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報道関係者各位
プレスリリース

2020.02.20 13:00
芝浦工業大学

芝浦工業大学(東京都港区/学長 村上雅人)は、BIW(Bio-Intelligence for well-being)コンソーシアムを設立しました。本コンソーシアムはBio-Intelligence(感覚を通じて脳が刺激を認識し体が反応する、一連の情報処理のメカニズム、「BI」)が体におよぼす影響についての基礎研究と応用研究を融合した研究拠点です。近い未来において「Well-being(身体的・精神的・社会的に良好な状態)な社会」を実現するために役立つ、新たな技術開発を目指しています。

3月11日(水)には設立後初めての研究会を、芝浦工業大学豊洲キャンパスで開催します。


Bio-Intelligenceを解明、Well-being社会実現のための新たな技術開発


■ポイント

●感覚を通じて脳が刺激を認識し体が反応する、一連の情報処理のメカニズム「Bio-Intelligence、BI」について研究開発を推進、Well-beingな社会を実現するために役立つ新たな技術開発を目指す

●これまでに29本の論文、95件の学会発表、2件の特許出願など、研究成果を積極的に社会に還元

●3月11日(水)芝浦工業大学豊洲キャンパスで第1回研究会を開催



■感覚が体におよぼす影響を解明し、技術に応用する研究拠点-コンソーシアム設立の背景と目的

例えば0キロカロリーや低カロリーの人工甘味料は、摂取後の血糖値上昇やインスリン値に直接の効果はありません。しかしこの数年で、砂糖と比べても肥満や糖尿病発症リスクを下げないという報告が増えています。これについて、「甘さ」の味覚刺激が砂糖と同じシグナルを脳に与え、糖代謝に何らかの影響をおよぼしているからではないかとして、さまざまな研究が進められています。

一方で、近年では高齢化による退行性変化や慢性疾患の予防・治療に対して、感覚刺激の有効性が着目されています。

しかし脳機能を理解するための工学技術が開発されているものの、シグナルの解釈については一致した見解が得られていません。

そこで、感覚を通じて脳が刺激を認識し体が反応する、この一連の情報処理のメカニズムを「Bio-Intelligence、BI」と定義。それを解明する基礎研究と応用研究を推進、そしてwell-beingな社会を実現するために役立つ新たな技術開発や研究成果の社会還元を目的として、2019年11月にBIWコンソーシアムを設立しました。



■これまでの研究成果と今後の技術開発

BIWコンソーシアムではwell-beingな社会実現のために、以下の3領域に研究グループを分けて研究開発を進めています。

1. 感覚の認識メカニズムの解明

2. 感覚の認識メカニズムを解明するためのツール開発

3. 感覚刺激が惹起する生体応答の臨床的評価法開発

2019年度には3つの領域の研究グループで合わせて29本の論文、95件の学会発表、2件の特許出願(予定)など、着実に研究成果を挙げ、社会に還元しています。

例えば上記研究領域3.に関する技術開発として、「光トポグラフィ法による脳活動測定」や「生体電気インピーダンス分光法による筋萎縮検出方法」、「超音波エラストグラフィ法による筋損傷・筋疲労評価法」などを進めています。これにより高価な装置を使用するため検査料が高額な、MRI検査などを代替。アルツハイマー型認知症などの疾病が発症する前に、簡単に脳機能を評価できるようになり、コスト面や汎用性、正確性の課題を解決します。



■第1回研究会を開催

3月11日(水)にはコンソーシアム設立後初めての研究会を、芝浦工業大学豊洲キャンパスで開催します。

食品、化粧品、スポーツなどに関わる大学・企業研究者の方々に向けて、研究を取り巻く環境やその必要性、実際の技術開発についての現状を報告。本コンソーシアムに寄せる期待についても学外の方から寄せてもらい、意見交換を行います。



■開催概要

日時 :2020年3月11日(水)13:30-17:10/開場 13:00

会場 :芝浦工業大学 豊洲キャンパス 交流棟5階501教室

    (東京メトロ有楽町線 豊洲駅 1cまたは3番出口から徒歩7分)

参加費:無料


※当日の参加・取材のお申し込みは( https://www.shibaura-it.ac.jp/inquiry/form_20200311_biw.html )から

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