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報道関係者各位
プレスリリース

2018.09.27 18:00
一般社団法人 全日本シーエム放送連盟

一般社団法人 全日本シーエム放送連盟(略称:ACC、東京都港区、理事長:高田 坦史)は、「第17回パーマネントコレクション」選考会を行い、「日本自転車振興会/9ways」をはじめとする、テレビCM 2作品、ラジオCM 3作品を殿堂入りに決定いたしました。



■パーマネントコレクション殿堂入り作品 一覧

http://www.acc-awards.com/permanent/



ACCではCM表現の向上に関する事業の一環として、1983年7月に「ACCパーマネントコレクション」を制定し、CMの歴史に残る優れた作品を殿堂入り作品として選考してきました。過去16回の選考会で延べテレビCM 70作品、ラジオCM 39作品が殿堂入りを果たしています。

第17回作品は、2008・2009・2010年の3年間のACC賞テレビCM、ラジオCM部門のブロンズ以上の受賞作品の中から厳正に選出されました。



<テレビCM> (株式会社等省略=以下同)

ACC賞テレビCM部門受賞実績:2008年度ACCゴールド

広告主  :日本自転車振興会(当時)

商品名  :企業

題名   :9ways

広告会社 :電通/TUGBOAT

企画制作社:ザ・ないん

秒数   :90秒


ACC賞テレビCM部門受賞実績:2008年度ACCゴールド

広告主  :黄桜

商品名  :企業

題名   :「出会い」篇/「乾杯」篇/「初対決」篇

広告会社 :博報堂

企画制作社:葵プロモーション(当時)

秒数   :30秒×3



<ラジオCM>

ACC賞ラジオCM部門受賞実績:2008年度ACCゴールド

広告主  :キヤノンマーケティングジャパン

商品名  :EOS Kiss デジタル

題名   :あっという間

広告会社 :電通

企画制作社:青二プロダクション/MITギャザリング

秒数   :40秒


ACC賞ラジオCM部門受賞実績:2009年度総務大臣賞/ACCグランプリ

広告主  :パナソニック

商品名  :ナイトスチーマー

題名   :寝ても覚めても

広告会社 :―

企画制作社:福本ゆみ事務所

秒数   :120秒


ACC賞ラジオCM部門受賞実績:2010年度総務大臣賞/ACCグランプリ

広告主  :パナソニック

商品名  :エコキュート

題名   :手紙

広告会社 :大広

企画制作社:ビッグフェイス

秒数   :120秒



<第17回 パーマネントコレクション 選考委員>(五十音順)

選考委員長 麻生 哲朗氏

選考委員  小山 佳奈、権八 成裕、佐藤 渉、瀧本 幹也、田中 嗣久、

      野中 直、森田 一成、山崎 隆明の各氏



<麻生委員長講評> ACCパーマネントコレクション(’08~’10)について


テレビCMでは対象作品160点の中から、今回新たに『日本自転車振興会 企業「9ways」(90秒)』および『黄桜 企業「出会い篇/乾杯篇/初対決篇」(30秒×3)』の2作品が殿堂入りを果たした。

日本自転車振興会「9ways」は、2009年度作品と合わせる議論もあったが、シリーズの礎となる1作目、2008年度作品の単独受賞となった。企画、演出、音楽などの総合力を評価する声が高かった中、特に、この内容を全カット国内ロケで実現させた卓越したプロダクションワークを評価する意見が、多くの賛同を得た。

「事件性のある広告」という観点で秀作が多く、「相模ゴム工業 サガミオリジナルlove distance」、「黄桜 企業」、「アデランス ヘアクラブ」等がその中でも一定の評価を得たが、事象をリアルタイムで知らない人でも想像ができる奥深さ、当時の衝撃度と現在視聴した時の落差の少なさ、商品とテーマの親和性などを議論する中で、最終的に「黄桜」が受賞に至った。

今回の受賞作を2本と絞った結果になった経緯として、前回選考から申し送りされていた事案「現時点でいまだ継続中のキャンペーン」サントリーボス・宇宙人ジョーンズ、ソフトバンク・ホワイト家族の両シリーズをどう扱うかの議論があった。3年を経て、両キャンペーンはさらに継続中、一方で今回の予備選考でも高い評価を得ていた。

『それぞれのキャンペーンがいまだに展開、成長している「現役選手」である以上、それらが終結をみたところで、総体として評価するのか、あるいはその中から対象作品を幾つか抽出するのかということも含めて選定をする』という前回選考の判断を変えるべきでないという意見にまとまり、「'05~'10年の一連のキャンペーン」という連結した形で、再度申し送りをすることになった。現選考委員の総意として、長期のメジャーキャンペーンということ自体を既に評価はしており、殿堂入りはほぼ当確、ただし受賞のタイミングは適切であるべきという認識である。これ以降のキャンペーンの評価とは別に、ここまでの一連の流れに対する評価は下げないことを踏まえて、最終決定は次回選考に託すこととしたい。


ラジオCMは、『キヤノンマーケティングジャパン EOS Kiss デジタル「あっという間」(40秒)』『パナソニック ナイトスチーマー「寝ても覚めても」(120秒)』『パナソニック エコキュート「手紙」(120秒)』の3本が、新たにパーマネントコレクションに加えられた。手法、構成がまったく異なる3作品の受賞となった。

「パナソニック エコキュート」は、ラジオをぼんやりと聴取しているリスナーにも確実に届くであろう平易さ、それでいて展開の手を緩めないユーモアの量と質、商品がど真ん中に位置されている構成力などが、総合的に高く評価された。「キヤノン・EOS Kiss デジタル」は、音の特性(ドップラー効果)というラジオCMならではの手法、演出の先駆けであろうということ、長尺CMが多かった中で、40秒単発で大きな存在感を示していることなどが評価された。「パナソニック ナイトスチーマー」は、ラジオCMの既聴感のようなものを見事に裏切りながら独特の世界観を構築した、シナリオ、演出のオリジナリティを大きく評価する声が多く、選考委員の中には、どう真似ようとしてもこういう風には作れないという声もあった。

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