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報道関係者各位
プレスリリース

2018.05.29 15:00
水素水に関する実態調査委員会

水素水に関する実態調査委員会は、20~50代の女性500名を対象に、「水素水に関するアンケート調査」を実施しましたので、その結果をご報告いたします。インナービューティーを志す女性の力強い味方として様々な健康食品が開発・販売されていますが、どれくらいの人が飲用した経験があり、また、どのようにして選んでいるのでしょうか。本リリースではこの「水素水」にフォーカスして更に調査し、効果・効能に疑問のある健康食品だと思われてしまっていることや、その原因が加熱しすぎた報道にあること、また水素水の飲用者の大半が飲み始めても途中でやめてしまっていること、その原因が曖昧な水素水に対する理解であることなどの結果が出ました。また、水素水の中でも「高濃度水素水」についてはまだまだその存在や、効能について理解されていない、という結果が出ました。

しかしながら、実際は最新の研究で、水素水、中でも「高濃度水素水」については、効果があることが実証されています。2017年11月には「薬理と治療」に『肥満に対する水素含有飲料摂取の影響』、12月には「Medical Gas Research」に『日常生活における憂うつ、不安、および自律神経機能の改善のための高濃度水素水』が掲載されました。

そして2018年「薬理と治療」に掲載された論文『高濃度水素水の日常作業および精神作業負荷による疲労に対する軽減効果』では、継続的な飲用によって疲労や眠気、緊張感の軽減といった効果が実感できるという結果が出ています。これは、疲労の原因の1つとして考えられている「酸化ストレス」の上昇を、水素が抑制していることにより出た結果と考えられています。1.2ppm程度の水素が含まれる「高濃度水素水」を摂取することで、疲労や眠気、緊張感が緩和されると言えそうです。この研究は先日の5月19日に福岡県で開催された「第14回 日本疲労学会 総会」でも発表されました。

安易な広告に踊らされず、飲む時に1.2ppm程度の水素が含まれる「高濃度水素水」を選ぶことが、明日の健康のための一歩です。


調査結果トピックス

1.疑問に思われている健康食品、1位は「水素水」

2・水素水の「効果・効能への疑問」 出てきた原因は加熱しすぎた報道?

3.水素水飲用経験者は全体の20%程度も、大半が途中で飲むのを止めている

4.なんとなく選びがち?水素水、効能への甘い理解が浮き彫りに

5.キーワードは1.2ppm程度!「高濃度水素水」についてはまだまだ認知が広がっていない


1.疑問に思われている健康食品、1位は「水素水」

美容や健康など、摂取することで様々な効果が期待される「健康食品」。古くから様々な食品や飲料が発売され、様々な報道が行われ続けてきました。中には、効果や効能に疑問符がつくものも出てきているのも事実。そこで、それらの中でも、「どうなのかな?」と思われているものについて調査しました。

結果、最も票を集めたのは「水素水」。実に50.2%と半数以上もの人が選んでおり、効果・効能について疑問に思っている人が多いという結果が出ました。2番目は「アガリクス茸」で34.4%。「がん免疫力の向上」などが期待されると言いますが、雰囲気や広告のイメージからか、あまり印象が良くないようです。その他には「プラセンタ」「酵素」「マカ」あたりも、疑問に思っている人が少なくないという結果が出ました。


2.水素水の「効果・効能への疑問」 出てきた原因は加熱しすぎた報道?

様々な成分・食品と比較しても相対的に効果・効能に疑問符が持たれている水素水。どうしてこう思われるようになったのか調べたところ、最多は「報道を見て」で40.3%。過去に実際に科学的根拠のない水素水について報道でバッシングが行われており、その印象が根強いためでしょうか、報道の影響で疑問に思っている人が最も多いという結果となりました。その他「インターネットで見て」で31.1%、「周りの人から聞いて」が19.3%、「自分で飲んでみて、効果を実感できなかった」が14.6%となりました。


3.水素水飲用経験者は全体の20%程度も、大半が途中で飲むのを止めている

様々な商品が販売されており、目に触れる機会も増えてきた水素水。その水素水を飲んだことがあるかを聞いた結果、飲んだことがあり、飲み続けている人はわずか5.8%でした。その他は自分で買って飲んだものの飲むのをやめてしまったという人が15.2%、一度も購入して飲んだことがない人が79.0%という結果が出ました。


4.なんとなく選びがち 水素水、効能への甘い理解が浮き彫りに

ブームに乗っかる形で様々な水素水が市場には並んでおり、求めている効果や効能に合わせた商品を選ばないと、当然のことながら思うような効果は得られません。そこで水素水の効果・効能の理解度を聞きました。結果、自信を持って「知っている」と答えたのはわずか10%。大半(50.4%)が「なんとなくは知っている」、39.6%が「知らない」と回答しており、曖昧な理解で水素水を選んでしまい、効果が実感できず、結果として飲用を止めてしまっている人が多いと推察される結果が出ました。

2016年12月に国民生活センターから「容器入り及び生成器で作る、飲む「水素水」ー「水素水」には公的な定義等はなく、溶存水素濃度は様々ですー」として発表があった通り、実際に水素濃度が低い(もしくは含まない)ものが店頭にあったことも事実です。


5.キーワードは1.2ppm程度!「高濃度水素水」についてはまだまだ認知が広がっていない

後述する研究結果の中でも触れられていますが、水素水にとって重要なのは水素の「濃度」。実験で結果が出ているのは1.2ppm程度に水素の濃度を維持した「高濃度水素水」です。そもそも「高濃度水素水」を知っている人はどの程度いるのでしょうか。聞いた結果、「知っていて、飲んでいる」と答えた人が4.2%、「知っているが、飲んだことはない」と解答した人が13.2%、「聞いたことはある」に関しては28.2%でした。更に踏み込んで「高濃度水素水」と「通常の水素水」の効能の違いを知っているかを聞いたところ、「知っている」と回答したのはわずかに16.2%。まだまだあまり知られていないという実態が明らかになりました。


<調査概要>

調査対象:20代~50代の全国の女性500名

調査期間:2018年5月1日~5月7日


■研究により裏打ちされた「高濃度水素水」の効果

調査の中で、曖昧な理解で水素水を選んでしまい、結果として継続的に飲用しない人が多い、という結果も出ました。また、高濃度水素水については、まだまだ認知が広がっていないということもわかりました。


しかし、高濃度水素水に関しては、その効能を裏打ちする様々な実験結果が出ています。例えば「薬理と治療」で2017年11月に、『肥満に対する水素含有飲料摂取の影響』が報告されています。

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「薬理と治療」に掲載された研究の概要

Jpn Pharmacol Ther(薬理と治療)

肥満に対する水素含有飲料摂取の影響

<試験対象>

BMIが30未満の年齢20歳以上64歳以下の男女のうち、内臓脂肪面積が相対的に大きくかつ、酸化ストレスマーカーおよび生物学的抗酸化能の値から算出する潜在的抗酸化能が相対的に低い者62名


<試験食>

1日摂取量500mLあたり水素含有量0.64mgの水素含有飲料と、水素を含まない飲料(プラセボ)


<摂取方法・期間>

摂取方法:朝食前と夕食前にそれぞれ1袋(250mL)の被験食を摂取。

     被験食は5分以内に飲みきること、加熱や凍結をせず常温で

     摂取することを指導。

期間:12週間(85日間)


<試験デザイン>

二重盲検プラセボ対照並行群間比較デザインを用いて実施。

選択した62名をBMI、内臓脂肪面積、性別、喫煙者数が偏らないように乱数表を用いて2群に割り付け。


<結果・考察>

水素0.64mg以上含有の水素含有飲料を摂取した人について、摂取から4週目・8週目と摂取前をプラセボ摂取群と比較すると、BMIが低下することが確認できました。さらに、女性については摂取12週目の皮下脂肪面積・総脂肪面積の低下が認められました。


また、水素の抗酸化作用に着目して見るべく、潜在的な酸化ストレスを持つ被験者群(生体内の活性酸素種による組織の酸化傷害の指標d-ROMsの値が平均より高い被験者)について追加で解析を行いました。結果、被験飲料摂取群のBMIの変化量は減少しており、摂取12週目には内臓脂肪面積・皮下脂肪面積・ウエスト周囲長が有意に低値であり、摂取8週目および摂取12週目の総脂肪面積・ヒップ周囲長は相対的に低下していました。


総括すると、1日あたり、水素0.64mg以上含有の水素含有飲料を12週間連続で摂取することにより、BMI30未満の健康な成人男女で肥満改善作用が見られました。特に血中の酸化物質濃度が高い傾向の人については、よりその作用が顕著に見られるという結果が出ました。


<出典>

肥満に対する水素含有飲料摂取の影響, Jpn Pharmacol Ther(薬理と治療) 2017;45 (11):

1821-1830

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更に、Medical Gas Researchで2017年12月に発表された論文では、高濃度水素水の4週間の連続飲用により、健常者の日常生活における睡眠、メンタルヘルス(心の健康状態)、自律神経機能と認知的作業時の意欲が改善され、生活の質の改善をもたらすことが明らかになりました。


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Medical Gas Researchに掲載された研究の概要

Medical Gas Research

日常生活における憂うつ、不安、および

自律神経機能の改善のための高濃度水素水

<試験対象>

対象者:男女26名(女性13名・男性13名)平均34.4±9.9歳


<試験食>

高濃度水素水300ml(水素濃度0.8~1.2ppm)、水素を含まない飲料(プラセボ)


<摂取方法・期間>

摂取方法:高濃度水素水を1日あたり300ml×2本(水素濃度0.8~1.2ppm)を、

     朝食後・夕食後に1本ずつ5分以内で摂取。

     4週間飲用の前後で、睡眠、疲労、気分、不安、抑うつに

     関する質問票調査、 自律神経機能の検査、認知機能の検査を

     用いて評価を行った。

期間:4週間飲用


<試験デザイン>

ランダム化二重盲検プラセボ対照クロスオーバー試験を実施。


<結果・考察>

高濃度水素水を摂取した方が、抑うつと不安に関するK6スコア(心の健康状態の指標)および交感神経の活動が有意に低くなりました。


成人被験者が高濃度水素水を4週間飲用することにより、健常者の日常生活における睡眠、メンタルヘルス、自律神経機能と認知的作業時の意欲が改善されました。このことは、生活の質(QOL)を向上させて良好な健康状態を維持するために、高濃度水素水飲用が効果的である可能性があることを示唆しました。


<出典>

Hydrogen-rich water for improvements of mood, anxiety, and autonomic nerve function in daily life.

Med Gas Res 2017; 7(4): 247-255

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また、今年に入ってから「薬理と治療」にも、1.2ppm以上の水素濃度の高濃度水素水に関する最新の研究結果が掲載されました。継続的な飲用が如何に効果をもたらすかについて有意な結果が得られており、非常に意義深い論文です。


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「薬理と治療」に掲載された研究の概要

Jpn Pharmacol Ther(薬理と治療)

高濃度水素水の日常作業および精神作業負荷による疲労に対する軽減効果

<試験対象>

対象者:d-ROMsが301 U.CARR以上400 U.CARR以下の健常者24名(45.7±7.3歳)

<試験食>

高濃度水素水300ml(水素含量0.36mg)、水素を含まない飲料(プラセボ)


<摂取方法・期間>

摂取方法:高濃度水素水(水素含量0.36mg)を1日1回1本300mlずつ4週間摂取。

     摂取4週間後検査日には精神作業負荷を4時間実施し、

     その後1本300ml、高濃度水素水あるいはプラセボを摂取させた。


<試験デザイン>

ランダム化二重盲検プラセボ対照クロスオーバー試験を実施。


<結果・考察>

4週間、1.2ppm以上の高濃度水素水を摂取することで、日常作業による「眠気」「緊張感」「疲労感」それぞれを軽減することが明らかになりました。


また、精神作業(パソコン作業)4時間の負荷ストレスをかけた状態でも、「作業能率の低下」を軽減し、「意欲」「リラックス感」を改善、更に「交感神経活動の亢進を抑制」される可能性が示唆されました。


そして、精神作業負荷後に1.2ppm以上の高濃度水素水を摂取し60分経過すると交感神経活動が亢進、休息・回復過程に適した(有利な)状態に自律神経機能を調整するということが分かりました。また、潜在的な酸化ストレスを持つ被験者群(摂取開始時においてd-ROMsが301 U.CARR以上400 U.CARR以下)の層別解析では、酸化ストレスの上昇による疲労感を軽減することが示されました。


<出典>

高濃度水素水の日常作業および精神作業負荷による疲労に対する軽減効果, Jpn Pharmacol Ther(薬理と治療) 2018;46(4):581-597

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これらの通り、「1.2ppm程度の高濃度水素水」については少なくとも研究結果による裏付けもとれており、継続的な飲用によって疲労を軽減する結果が出ています。

飲む時の溶存水素濃度が低い(もしくは含まない)一部の粗悪品の印象に左右されず、正しい知識を持って適切なものを選んでいくことが肝要と言えそうです。学術論文からも証明されており、いいものはいい、としっかりと真贋見定める目を持ち、1.2ppm程度の水素が含まれる「高濃度水素水」を選ぶことが、明日の健康のための一歩です。



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