プレスリリース
「危ない!」「ダメ!」が子どもの好奇心を奪う? 4〜5歳までの子育てで大切なのは「教える」より「見守る」こと

「危ないから、やめなさい!」
「ダメって言ったでしょ!」
「そんなことしちゃいけません!」
子どもが何かをしようとしたとき、つい口にしてしまうこれらの言葉。
もちろん、子どもの安全を守ることや、社会のルールを教えることは親の大切な役割です。
しかし、もしそれが子どもの「好奇心」や「やってみたい」という気持ちを奪っているとしたら――。
株式会社脳レボ代表の川谷潤太は、子どもの「好奇心(主体性)」を育てるためには、特に4〜5歳ごろまでの関わり方が重要だと考えています。
今回は、子育てにおける「好奇心の具体的な育て方」について解説します。
子どもの好奇心を育てるには「奪わない」ことから
これまで川谷は、子育てにおける「好奇心(主体性)」について、感覚情報処理システムや、マイナスの感情が将来的にどのようなリスクにつながるのかを解説してきました。
では、実際に子どもの好奇心を育てるには、どうすればよいのでしょうか。
ポイントは、「好奇心を育てよう」とする前に、「好奇心を奪わない」こと。
特に4〜5歳ごろまでは、子どもが自分から「やってみたい」と思ったことを、できる限り経験させてあげることが重要だといいます。
例えば、子どもが食べ物をつかんで投げたら?
例えば、食事中に子どもが食べ物をつかみ、ポーンと投げたとします。
あなたなら、どう対応しますか?
①「ダメ!」と感情的に叱る
②何も言わずに見守る
③「いいね、いいね!」と認める
もちろん、食事の場で食べ物を投げることを放置するのは難しいでしょう。
しかし、ここで考えたいのが、「投げる」という行為そのものに、子どもがどのような感情を結びつけるかということです。
「ダメ!」と強く叱られることで、「投げる=悪いこと」というマイナスの感情が結びついてしまう可能性があります。
川谷は、4〜5歳ごろまでは、こうした「やってみたい」という行動をできるだけ否定せず、まずは経験させることが大切だと説明しています。
もちろん、危険なことや他人を傷つける行為まで何でも許してよい、という意味ではありません。
大切なのは、「危険だから止める」のか、「親がやってほしくないから止める」のかを分けて考えること。
この違いが、子どもの好奇心を守るうえで重要になります。
「しつけ」は4〜5歳ごろからでも遅くない?
「でも、小さいうちからきちんとしつけをしないといけないのでは?」
そう考える親御さんも少なくありません。
しかし川谷は、4〜5歳ごろまでは、ルールや正解を教え込むことよりも、「プラスの感覚情報処理システム」を構築することを優先するという考え方を示しています。
子どもが「やってみたい」と思ったことを、
「やってみよう」
「面白そうだね」
「どうなるかな?」
と見守る。
そして、実際にやってみた結果、
「思ったより遠くまで飛んだ!」
「こうすると倒れるんだ!」
「これはできなかった!」
という経験を積み重ねる。
こうした「自分でやってみる→経験する→学ぶ」というプロセスこそが、子どもの好奇心や主体性につながっていきます。
「ダメ」と言うより、親の行動を見せる
もう一つ、子育てで忘れてはいけないのが、子どもは親や周囲の大人の行動を見て学ぶということです。
「こうしなさい」
「これはダメ」
と口で教えるだけではなく、実際には親や周囲の人の行動を見て、真似をしながら多くのことを身につけていきます。
だからこそ、子どもに何かを教えたいのであれば、まずは大人自身がその姿を見せることが大切です。
子どもが失敗したときに、
「だから言ったでしょ!」
と責めるのではなく、
「どうしてこうなったんだろう?」
「次はどうしてみる?」
と一緒に考える。
その積み重ねが、「失敗しても大丈夫」「またやってみよう」という気持ちを育てることにつながります。
公園でよく見かける「好奇心を奪う」声かけ
川谷自身も、子どもと公園で過ごす中で、こんな光景をよく見かけるといいます。
「それは危ないよ!やめなさい!」
「何をやってるの!ダメって言ったでしょ!」
もちろん、本当に危険な行為であれば止める必要があります。
しかし、まだ危険かどうか分からない段階で、大人が先回りして「ダメ」と答えを与えてしまうと、子どもが自分で考え、試す機会を奪ってしまうことがあります。
「やったらどうなるんだろう?」
という疑問に対して、
「危ないからやめなさい」ではなく、「やってみたらどうなるかな?」
と見守る。
もちろん、転落や大きなケガなど、本当に危険がある場合には、言葉で注意するだけではなく、安全を確保することが最優先です。
そのうえで、危険ではない「小さな失敗」まで大人が先回りして取り除かないことが、子どもの経験を増やしていきます。
「やってみないと分からない」が好奇心を育てる
子どもは、生まれながらにして「知りたい」「やってみたい」という強い好奇心を持っています。
だからこそ、親が一から好奇心を「作る」のではなく、もともと持っている好奇心をできる限り奪わないことが大切です。
転んでみる。
失敗してみる。
思ったようにいかない経験をする。
もう一度やってみる。
こうした経験の一つひとつが、子どもの「もっと知りたい」「次はこうしてみたい」という気持ちにつながります。
子育てでは、つい「正しく教えること」に意識が向きがちです。
しかし、子どもの未来の主体性を考えるなら、
「教える」だけではなく、「見守る」。
そして、
「失敗させない」のではなく、「安心して失敗できる環境をつくる」。
そんな関わり方も大切なのではないでしょうか。
今回は、4〜5歳ごろまでの子どもの好奇心の育て方について紹介しました。
では、5歳を過ぎたら、どのように好奇心を育てていけばよいのでしょうか?
次回は、「5歳以降の子どもの好奇心の育て方」について、さらに詳しく紹介します。
子どもたちが、明るく、元気に、楽しく、笑顔で未来へ進んでいけるように。
株式会社脳レボは、これからも「脳」と「心」の可能性について発信していきます。
監修者:川谷 潤太(かわたに じゅんた)
株式会社脳レボ 代表取締役
https://nourevo.co.jp/
大手学習塾にて最年少校長、全国塾講師No.1を獲得。その後、高校でスポーツメンタル指導を行い、多くの部活を地区優勝や世界一へ導く。2019年に株式会社脳レボを創設。脳科学や大脳生理学、バイオフィードバック工学をベースとした実践的手法で、オリンピック選手から企業、教育現場まで幅広く指導。9年間で1,600回以上の講演や研修を行い、受講者は15万名を突破している。