報道関係者各位 2007年11月8日 プレスリリース 聖心美容外科 =================================== 世界初、セリューションTMシステムによる 幹細胞を用いた豊胸術を実施! =================================== ●セリューションTMシステム導入による世界初症例の豊胸術 ●全自動・高精度な幹細胞抽出方法により、従来の豊胸術の問題を解決 ●再生医療技術の応用により自己組織・自己の力によるアンチエイジング医療 体系の確立を目指す 聖心美容外科(所在地:東京都港区、統括院長:鎌倉達郎)は 聖心美容外科 東京院内に「聖心再生医療センター」を開設し、 2007年11月6日(火)美容医療領域では世界初となるセリューションTMシステム (高精度で脂肪組織から幹細胞を抽出する医療機器)を用いた脂肪組織由来幹細 胞移植による豊胸手術の第一例目を、同センターにて実施いたしました。 今後、聖心再生医療センターでは、米国バイオベンチャー企業、 サイトリ・セラピューティクス社と同社製セリューションTMシステムを用いた、 豊胸術分野における脂肪組織由来幹細胞による組織増大術の共同臨床応用研究 の実施を20例予定しています。 脂肪組織由来幹細胞の移植による豊胸術は、従来の豊胸術の問題点を全て解決 する技術であり、特に通常の脂肪注入法と比較した場合、その大半が体内に吸 収され、約30~50%の生着率、石灰化やしこり形成・脂肪壊死を起こす可能性 があるのに対し、脂肪組織由来幹細胞移植の場合、移植された脂肪の 約80~90%が生着し、長くとどまることが期待されています。また、 セリューションTMシステムの使用により、人手による幹細胞抽出に比べ、常に 一定の安定した精度で抽出を行うことが可能となり、短時間で良質な幹細胞濃 縮液を精製することができます。 聖心美容外科 聖心再生医療センターでは当技術の導入を機に、乳癌患者の 乳房再建目的におけるセリューションTMシステムを用いた脂肪組織由来幹細胞 移植のパイオニアである九州大学名誉教授 杉町 圭蔵医師グループとの協力体 制のもと、乳房再建術への応用・美容医療分野への応用(豊胸術)による本技術 の提供や普及体制の拡充を図ってまいります。 その背景には、日本における乳癌の罹患数の増加とそれによる乳房温存手術の 増加があります。女性にとって乳房の形状を失うということは多大なストレス であり、精神的苦痛を伴います。乳癌切除により乳房を失ったことの精神的苦 痛を少しでも軽減することにより、患者様に「生きる喜び」を提供することは、 聖心美容外科の診療方針である「美容医療の提供によるQOLの向上」と同一の 意義を持ちます。 また、今後はこの脂肪組織由来幹細胞移植技術を核に再生医療技術を臨床応用 し、自己組織・自己の力によるアンチエイジング医療の確立を目指していきます。 ■幹細胞とは ある細胞に変化するようにという指示を受けると特定の細胞に分化する能力を 持っている細胞のことで、未分化の状態では長期間に渡って自らを複製・再生 する能力を持っています。受精卵が受精して胎児になるまでの、発生初期段階 にある胚から採取する「胚性幹細胞」=ES細胞(Embryonic Stem Cell)、人の 体の組織から採取する分化する前の細胞「体性幹細胞」(Adult stem cell)が ありますが、胚性幹細胞はどのような細胞にも変身できる性質を持つ反面、倫 理的問題もまだ残されています。一方体性幹細胞は一定の細胞組織に分化する 基の細胞で、骨髄幹細胞・造血幹細胞・間葉系幹細胞などが知られています。 また、他人の受精卵から採取するES細胞に比べ、拒絶反応が起こる可能性が極 めて少ないと言われています。 ■脂肪組織由来幹細胞(Adipose tissue derived stem cell)とは 皮下脂肪組織に豊富に存在する体性幹細胞の一種で、2001年に サイトリ・セラピューティクス社の創始者であるマーク・ヘドリック博士 (Dr. Marc Hedrick/当時UCLA准教授)によって発見されました。 (1)脂肪組織・骨・軟骨・骨格筋・心筋・神経細胞など様々な細胞に分化 (2)血管の内皮細胞に分化し、血管の形成を助成 (3)新しい血管の形成を促す成分(VEGFなど)を分泌 (4)もとからあった脂肪組織が寿命を終えたとき、その代わりとなる脂肪細胞 に分化 などの性質を持っています。組織中に大量に存在し、培養の必要なく治療に 利用できることからも有用なセルソースとして注目を集めています。 ■セリューションTMシステムとは サイトリ・セラピューティクス社によって開発された 高精度脂肪組織由来幹細胞抽出システムで、従来の人手による幹細胞抽出法と 比べて、 (1)幹細胞抽出量の安定性が高い (2)抽出時間が短い (3)幹細胞の状態の良質化 (4)外部接触(感染物質等)の機会が極端に低い (5)人的コストの削減 (6)抽出方法が容易 などのメリットがあります。また、ISO 10993取得、CEマーク認定、FDA認可な どにより安全性も実証されています。 (日本においては2007年10月に幹細胞の分析・検査目的の医療機器として、 厚生労働省が届出を受理) ■サイトリ・セラピューティクス社(Cytori Therapeutics,inc.)について 米国サイトリ・セラピューティクス社は、再生医療製品の発展の中での世界的 リーディングカンパニーであり、セリューションTMシステムの開発元の企業で す。現在、このセリューションTMシステムにおいては、乳房再建・循環器疾患・ その他疾患に対して、実用化に向けたプロジェクトが欧米各国を中心に進めら れています。 URL: http://www.cytoritx.com ■聖心美容外科について 所在地 : 〒106-0032 東京都港区六本木6-6-9 ピラミデ2F 統括院長: 鎌倉 達郎 TEL : 03-5770-5292 URL : http://www.biyougeka.com ※聖心再生医療センターホームページ: http://saisei-iryou.com ■本件に関するお問合せ先 聖心美容外科 担当 : 河口 雅弘、徳永 暁一 TEL : 03-5770-5292 E-MAIL: kawaguchi@mediclude.jp tokunaga@mediclude.jp