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報道関係者各位
プレスリリース

2013.07.02 15:00
東京大学生産技術研究所、株式会社大京、株式会社ファミリーネット・ジャパン

 東京大学生産技術研究所 岩船・荻本研究室と、株式会社大京、株式会社ファミリーネット・ジャパン(以下、FNJ)は、3者共同で「ライオンズはるひ野シーズンズテラス」(神奈川県川崎市、82戸)において、実証実験を実施します。

実証実験イメージ1
実証実験イメージ1

 本実験では、同マンションの居住者で実証実験参加に同意くださった方のうち、FNJが提供するHEMS(※1)「me-eco(ミエコ)」を設置した世帯を対象に、お部屋内の電力使用量などのエネルギーデータや、温度・湿度などの環境データを収集します。それらのデータを利用し、事前に確認する家電型式やご利用頻度についての情報も参考に、居住者の生活習慣や節電効果、家電性能、住宅性能など「居住空間」に影響を与える複数の要素について、多面的に分析します。
 加えて、アンケート調査や各家庭へのコンサルティングアドバイスなどもおこなうことで、「快適な居住空間」を実現するために有効な手法を継続的に検証します。また、このプロセスを土台にHEMSの機能改善、高付加価値化につなげてまいります。


【実証実験の概要】
・目的
 「快適な居住空間」「省エネルギーな暮らし」「節約」などを実現することを目的に、エネルギーデータの分析・アドバイス等をおこない、その効果を検証すること

・実施期間
 2013年6月8日~2014年6月30日(参加者の承諾により最長5年まで延長)

・対象
 ライオンズはるひ野シーズンズテラスの居住者のうち、「me-eco(ミエコ)」を設置した19世帯

・内容
 (1) 分電盤回路別の電力消費データ収集
 (2) リビングルームの温湿度データ計測
 (3) 生活パターンや利用している家電に関するアンケート調査

・今後の予定
 本実証実験の結果を踏まえ、HEMS機能のバージョンアップや新製品の検討など、快適な居住空間の創出に向け、具体化を図ります。


(実証実験の説明会の様子)
http://www.atpress.ne.jp/releases/36888/3_3.jpg

(実証実験イメージ1)
http://www.atpress.ne.jp/releases/36888/1_1.jpg
(実証実験イメージ2)
http://www.atpress.ne.jp/releases/36888/2_2.jpg


※1 HEMS(Home Energy Management System:ホーム エネルギー マネジメント システム)とは
IT技術の活用により、人にかわって家電機器などの最適運転や、エネルギー使用状況をリアルタイムで表示するなど、家庭におけるエネルギー管理を支援するシステムのことです。(出典:経済産業省「資源エネルギー庁」資料より抜粋)


【各団体の役割】
◇東京大学生産技術研究所 岩船・荻本研究室
 東京大学生産技術研究所では、CO2排出削減のために貢献できるデータベース構築・改良を目的とし、様々な家庭におけるエネルギー利用データを収集し、それらを活用するための研究を行っています。この成果は、将来各家庭への省エネルギー提案や、省エネ機器の開発、国のエネルギー政策のための統計作りなどに貢献することが期待されています。その一環として、ライオンズはるひ野シーズンズテラスにおいて調査を実施し、エネルギーデータの分析を行います。

◇株式会社大京
 東日本大震災以降の電力不足問題を契機に、エネルギー供給に対する消費者の関心が高まっており、次世代省エネ住宅「スマートハウス」に注目が集まっています。その中で当社は低炭素社会を実現するためには、ハードによる省エネ・創エネのほか、居住者自らを省エネ行動へ促すようなさまざまなサービスが必要だと考えています。今回の実証実験では、各家庭内の空調や家電製品の電力使用量を調査することで、エネルギー見える化システムの検証を行い、今後のHEMSの普及や省エネを意識・行動を促進するための見える化サービスの創出に寄与することを目的としています。

◇株式会社ファミリーネット・ジャパン
 マンションにお住まいの入居者にとって「快適・便利で安心・安全なマンションライフ」を実現するため、現在ご利用中のインターネットサービスに加えて、本実験のエネルギーデータ計測装置であるHEMS「me-eco(ミエコ)」を提供し、ご入居者が使用するエネルギーデータを蓄積します。さらにAndroidタブレット「Nexus7(ネクサスセブン)」を、「me-eco(ミエコ)」設置の19世帯全てに無償提供し、需給逼迫時に商業施設の割引クーポンやお買い得情報を配信することで外出を誘導する等、節電に有効な企画を立案・提供し、今後のHEMSの高付加価値化につなげます。

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