した衣類などに囲まれ育つ。家が貧しく学校に行けなかったが、絵を描いたり、刺繍をしたりして幼少期を過ごす。

     19歳の時、手先が器用で絵が上手だったことから、本格的に農民画を学び始めた。刺繍経験を生かした繊細な描写や、見る人を“ほっこり”とさせる素朴でぬくもりのある農民画が評判である。

     現在は上海市無形文化遺産の伝承人として、中国国内のみならず欧米や日本、シンガポールの展覧会に出展し、金山農民画の発展と伝承に尽力している。


    ▽曹秀文「薬草を採る娘」

    https://www.atpress.ne.jp/releases/182380/img_182380_8.jpg



    【主な作品】

    ▽朱永金「お買い物かご」

    https://www.atpress.ne.jp/releases/182380/img_182380_1.jpg

     かごに積まれた野菜、それを覆う藍印花布(藍染め布)、これらは素朴な農村地域の日常を表している。

     もぎたて野菜のフレッシュさが伝わってくる。


    ▽季芳「里帰り」

    https://www.atpress.ne.jp/releases/182380/img_182380_2.jpg

     江南水郷の風景が実にのどかである。生まれたばかりの赤ちゃんを連れて、里帰りする様子が描かれている。

     橋の上で待つ祖母の姿が愛らしい。



    【開催概要】

    展覧会名:「金山農民画展 中国のレトロ&ポップ」

    会期  :2019年6月6日(木)~6月26日(水)

    開館時間:10:00-17:00 月曜休館・入場無料

    会場  :日中友好会館美術館(東京都文京区後楽1-5-3)

    主催  :公益財団法人日中友好会館、金山区人民政府、解放日報社

    協力  :株式会社四季彩社、上海市金山農民画院、

         解放報業(上海)文化伝播有限公司

    後援  :中華人民共和国駐日本国大使館、上海市人民政府新聞弁公室、

         中国文化センター、公益社団法人日中友好協会、

         日本国際貿易促進協会、一般財団法人日本中国文化交流協会、

         日中友好議員連盟、一般財団法人日中経済協会