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報道関係者各位
プレスリリース

2020.04.27 13:00
高砂熱学工業株式会社

高砂熱学工業株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長COO:小島 和人、以下「当社」)はこのほど、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を背景に、2009年に商品化した医療用クリーンブース「バリフローIII」「バリフード」の増産に着手することとしましたので、お知らせいたします。


バリフローIII


現在、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、病院では医療従事者や患者さんが飛沫感染や院内感染のリスクにさらされております。医療従事者の方々は、自身が感染する不安や長時間労働による疲労を抱えながら働かれており、この状態が続けば、医療崩壊にも繋がる危機に直面しています。

当社は、空調設備業で培った技術をもとに、医療従事者や患者さんが飛沫を介して感染するリスクを低減する製品「バリフローIII」を開発し、2009年7月より販売しています。本製品について、本年2月より、新型コロナウイルスへの対応から、複数の病院より問合せをいただき、5月連休明けまでの納入が決定しています。また、透析患者さんを想定した製品「バリフード」についても、5月連休明けまでに納品が確定しています。感染が全国レベルで拡大するにつれて、さらに多くの問合せが寄せられていることから、「バリフローIII」は月産30台、「バリフード」は月産40台まで増産し、今夏までには更なる増産を進める予定です。

本製品を利用することで、医療従事者の方々が安全に診察できる環境を提供し、感染拡大の抑制に貢献できるよう、引き続き当社は尽力してまいります。



【医療用クリーンブース「バリフローIII」について】

1.開発背景

新型インフルエンザ発生時には、「医療従事者が安心感を持って、できるだけ無理のない装備で楽に診察に専念できる環境を提供すべき」との(独)国立病院機構仙台医療センターの西村 秀一博士(2008年当時)のお考えを受けて、同博士と共同で開発に着手しました。

仙台医療センターでの研究で得られた、咳やくしゃみによって発生するエアロゾル粒子およびそこに含まれるウイルスの活性等に関する科学的知見に基づき、西村博士から本装置の基本概念が提案され、当社からは長年培ってきたエアロゾル制御技術、気流可視化技術、気流制御技術等のノウハウを提供・駆使し、2008年11月に試作機が完成。その後、仙台医療センターで多くの医師の方々からの助言で改良を進め、2009年7月より販売を開始しました。


2.製品概要

本製品は、新型ウイルスなどから、医療従事者や患者さんが飛沫感染するリスクを低減するための製品です。

新型ウイルスなどの発生時には、診察に携わる医師は受診者の咳・くしゃみ飛沫を直接受けやすく、感染リスクが最も高い状況にあります。本製品は、空気中に浮遊する粒子をHEPAフィルタで除去するファンユニットと、医療従事者の安全と診察の作業性を両立させたビニールカーテン製のブースで構成されています。

診察する医師が清浄空気で形成されるブース内(陽圧)に入り、受診者の咳・くしゃみ飛沫を遮断するビニールカーテン越しにブース外の受診者を診察します。ブース外の受診者側の空間も、多量の循環空気によって清浄空間が保たれ、防護と診察作業を両立します。また、HEPAフィルタと大風量ファンにより、診察室全体を清浄化します。

なお、本ブースには上記の陽圧利用と、受診者がブース内に入って診察を受ける陰圧利用があります。陽圧利用と陰圧利用は、10分程度で組替えが可能です。価格は、140万円(税抜)です。



【高砂熱学工業株式会社とは】( https://www.tte-net.com/index.html )

1923年創業以来、空調設備工事の設計・施工を中心に技術力・開発力を磨き続けながら、ビル、工場、施設など、あらゆる用途の建物に対してソリューションを提供する、環境ソリューション企業。「人の和と創意で社会に貢献」を社是とし、人にやさしい快適空間の創出と、高品質プロダクツ製造における環境の構築、省エネルギーを考慮したマネジメント支援を通じて、脱炭素社会実現への貢献を目指す。日本全域・中国・東南アジア・インド・メキシコに展開。

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