プレスリリース
前田真吾医師が参画する国際研究、 モバイル機器による 心房細動検出の可能性と課題を検討
43件の研究を体系的に分析、 スマートフォンや 携帯型心電計の検出性能を評価
前田真吾医師(東京昭和医院 総院長)が共同著者として参画する国際研究グループは、スマートフォンやウェアラブル機器などを用いた心房細動の検出について、既存研究を体系的に整理したシステマティックレビューを発表した。論文は2020年10月にオンライン公開され、医学誌「Europace」の2021年1月号に掲載された。
心房細動は、脳卒中や心不全のリスクに関わる不整脈である。症状を自覚しない場合もあり、日常生活の中で心拍の異常を捉える技術が、発見の機会を広げる可能性がある。本研究では、携帯端末などを医療に活用する「モバイルヘルス(mHealth)」に着目し、心房細動の検出性能とスクリーニングへの有用性を検討した。
研究チームは、2012年1月から2019年9月までに公表された文献を検索し、基準を満たした43件を分析した。内訳は、機器の診断性能を検証する研究28件と、未診断の心房細動を見つけるためのスクリーニング研究15件だった。
評価対象には、スマートフォンのカメラなどで脈波を測定する光電式容積脈波記録法(PPG)、加速度センサー、リストバンド型機器、単誘導心電図を記録する携帯型機器などが含まれた。脈波の規則性を調べる方法と、心臓の電気活動を記録する方法を、それぞれの特性に応じて評価している。
PPGを用いた研究では、心房細動を正しく検出する感度は85~100%、心房細動がない状態を正しく判定する特異度は93.5~99%と報告された。ただし、これらは異なる研究で得られた数値の範囲であり、すべての機器や利用環境で同じ性能を保証するものではない。
レビュー全体では、検出性能は使用する技術や対象集団によって異なっていた。このため、機器を評価する際には、数値の高さだけでなく、誰を対象に、どのような条件で測定した結果なのかを確認する必要がある。特定の研究で得られた性能を、そのまま一般の利用者全体に当てはめることはできない。
研究グループは、モバイル機器が心房細動の発見に役立つ可能性を示す一方、臨床的な有効性や費用対効果に関する証拠は十分ではないと結論付けた。検出できることと、その活用によって脳卒中などの転帰が改善することは、分けて検証すべき課題となる。
今回の報告は、日常的に利用できる機器を心房細動の早期発見にどう生かすかを考えるための資料となる。研究チームは、機器同士や既存の医療機器との直接比較を進め、対象者に応じた有用性を明らかにする必要性を指摘している。
東京昭和医院について
東京昭和医院は、東京都港区麻布十番に所在する医療機関。内科・循環器内科・皮膚科の保険診療を中心に、健康診断や自由診療の予防医療・再生医療なども提供している。
名称:東京昭和医院
所在地:〒106-0045 東京都港区麻布十番三丁目1番6号
総院長:前田 真吾
診療科:内科、循環器内科、皮膚科
アクセス:東京メトロ南北線・都営大江戸線「麻布十番駅」1番出口より徒歩約1分
電話:03-6811-5618
