報道関係者各位
    プレスリリース
    2003年10月24日 12:00

    双方向ブロードバンドコミュニケーション「フレームワーク1.1」リリース

    2003年10月24日
    報道発表資料
    SOBAプロジェクト

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    双方向ブロードバンドコミュニケーション「フレームワーク1.1」リリース
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    Linux版フレームワークが追加され、
    WindowsとLinux間でのコミュニケーションが可能に
    携帯電話対応フレームワークα版も開発
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    「SOBAプロジェクト」(ソーバ = Session Oriented Broadband
    Applications、事務局:京都市左京区、プロジェクトリーダー:京都大学・
    中島玲二教授)は10月24日、Linuxにも対応したP2Pアプリケーションを作成
    可能なフレームワーク1.1をリリースします。
    今回のリリースにより、Windows - Windows間だけでなく、Linux - Linux
    間、Linux - Windows間においても、動的な共有空間に基づくコミュニケー
    ションが可能なマルチプラットフォーム対応のフレームワークになりました。
    また、前回の1.0βより格段に安定性が向上し、操作性も改善されました。こ
    れにより、LinuxとWindowsの混在したネットワーク環境の中で、共有空間を
    動的に作成、消滅、分離、合併する機能、カメラやマイクからのストリーミ
    ングデータ等をリアルタイムに共有する機能を簡単に、そして安定して利用
    することができるようになりました。
    また、携帯電話対応フレームワークα版の開発も終わり、PCだけでなく、携
    帯電話からもチャットや画像の共有が可能になりました。このα版の機能に
    ついては、次期リリースで搭載予定です。
    なお、リリースするフレームワーク1.1は、10月31日から11月1日に開催され
    る「関西オープンソース+フリーウェア2003」(大阪産業創造館)に出展し、
    デモを行います。

    【フレームワーク1.1の特長】
    フレームワーク1.1の特長は、1)Linux対応、2)カメラなどのストリーミング
    メディア配信における高速化と安定性向上、3)共有空間の動的操作に関する
    安定性、4)通信相手を見つけるための検索機能の信頼性向上、です。また、
    このフレームワーク上で動作する汎用アプリケーションにおいても、より直
    感的なユーザーインターフェイスの採用による操作性の改善を行いました。
    これらの特長により、1.0βよりも広い層のユーザと多くのプラットフォーム
    に対して、安定した動的共有空間に基づいたコミュニケーション環境を提供
    できるようになりました。

    【フレームワーク 1.1の入手方法】
    フレームワーク 1.1は、特定非営利活動法人「オープンソースでネットコミュ
    ニティを開拓する会」(以下、「開拓する会」)のウェブサイト
    (http://www.incpod.org/soba/)からダウンロードでき、オープンソースラ
    イセンスとして国際的に使用されているGNU Lesser General PublicLicense
    (LGPL)に基づき利用することができます。

    【携帯電話対応フレームワークα版】
    携帯電話対応フレームワークα版により、マルチプラットフォーム対応の一
    環として、携帯電話とPCとのコミュニケーションが可能になりました。
    PCユーザが用意した共有空間に参加して、携帯電話から、チャットに参加し
    たり、複数のPCユーザが作成した図を閲覧したり、携帯電話のカメラで撮影
    した画像を共有空間に表示したりするなどの、双方向コミュニケーションを
    行うことができます。なお、携帯電話対応フレームワークはα版のため、今
    回リリースするフレームワーク1.1には含まれません。SOBAプロジェクトとの
    共同開発等を希望される場合には、携帯版フレームワークのデモの公開やα
    版のリリースを行いますので、詳細を当プロジェクトまでお問い合わせくだ
    さい。

    【今後の開発展開】
    現在、1)携帯電話やPDAへの対応、2)Webとの連携機能、3)既存のアプリケー
    ション共有機能、4)ルータを介したインターネット経由の接続を可能にする
    ためのUPnP対応、の開発が進んでいます。次期公開予定のフレームワークで
    は、より幅広いプラットフォームやアプリケーションに対応し、さまざまな
    インターネット接続環境でも快適に利用できるフレームワークが提供できる
    予定です。


    <SOBAプロジェクトの沿革>
    京都大学数理解析研究所の中島玲二教授を中心とする大学の研究グループと
    オムロン株式会社(本社:京都市下京区、代表取締役社長:作田久男)、
    NTTコムウェア株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:松尾勇二)の
    企業グループから構成されているSOBAプロジェクトは、2001年9月に設立、
    2002年9月には文部科学省の科学技術振興調整費による委託業務に採択されま
    した。

    <特定非営利活動法人「オープンソースでネットコミュニティを開拓する会」
    の概要>
    「オープンソースでネットコミュニティを開拓する会」(理事長:早稲田大
    学 二村良彦教授 以下、開拓する会)は、ネットコミュニティにかかわる
    オープンソースソフトウェアの研究開発を支援し、研究開発成果の一般への
    普及を促進することを目的としています。SOBAプロジェクトに対しては、
    「開拓する会」は、その成果の普及とユーザーサポートを担当し、外部の開
    発者やユーザが参加できるオープンな開発プロセスを支援します。

    <本件に関するお問い合わせ>
    ●SOBAプロジェクト 足立、浦下
          Tel : 075-724-2834
          Fax: 075-724-2635
          Mail: info@soba-project.org
          URL: http://www.soba-project.org/