報道関係者各位
プレスリリース
2009年9月2日 13:00
株式会社プロテックエンジニアリング

土砂災害・雪崩災害の対策工法、 崩壊土砂防護柵「スロープガードフェンス・タイプLE」と 斜面設置型軽量雪崩予防柵「ARC(アーク)フェンス・Sタイプ」を同時販売!

株式会社プロテックエンジニアリング(本社:新潟県北蒲原郡、代表取締役:野村 利充)は、新開発の防災建設部材の蓮根(れんこん)形中空構造鋼管を使用した崩壊土砂防護柵「スロープガードフェンス・タイプLE」と、小規模積雪区域(積雪深3m未満)で発生する雪崩を対象にした斜面設置型軽量雪崩予防柵「ARC(アーク)フェンス・Sタイプ」を9月1日に同時販売いたします。
スロープガードフェンスタイプLE 実物実験の状況


1. 崩壊土砂防護柵「スロープガードフェンス・タイプLE」

「スロープガードフェンス・タイプLE」は、地震や豪雨といった自然災害により誘発される急傾斜地の崩壊・崩落土砂から、人命や民家・道路などの財産を守る対策工法として開発されました。

災害対策工事の計画時に予測された規模以上の想定外の災害にも効果を発揮することができる対策工法として、支柱部に高強度かつ靭性の高い部材が使用されています。

この部材は従来工法に使用されている部材に比べて30~50%軽量化されているため、計画地までの運搬・施工費などの建設コストを従来工法に比べて1割程度削減することができます。

製品を構成する各部材や構造全体の耐力を確認するために実物実験を行って性能照査をしている安全な工法として、全国の土砂災害特別警戒区域などでの設置を目指します。

今後、雪崩対策工法として「タイプLS」、落石対策工法として「タイプLR」をそれぞれ発表する予定です。

■「スロープガードフェンス・タイプLE」の特徴
崩壊土砂防護柵「スロープガードフェンス・タイプLE」は、土砂災害の発生が予測される急傾斜地に設置して、崩壊・崩落した土砂を受け止める土砂対策工法です。
5~6m間隔に地山に直接支柱を建て込み、支柱間にパネル式ワイヤーネットと高強度・高耐破網性の二重撚(より)線六角亀甲金網を張った崩壊土砂防護柵です。

・「土砂災害防止法(2000年施行)」に基づいた土砂衝撃力と堆積土圧を考慮した設計を行っているため、土砂災害特別警戒区域に指定されている箇所での対策工事も可能です。

・従来工法であるコンクリート製の防護擁壁に比べて、大規模な地山の掘削や樹木の伐採がほとんどないため、自然環境を保全したうえで設置することができます。

・ネット部材が構造の大部分を占めており、各部材を周辺環境と同様の着色を施すことができるため、周囲の景観に馴染むことができます。

・耐荷材となる支柱部材には、当社新開発の蓮根形中空構造鋼管が使用されています。この部材は、鋼管内部に小口径鋼管を束ねて配置して、鋼管の隙間にモルタルを充填した構造になっています。

・小口径鋼管内が空洞になっていることから、従来に比べて衝撃吸収性能が格段に向上し、軽量化が実現されています。

・万が一、想定外の大規模な衝撃を受けた際にも、先ず鋼管内部の小口径鋼管が変形し始めることで鋼管全体の脆性(ぜいせい)的※な破壊がなく、大変形をしても耐力を保持し続けることができます。

※脆性…もろさ。材料が塑性・延性を欠き、外力による変形の小さいうちに破壊する性質。

■「スロープガードフェンス・タイプLE」概要
製品名 : 崩壊土砂防護柵「スロープガードフェンス・タイプLE」
塗装規格: 亜鉛アルミ合金メッキ (腐食に対して30~50年の耐久性がある)
仕様  : 計画地の各条件により設計
発売  : 2009年9月1日
開発販売: 株式会社プロテックエンジニアリング
URL   : http://www.proteng.co.jp/slopegard/


2. 斜面設置型軽量雪崩予防柵「ARC(アーク)フェンス・Sタイプ」

小規模積雪区域(積雪深3m未満)で発生する雪崩を対象にすることで、各部材を軽量かつ低コストに抑えることを実現した雪崩予防柵です。

規格数を最小限に抑えることができるため、設計、製造が容易になります。これにより、材料費などの建設コストが従来工法より2割程度削減できます。

3年後、総設置延長3,000m、売上げ5億円を目指します。

■「ARC(アーク)フェンス・Sタイプ」の特徴
斜面設置型軽量雪崩予防柵「ARC(アーク)フェンス・Sタイプ」は、雪崩による被害が予測される区域に設置して、雪崩の発生を未然の防止する雪崩対策工法です。
アンカー基礎構造で、鋼製の支柱、ワイヤーロープ、ネット、金網を組み合わせたスノーフェンスです。

・支柱間のネットが雪荷重を低減して、構造全体で雪崩発生を予防します。基礎構造部を従来の対策工法に見られるコンクリート基礎ではなく、施工が容易なアンカー基礎にすることで、斜面の大規模な改変の必要がなくなり、人力での設置が可能になるため、大型重機の進入が困難な狭い用地でも設置することできます。

・柵(フェンス)構造なので、計画地の地面の凹凸に合わせて支柱間隔を調整ことできるため、樹木を避けながら配置することができ、伐採の必要がほとんどありません。環境負荷低減型の工法として広く活用して頂けます。

・建設コストは積雪深に応じて、フェンスの延長1mあたり11~20万円程度で(2009年9月現在)、計画地の条件によっては更に1~3割程度削減できます。

・本予防柵は、小規模落石防護柵として既に販売をしている「ARC(アーク)フェンス」の利点を活かし、雪荷重を受けても十分な耐力を持つ雪崩予防柵として開発されたものであり、50kjまでの落石防護にも対応しています。

現在のARC(アーク)フェンスシリーズである、小規模落石対策としての「Nタイプ」、遷急線沿線でも確実に落石を捕捉する「Pタイプ」に加えて3つめのシリーズ製品となります。

今まで、雪崩と落石の対策を兼用できる工法は高価なものが多く、同一区域でも雪崩と落石の対策をそれぞれ個別に計画することがほとんどでした。こういった状況から、経済性の高い雪崩・落石対策兼用工法の開発が望まれていました。「ARC(アーク)フェンス・Sタイプ」の開発により、効率的な対策事業の進展が期待されます。

■「ARC(アーク)フェンス・Sタイプ」概要
製品名 : 斜面設置型軽量雪崩予防柵「ARC(アーク)フェンス・Sタイプ」
塗装規格: 亜鉛アルミ合金メッキ (腐食に対して30~50年の耐久性がある)
発売  : 2009年9月1日
開発販売: 株式会社プロテックエンジニアリング
URL   : http://www.proteng.co.jp/arc_stype/


【会社概要】
名称  : 株式会社プロテックエンジニアリング
本社住所: 〒957-0106 新潟県北蒲原郡聖籠町蓮潟5322-26 (東港工業地帯)
設立  : 1998年5月
資本金 : 7,373万円
従業員 : 38名
代表者 : 代表取締役 野村 利充
URL   : http://www.proteng.co.jp/