プレスリリース
2032年、自動血球計数装置市場は2404百万米ドル規模へ|2026-2032年CAGR 4.4%予測
自動血球計数装置とは
自動血球計数装置は、末梢血サンプルから赤血球、白血球、血小板などの血液成分を自動測定し、多項目分析を実施する体外診断用装置であり、現代の臨床検査分野における基幹設備として位置付けられている。近年は「フローサイトメトリー」「レーザー散乱技術」「AI画像解析」「高スループット検査」「臨床検査自動化」といった技術革新が進み、自動血球計数装置の高機能化が加速している。
自動血球計数装置は、電子粒子計数法や光学測定法を活用し、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値、赤血球指数などを高精度に算出する。さらに、高性能機種では白血球分類、網赤血球分析、異常細胞フラグ検出、体液細胞分析などの高度検査機能を搭載しており、大規模病院や集中検査室における運用需要が急速に拡大している。2026年上半期に公開された複数の医療機器業界データでは、世界の血液検査需要が高齢化と慢性疾患増加を背景に継続成長しており、特にAI搭載型自動血球計数装置への投資が増加傾向にある。

図. 自動血球計数装置の世界市場規模
QYResearch調査チームの最新レポート「自動血球計数装置―グローバル市場シェアとランキング、全体の売上と需要予測、2026~2032」によると、自動血球計数装置の世界市場は、2025年に1779百万米ドルと推定され、2026年には1857百万米ドルに達すると予測されています。その後、2026年から2032年にかけて年平均成長率(CAGR)4.4%で推移し、2032年には2404百万米ドルに拡大すると見込まれています。

上記の図表/データは、QYResearchの最新レポート「自動血球計数装置―グローバル市場シェアとランキング、全体の売上と需要予測、2026~2032」から引用されている。
高齢化と高度診断需要が自動血球計数装置市場を牽引
現在、自動血球計数装置市場を支える最大要因は、高齢化社会の進行と慢性疾患検査需要の増加である。貧血、白血病、感染症、炎症性疾患、免疫疾患などの診断では血液検査が不可欠であり、自動血球計数装置の需要基盤は極めて安定している。
特に近年は、大規模病院において高スループット処理能力への要求が強まっている。中央検査室では、1時間あたり数百検体を処理可能な多項目分析システムの導入が進んでおり、フローサイトメトリー技術とAIアルゴリズムを組み合わせた高精度分析機器が競争力を高めている。さらに、モノクローナルCDマーカー技術の活用により、異常細胞や未熟細胞の識別精度も向上している。
加えて、健診センターや独立検査ラボ市場でも自動血球計数装置の需要が増加している。生活習慣病検査や健康診断需要の拡大を背景に、「迅速性」「省人化」「操作簡便性」を重視した統合型検査ワークステーションの導入が進行している。最近では、一部大手メーカーがAIベースの自動再検機能を搭載した次世代モデルを投入し、検査技師不足への対応策として注目を集めている。
高コスト構造と人材不足が市場課題に
一方、自動血球計数装置市場には複数の構造的課題も存在する。最大の障壁は高額な初期導入コストであり、特にフローサイトメトリーや異常細胞解析機能を搭載した上位機種は、導入価格が高水準となるため、中小規模医療機関では投資負担が大きい。
また、自動血球計数装置は高度な検証・品質管理が要求される医療機器である。精度管理、分析測定範囲、基準値設定、キャリブレーション、検量線確認など、多層的な品質保証プロセスが必要となる。特に欧米市場では、体外診断機器規制の厳格化に伴い、検査精度の証明責任が強化されている。
さらに、臨床検査技師不足も業界共通の課題である。自動血球計数装置は高度自動化が進んでいる一方、異常フラグ確認や結果解釈には専門知識が不可欠であり、熟練人材への依存度が依然として高い。近年では、この課題に対応するため、AI画像認識や自動レビュー機能を搭載したスマート型自動血球計数装置の開発競争が活発化している。
地域別市場動向と今後の成長機会
地域別では、北米市場が依然として世界最大規模を維持している。背景には、高度な医療インフラ、高額医療支出、主要医療機器メーカーの集中がある。米国市場では、大規模病院グループによる高スループット検査システム更新需要が継続しており、自動血球計数装置の高機能化が進行している。
欧州市場では、公的医療ネットワークの整備と厳格な医療機器規制が市場成長を支えている。特にドイツ、フランス、英国では、検査室自動化への投資が増加しており、AI診断支援機能を搭載した装置への関心が高い。
一方、アジア太平洋地域は最も高い成長ポテンシャルを持つ市場とみられている。中国、インド、東南アジアでは医療インフラ整備、新設病院増加、慢性疾患検診普及を背景に、自動血球計数装置の導入件数が急増している。特に中国市場では、地域医療センター向け中価格帯装置の需要拡大が顕著であり、国産メーカーによる技術競争も激化している。
今後、自動血球計数装置市場は、単なる血球計数機器から「AI診断支援」「検査室自動化」「クラウド型データ管理」「遠隔医療連携」を含む統合型診断プラットフォームへ進化すると予測される。自動血球計数装置は、今後の臨床検査DXを支える中核デバイスとして、中長期的な市場拡大が期待されている。
本記事は、QY Research発行のレポート「自動血球計数装置―グローバル市場シェアとランキング、全体の売上と需要予測、2026~2032」に基づき、市場動向および競合分析の概要を解説します。
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https://www.qyresearch.co.jp/reports/1873636/automated-hematology-analyzers
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