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報道関係者各位
プレスリリース

2014.10.17 11:30
株式会社オレンジページ

 「オレンジページくらし予報」では、大塚製薬(株)と共同で「女性の健康意識調査」を実施いたしました。婦人科検診の受診頻度を聞くと、毎年受診している人は41.1%でまだまだ低く、検診を受けない理由では『面倒だから』『費用が高いから』がトップ回答に。また、女性特有の不調や病気で、仕事や家事・生活のしにくさを感じることはありましたかという質問への自由回答からは、20代フルタイム有職者では『生理痛がひどくて仕事が手につかなくなったことがあったが、男性の上司には言えない』、30代主婦では『生理前のイライラを抑えきれず夫とケンカになる』、40代主婦では『落ち込みがひどく外出できない時があった』という意見が挙がりました。
 ピンクリボン月間、メノポーズ週間と女性の健康に注目すべき今、この調査結果をもとに、日本産科婦人科学会専門医の高松潔先生に、女性がさらなる健康意識を持つことの必要性について伺いました。

婦人科検診毎年受診率
婦人科検診毎年受診率

【ダイジェスト】
婦人科検診を毎年受けている女性はたった4割。受診率が最も高いのは50代の45.2%。
検診を受けない理由は『面倒だから』『費用が高いから』。でも検診費用はむしろ安い!?
女性特有の不調や病気で『暮らしにくさ』を感じる人は、かかりつけの婦人科医を持つべき!


婦人科検診を毎年受けている女性はたった4割。受診率が最も高いのは50代の45.2%。

 婦人科検診の受診について聞くと、健康診断や人間ドックの経験者のうち、オプションメニューの婦人科検診を毎年受診していると答えた人が、37.3%。健康診断や人間ドック以外で婦人科検診を毎年受診していると答えた人は、全体の30.4%という結果に。ふたつの調査結果を合わせて計算すると全体のうち、41.1%の人しか毎年婦人科検診を受診していないことになります。年代別に見ると、20代以下が36.5%、30代が36.4%、40代でも42.8%で、最も受診率が高い50代でも45.2%と半数を切る結果でした。
 「でもこの受診率は、ほかの公的調査に比べると高い数字」と言うのは、高松潔先生。平成22年国民生活基礎調査では女性の乳がん検診、子宮がん検診ともに受診率約25%と低いのが現状です。ピンクリボン運動の認知度が上がり、企業や地方自治体の補助で婦人科検診は身近になっているものの、まだまだ毎年受診している人は少数派というのが現状のようです。


検診を受けない理由は『面倒だから』『費用が高いから』。でも検診費用はむしろ安い!?

 婦人科検診を受けていない人にその理由を聞くと、『面倒だから』『費用が高いから』の2つの回答がほぼ同数でトップ。専業主婦の44.2%が面倒だと感じており、会社の制度で検診を受けやすいイメージのある正社員・職員(フルタイム)でも30%が、派遣・嘱託・契約社員では60%もの人が、受診にわずらわしさを感じているようです。また『費用が高い』と感じているのは、専業主婦で46.8%、正社員・職員(フルタイム)や派遣・嘱託・契約社員でも40%が高いと回答しています。
 高松先生にこの調査結果を見ていただいたところ、「たしかに受診のわずらわしさや、検査に時間がかかると感じるかもしれません。でも、費用が高いと感じている人が多いのは驚き」とコメント。「地方自治体の補助がある検診は、差はあるものの自己負担額は1000円程度。検診は保険適用外になるので、確かに1万円~2万円を超える場合があります。でも、例えば年1回の検診で1万円~2万円だったとしても、月割にすれば約1000円~2000円。毎月の美容院代や化粧品代と比べたら決して高いものではありません」。
 一回の出費としては小さくはないものの、婦人科検診は女性特有のがんを早期発見するために欠かせないもの。「早期発見の初期の子宮がんなら、30分程度の手術で済む場合も。でも、進行すれば、子宮摘出に加えて骨盤リンパ節郭清など数時間に及ぶ手術の可能性も出てしまいます。費用はもちろん、心身の負荷を考えれば、早期発見にかかる検診費用は安いと考えてほしいですね」。
 
  
女性特有の不調や病気で『暮らしにくさ』を感じる人は、かかりつけの婦人科医を持つべき!

 女性の社会進出がさらに求められるなか、女性特有の不調や病気で仕事のしにくさを感じることがあるかと聞くと、『よくある』『時々ある』と答えた人の合計が45.4%。責任も多い正社員・職員(フルタイム)では半数を超え、51.9%にもなります。一方、専業主婦に同じく家事・生活のしにくさを感じることがあるかと聞くと、全体で51.2%、とくに末子年齢が6~12歳では60.3%、子どもがいない人でも52.3%という結果に。自由回答では、『生理前のイライラを抑えきれず夫とケンカになる(30~34歳・主婦)』、『落ち込みがひどく外出できない時があった(40~44歳・主婦)』という意見が挙がりました。
 高松先生が注目したのは『生理痛がひどくて仕事が手につかなくなったことがあったが、男性の上司には言えない(25~29歳・フルタイム有職者)』という答え。「月経困難症による経済損失は年間数千億円にもおよぶという試算があるほど、婦人科系の不調は実は大問題です」。もうひとつ注目したのは、『少し体調が悪いと感じても、更年期障害のひとつかもしれないと思うと、わざわざ医者へ行くことをためらう(50~55歳・主婦)』という自由回答。「更年期は<人生のチェックポイント>だと思うんです。50歳は、成人してから30年、女性の平均寿命の86歳まで30年とまさに折り返し地点。女性ホルモンと呼ばれるエストロゲンのレベルが低下して健康に大きな影響を及ぼす更年期は、我慢をするのではなく、自分の心身としっかり向き合う時期です」。
 働く女性にも専業主婦にも高松先生がおすすめするのが、気軽に相談にいける<かかりつけの婦人科医>。「症状と月経やホルモンとの関係性を理解している婦人科医は、女性のさまざまな治療の中心になれる頼れる存在。適切な検査により必要な治療を早く受けられるので、女性の不調・病気の相談相手としてぴったりです」。

 すべての女性に知ってもらいたい<定期的な婦人科検診>と<かかりつけの婦人科医>の必要性。ピンクリボン月間、メノポーズ週間の今だからこそ、自分のからだと向き合ってみてはいかがでしょうか?


取材協力/高松潔先生
日本産科婦人科学会専門医。日本女性医学学会認定女性ヘルスケア専門医。東京歯科大学市川総合病院産婦人科教授。同院で更年期外来である「秋桜(コスモス)外来」を開設。診療はもちろん、生活チェックとカウンセリングによる指導も行っている。

アンケート結果概要
●調査対象:オレンジページくらし予報モニター会員・女性(有効回答数)1040人
●調査方法:インターネット調査  ●調査期間:2014年9月5日~9月9日

「オレンジページくらし予報」について
オレンジページくらし予報とは、オレンジページ社のモニター会員約6万人に対して行うコミュニケーションリサーチです。弊社のモニターには、〈一般女性よりも「食意識」「「生活全般に対する意識」が高い〉という特徴があります。くらし予報では、20代後半から50代の生活者の感じていることを引き出します。食意識を軸に対象者を6つのタイプに分類し、調査、比較検討することも可能です。 WEB上でのアンケート調査、弊社のサロンを利用した座談会など、ご相談に応じて展開いたします。


LADY GO! Project  ウーマンヘルスケアプログラム (大塚製薬株式会社)
大塚製薬(株)は『女性の健康』を応援する活動に取り組みます。
いま、「女性が輝く日本」を目指して、この国は動き始めています。
これまで以上に、女性がいきいきと活躍できる社会や、仕事と育児が両立できる環境づくり。 この新しいムーブメントが、女性の生き方を大きく変えることになるかもしれません。 しかし、その環境づくりを待つだけでなく、自ら積極的に知っておくことも大切。 たとえば、月経や妊娠・出産、更年期など、女性の一生に起こる様々なできごと。 女性1人ひとりのからだと心、その複雑で繊細な仕組みについて、 当の女性たちでさえ、実はまだよく知らないというのが現状だと思います。
そこで、大塚製薬は、女性のからだと心を司る「女性ホルモン」をテーマに、女性たちとともに歩みを進めて行くために「LADY GO! Project」を立ち上げます。セミナー開催による知識の啓発や、科学的根拠のある独創的な製品を通じて、幅広い年代の女性たちがより健やかに美しく生活していくための、”ウーマンヘルスケアプログラム”を提供し、女性の思いに応えていく活動を行っていきます。

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