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報道関係者各位
プレスリリース

2010.04.19 11:00
AdaBio株式会社

 AdaBio株式会社(所在地:群馬県高崎市、代表取締役:足立 正一、以下 当社)と東京慈恵会医科大学 銭谷 幹男教授らの研究グループは、国内3施設で実施した『青梅加熱濃縮液ミサトール(AdaBio社製)』の肝機能改善効果に関する臨床試験の結果を、2010年4月22日~24日に新潟市で開催される第96回日本消化器病学会総会において発表いたします。


【発表概要】

 これまで当社と研究チームは、『ミサトール』が、in vitroにおいて、Nrf2の活性化やHO-1の誘導作用、及びNF-κBの活性抑制やTNF-α、IL-6の産生抑制作用を示すことを報告してきました。今回は、『ミサトール』の抗酸化作用、抗炎症作用及び解毒作用に着目し、C型慢性肝炎や脂肪性肝障害例等の慢性肝疾患患者に対する「ミサトールME」の有効性及び安全性について臨床的検討を行いました。

 その結果、インターフェロン治療が無効で、肝庇護剤の投与でも十分な効果の得られないC型慢性肝炎患者あるいは脂肪肝患者等に対し「ミサトールME」を12週間飲用していただいたところ、44例中21例(48%)にALT(※)値の30%以上改善が認められ、特にC型慢性肝炎では27例中15例(56%)に改善が認められました。
 この結果は、慢性肝疾患患者の治療において、現治療に付加する治療としての『ミサトール』飲用の有用性を示唆するものであり、治療抵抗性肝炎患者の治療選択肢の1つとして注目を集めるものと期待しております。

(※)ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)とは
 本来肝細胞の中にある酵素。肝炎などにより肝細胞が破壊されると血液中に放出される。この値が高い場合は肝細胞の破壊が起こっていることを示す臨床検査値。以前はGPTと呼ばれていた。

第96回日本消化器病学会総会(2010年4月22~24日)
発表日時   :2010年4月22日(木)15:30~16:05
会場     :朱鷺メッセ ポスター会場 展示ホールB
        (新潟市中央区万代島6番1号)
タイトル   :「多施設共同研究による青梅加熱濃縮液ミサトールの肝機能障害に対する有効性及び安全性の検討」
セッション名 :一般演題(ポスター)肝その他 - 1
プログラム番号:P-104
発表者    :穂苅 厚史


【発表内容 詳細】

■方法
 現治療においてもALTが80IU/L以上を示す症例に対し、「ミサトールME」を1日2包12週間飲用してもらい、飲用前後における肝機能を含む臨床検査値の変化を検討する対照群なしの前向き多施設共同臨床試験を実施した。主要評価項目はALTの変化率、副次評価項目はASTの変化率とし、30%以上改善した症例を有効例とした。

■結果
 症例は男性30例、女性14例であった。疾患の内訳は、C型慢性肝炎27例、脂肪肝13例、その他4例であった。試験開始時のALT値は113±64、飲用終了時は75±43であり、有意な低下が認められた(p<0.001)。また、試験開始時のAST値は103±60、飲用終了時は68±38であり、有意な低下が認められた(p<0.001)。ALTが30%以上改善した症例は21例(48%)であった。C型慢性肝炎でALTが30%以上改善した症例は15例(56%)、HCV-RNA量が5 log IU/mL以上の症例においても21例中10例(48%)で改善が認められ、また、飲用後、リンパ球数が有意に増加した(p<0.05)。脂肪性肝障害例では13例中5例(38%)が改善例であり、γGTPも有意に低下した(p<0.01)。特に、飲用前のγGTPが高いほど飲用後のALTが改善していた(rs=0.73,p<0.05)。有害事象は、因果関係不明の発疹が1例に認められただけであった。

■結論
 C型慢性肝炎及び脂肪性肝障害に対する「ミサトールME」の肝機能障害改善効果が示唆された。


【研究グループの構成】

<東京慈恵会医科大学附属病院消化器・肝臓内科>
銭谷 幹男教授、田尻 久雄教授、穂苅 厚史講師、石川 智久講師

<慶應義塾大学大学院政策メディア研究科>
栗原 毅教授

<聖マリアンナ医科大学総合診療内科>
松田 隆秀教授、石井 修講師

<聖マリアンナ医科大学消化器・肝臓内科>
奥瀬 千晃講師、松本 伸行講師、高橋 秀明助教

<鹿児島大学血管代謝病態解析学>
丸山 征郎教授、川原 幸一氏


【『青梅加熱濃縮液ミサトール』について】
製品詳細   : http://www.adabio.co.jp/product.html
AdaBio株式会社: http://www.adabio.co.jp/index.html

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